新自由主義と脱成長に反対する著者らの座談会の記録やコラムを集めた本。雑誌記事が元になっているため、内容が古くなってしまっている部分があるが、新自由主義の問題点を理解する助けになった。
この本での新自由主義の定義は、以下のとおり。
自由主義型経済で20世紀前半に生じた2つの大きな変化を否定する動き
-- 政府の積極的な需要創出による経済の牽引
-- 政府による所得の再分配の推進と社会保障の充実
議論の中で自由民主主義は封建制からの移行が前提条件で、労組や農協のような多様な中間団体が支えることで成り立っているという話が出ていて、それらの中間団体を破壊する新自由主義が脅威であることが理解できる。また、その流れからすると新自由主義に移行してきている世界は、実は過渡的な体制だった民主主義へは戻れないのかもしれない可能性についても述べられており複雑な気持ちになった。