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11/13の日経

 論説委員の柳瀬和央さんは、「年収の壁」の正体として専業主婦の優遇を挙げるが、本質は、そこにはない。日経自身、「年収の壁」低いイギリス・保険料発生でも収入急減せず(2024/3/28)という若手記者のレポートで、正解を書いているではないか。所得税に壁はなく、社会保険料が壁になっているのは、所得控除の有無による。所得税のように、控除額を超えた部分にだけ税率をかけるなら、壁は生じない。社会保険料のように、根っこからかけるから壁になるのである。

 所得控除があるのは、最低生活費を確保してやる趣旨だから、社会保険料は情け容赦がないことになる。社会保険料率が高まった今では、低所得層には耐えがたいものになっているのだ。壁の存在は、労働力の供給を妨げ、流動性を下げているから、合理的な労働政策を求める日経としては、論説が主張すべきは社会保険料への控除の導入になるはずだ。そして、所得控除と税額控除は機能的に同じものなので、給付つき税額控除の実現を課題としなければならない。

 国民民主党も目立たない形ながら公約で掲げているように、給付つき税額控除が大事なことは、政労使官とも何となく思っている。ただ、それが具現化しなかったのは、偏に財源がないという諦めからだった。しかし、与党の過半数割れによって、無理やり出てくることになった。所得税の控除引上げでは、効率が悪過ぎて、手取増や壁撤廃を支持した国民も、コレジャナイものになってしまう。今こそ、社会の木鐸たるマスコミが正解を示し、政労使官に本来の思いを再認識させるときである。

 10月の景気ウォッチャーは前月比-0.3と、物価高を受けて、陰りを見せている。ボーナス増や定額減税の効き目も薄れてきたようだ。それでも、雇用は増勢を保っている。消費が増え、売上が立たないことには、次の賃上げもない。円安による物価高の下、大規模な経済対策を打って、ようやく今の状況にある。消費を増やす低所得層への再分配はゆるがせにできず、不効率なことはやっていられない。

(図)



(今日までの日経)
 年上の妻、互いに経済力求める。半導体・AI支援10兆円。「103万円の壁」解消の手取り増、パート7割は年数万円。




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