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4/1の日経

 2月の労働力調査の雇用者は、男性が+2万人と、前月の低下もあって横ばいの状況で、女性が-2万人と、3か月連続の低下となった。女性の失業は増えておらず、非労働力人口が増えている。1月の人口動態速報では、婚姻の前年同月比がほぼ横ばい、出生が4年ぶりにプラスになっており、これらも影響しているのかもしれない。2月の商業動態小売業は、前月比-2.4だが、前月の高すぎる反動で、1,2月の平均は前期比+1.7と高く、雇用減の中でも順調だ。

(図)

(今日までの日経)
 先端AI半導体、純国産に。ブランシャール氏に聞く積極財政。目覚める半導体列島。金利高、世界金融に余波。AI創薬 非連続的発見こそ大切。

国民会議が見抜くべきは非正規への差別撤廃である

 問題点を発見できれば、半分を解決したも同じだ。国民会議の翁百合さんの提出資料では、「低所得層の社会保険料負担が重く、家族手当などの現金給付が十分でない」と指摘されている。社会保険料には課税最低限がなく、非正規には育児休業給付もないのだから、当然、そうなる。問題点は、2つの不存在が認識されていないことである。所得税の控除のように存在していれば分かるのだが、ないものは認識しがたいのである。

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 コロナ後、出生数が急速に低下したのに、育児休業給付を受けている女性は、ほぼ横ばいである。つまり、生活状況の厳しさの下で、育児休業給付をもらえない非正規の女性は、結婚出産が困難になっていることがうかがわれる。実は、岸田政権の少子化対策で、非正規への給付の差別は解消されるはずだったのが、実現したのは「独身税」だけで、空振りしてしまうという、悔やみ切れない顛末となった。

 岸田政権では定額減税も実施され、税額控除と給付を組み合わせており、形態としては、給付つき税額控除に似ていたが、欠けていたのは、保険料を軽減する発想だった。保険料は、逆に「独身税」0.23%が上乗せされ、児童手当の引上げという子供を持てる人たちへの給付に充て、急所を外してしまい、持たざる非正規にとっては、差別がますます深まるという皮肉な結果になった。

 「独身税」は、負担増にならないという触れ込みで、2026年に雇用保険が0.1%、健康保険が0.1%引き下げられたので、曲りなりにも約束が果たされた形ではある。しかし、雇用保険の育児休業給付は、水準が引き上げられて、夫にもダブルで出すようになったのに、出生減による給付者数の頭打ちと雇用増で、保険料が集まり過ぎていることを示しているわけで、非正規にしてみれば、こんなに余裕があっても、どうして差別が続くのかという思いになる。

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 国民会議のヒアリングでは、労使ともに消費減税には反対だった。すなわち、消費減税は、政党が有権者を釣る道具でしかなく、国民の利益を代表していないことになる。その代わりとなる給付つき税額控除においては、利益を受けるのは、低所得者という名の非正規である。だから、給付でも税でもないのに、「壁撤去型の社会保険料還付方式の給付つき税額控除」が必要とされる。

 これは勤労者皆保険に通じていて、非正規への適用の差別が撤廃されることを意味しており、育児休業給付の差別の撤廃も視野に入ってくる。結局、制度の不存在のために見えていないのは、非正規への差別なのだ。国民会議の有識者には、これを見抜いてもらいたいし、それができなければ、周辺をさまようだけで的を外し、財源だけを作った岸田政権の失敗を繰り返すことになる。

 

(今日までの日経)
 社説・子育て支援金を分かりやすく。1年8カ月ぶり160円台に下落。10年債、27年ぶり高水準 利回り2.385%。ヤマハのスポーツ事業に幕。疑問だらけの原油先物「介入」案。消費減税、労使が慎重論。債券市場「22年型インフレ」警戒。

3/25の日経

 2月の消費者物価指数は、総合が前月比-0.3と3か月連続の低下となった。ガソリン減税もあるが、生鮮エネ除きやサービスも上昇は鈍っており、実質成長に向けて良い形になっている。もっとも、イラン戦争で原油価格が急騰していて、せっかくの形も崩れそうだが、多少は吸収できる素地があるとも言える。天候に恵まれ、米や生鮮は大きく下がっており、国民会議の議論が本格化する一方、ますます食料品消費減税がバカらしくなっているのは皮肉である。

(図)

(今日までの日経)
 原油高、物価見通し狂わす。ガソリン、予備費8000億円。政府、11年ぶり暫定予算編成へ。賃上げ回答、平均5.26%。日本国債、次の買い手は。旧弊打ち破れるか国民会議。点検・日本の格差・楡井誠。

緊縮速報・社会保険による緊縮という無様さ

 10-12月期の資金循環では、資金過不足の4四半期移動合計の名目GDP比は、補正予算が前年より大きかったせいか、一般政府が-0.7%と、前期比では少し赤字が拡大したものの、2025年の前年比は0.8%の改善と、順調に財政再建が進んだ。注目すべきは、社会保障の改善ぶりで、2年連続で前年比0.5%の改善となり、黒字はGDP比で1.6%、10.6兆円まで膨らんだ。現実の経済は、貯蓄するほど投資されるように都合良くなっておらず、家計を苦しめるだけでなく、消費や成長を抑制するように働くから、喜んでばかりはいられない。

(図)

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 この国には、社会保険ならいくら緊縮しても良いという変な常識がある。将来の年金給付に備えたいのだろうが、札束を金庫に入れとけば済むミクロの貯蓄とは違い、マクロの貯蓄は、設備投資に結びつけないと、価値の維持という本当の意味の貯蓄にならない。設備投資の増強は、鉦や太鼓で促進しても、なかなか効果が上がらないわけで、節度を持った貯蓄が求められる。

 まして、低所得者は、物価高の下、社会保険料の重さに苦しんでいる。無理な貯蓄の増強をしている場合ではなく、軽減して消費に回し、投資と成長を導く形に持って行かなければならない。生活が楽になれば、結婚と出生が向上し、生産力の再生にもつながる。国民会議における最重要課題の「壁撤去型の社会保険料還付方式の給付つき税額控除」は、貯蓄をコントロールする上でも、喫緊なのだ。

 社会保険の役割は、ナショナルミニマムの提供なのだが、低所得者に一律の負担を課すと、最低生活費に食い込み、ナショナルミニマムを脅かす矛盾を抱えてしまう。皆が保険で保護されるには、低所得者への保険料の軽減は必須である。実際、低所得者が相手の国保国年には、軽減制度が設けられており、軽減後は年金生活者支援給付金の補填もある。健保厚年にないのは、パートという低所得者が抜け落ちていたからである。

 しかし、デフレ期には、社会保険料を免れて労働力を安く使うために、この隙間が徹底的に利用され、パートへの閉じ込めによる貧困がはびこることになった。社会保険の適用拡大は、その解決を目指すものであるが、低所得者へ拡大するのだから、保険料の軽減はセットでなければならない。これを役所は直視しなかったために、勤労者皆保険は、なかなか実現しなかった。

 適用拡大は、昨年の改正で、一応のスケジュールが決まり、直近の拡大部分では、一時的な補助金を用い、事実上の軽減をすることになった。このことは、軽減があれば、10年もの時間をかけずに適用拡大ができることを示唆するとともに、これから、より経済力の弱い層へ拡大する過程では、結局、軽減をせざるを得なくなって、そうしなければ、頓挫するであろうことを意味している。適用拡大は未解決のままなのだ。

 とりわけ、景気が悪くなれば、軽減なしの適用拡大は、すんなり行かないだろう。「所得の壁」は、「20時間の壁」に塗り替えられただけだから、19時間ダブルワークが蔓延し、骨抜きになるおそれもある。景気の良い今ですら、社会保険料逃れの隙間バイトが流行っているように、軽減がないと、どうしても脱法との戦いになって、適用は拡大したのに救われない人が続出する事態になってしまうのである。

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 貯蓄と投資のバランスから言って、社会保険料は取り過ぎであり、将来の年金給付の備えは、少子化の緩和など、札束を溜め込む以外の方法で対処しなければならない。それなのに、雇用の拡大で保険料が集まり過ぎ、雇用保険や医療保険では、わずかだが保険料率を下げる一方、非正規への育児休業給付は無視されたまま、新たに「独身税」を課すチグハグぶりで、低所得者への軽減は課題ともされない。社会保険料を取ることばかりに汲々とし、戦略目標のナショナルミニマムに考えが及ばないというのが、この国の無様さの理由である。


(今日までの日経)
 原油上げ幅、アジア突出。日米首脳会談「中東」が宿題に。対米投融資、日本が突出。日米欧金利据え置き。製造業、6割が満額回答。ガソリン補助、きょうから30円支給。中道、国民会議に立・公と参加。日銀の国債保有、50%割る。

3/18の日経

 1月の第3次産業活動指数は、前月比+1.8と順調だった。引き続き、情報通信、金融保険が好調で、不動産は一服、小売に伸びといった具合だ。残念ながら、石油危機が始まった今では過去のことである。経済政策は、景気テコ入れからインフレ対策へとシフトしなければならない。日銀は、12月に利上げしておいて良かったというところだが、次を6月まで待てないかもしれないね。

 財政は、インフレ時に消費減税なんてできないから、低所得者に絞った手当てにする必要があって、必然的に「壁撤去型の社会保険料還付方式の給付つき税額控除」になる。国民会議に入った是枝俊吾さんは、ズバリ、この提言をしている。提言での財源規模は大きいものだが、所得税の控除引上げでやったように、一定以上の所得で控除を徐々に減らせば、1兆円強まで下げるのは可能だ。

 同友会代表で入った深澤裕二さんは、連合と同様に「専業主婦年金」の廃止を主張しているのだけど、「壁撤去型」にしないと、無年金者を作ることになるので、実はつながっている。「壁撤去型」にすると、単に低所得者を助けるのではなくて、勤労者皆保険の実現へと至り、スタグフレーション対策で欲しい成長をもたらす。これに、皆、気づいていない。国民会議の有識者が成し遂げなければならない本当の課題は、これなのだ。

(図)

 

(今日までの日経)
 公示地価、全国2.8%でバブル後最大。海峡護衛、欧州で慎重論。国民会議、有識者会議 是枝俊悟氏ら。「独身税」が政治に問うもの。核融合発電に複雑系の壁。

10-12月期GDP2次・景気は上向いていたのに

 トランプ関税をこなして、景気は上向いていたのに、イランへのトランプ開戦で、またブレーキと、振り回されっぱなしだ。原油高と円安でインフレ圧力がかかると、ますます消費減税は危険なものになる。それなのに、政府予算案を国民党の賛成を取らずに衆院を通過させたのは、給付つき税額控除の早期導入はせず、消費減税を見送らないことにつながる。高市首相は、やっぱり直観で走っちゃう人なのかね。

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 10-12月期GDP2次速報は、実質前期比+0.3%、年率1.3%への上方修正だった。消費は、7-9月期の前期比+0.5%に続き、10-12月期が+0.3%となり、設備投資は、7-9月期の-0.0%から+1.3%に伸長しているので、十分な成果と言えるだろう。鉱工業生産も、7-9月期の停滞から10-12月期の+0.8へと抜けており、トランプ関税に揺さぶられはしたものの、何とかこなした形になっている。

 既に1,2月の指標も出ていて、1月の鉱工業生産は前月比+1.1だったし、消費では、1月の商業動態小売業が前月比+4.6と高く、CTIマクロが実質で+0.4となっている。また、2月の消費者態度は前月比が+2.1で、景気ウォッチャーは+1.3だった。こうした動きからは、足元の景気は、上向いているように見える。ところが、3月にイラン戦争が勃発し、ホルムズ海峡の封鎖で、令和の石油危機が始まった。

(図)

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 戦争が短期で終わっても、海峡の安全回復に時間がかかると、インフレ圧力をどうしのぐかになる。そんなときに消費減税をやったら、便乗値上げで負担減効果が消えるどころか、インフレを助長しかねない。国民会議で揉みにもんだのに、実施できない体たらくとなる。それどころか、消費減税をやると決めた段階で、金利高と円安を呼んで、早々とインフレに苦しむなんてことになる。政策の筋の悪さが露呈するわけである。

 結局、物価高対応で負担減をするなら、低所得者に絞って早急にやるしかなく、必然的に、壁撤去型の社会保険料還付方式の給付つき税額控除になる。しかし、国民会議・実務者会合の説明資料では、税調で入っていたオランダの社会保険料還付方式がオミットされており、国民党の提案を無視し、新規の給付制度を創りたい様子だ。社会保険料と税が交錯する還付方式は、役所は嫌だろうけど、縦割をやっている場合ではなかろう。

 国民党が採決を1日延ばしたら予算案に賛成すると言っているのに妥協しなかったのは、国民会議でも妥協せず与党案を押し通す伏線だと思われる。つまり、高市首相の直観のままに突っ走り、5兆円の消費減税をやった上で、新制度を創ろうというわけだ。経済政策は、戦略が重要である。総選挙で大勝した勢いだけで進めると、思わぬ副作用で頓挫する。状況をよく把握し、戦略を練らないといけない。

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 国民会議の議論は、始まったばかりだが、利害関係者や役所の筋書きに合った人を呼ぶだけでなく、戦略的な制度設計のできる人からも話を聞くべきだろう。慶大の土居丈朗教授は、SBI研のレポートで『給付付き税額控除の制度設計』として、壁撤去型の社会保険料還付方式の給付つき税額控除を説明しているので、取り上げて欲しいものだ。直観でさばけるほど、経済政策は甘くないんだよ。


(今日までの日経)
 予算案が衆院通過。余るコメ、特売広がる。中国経済、全盛30年の終わり。国民民主、税控除に独自案。日米欧で金利上昇、原油高でインフレ圧力意識。原油高、保険料軽減薄れる。3メガの法人預金4.5%減 企業、投資・株主還元に力。欧州委員長、脱原発は「戦略ミス」。

3/11の日経

 10-12月期GDP2次速報では、設備投資が上方修正され、実質の前期比+1.3%となった。前期の横ばいの後であるにせよ、景気の好調さを示すものとなった。日本経済は、投資不足が言われて久しいが、今期の設備投資のGDP比率は18.2%になっていて、デフレ転落前の成長していた頃の水準を超えており、高投資が復活している。官主導の成長戦略で設備投資を更に増やそうというのは結構だが、売上が見込めるものに絞って、無理をしないことが肝要である。官主導の失敗は、いつもそれなのだから。

(図)

 

(今日までの日経)
 官民戦略投資、目利き重要。成長戦略、61製品・技術を選定。育児休業給付、ネットで手続き。ヤン・ルカン「世界モデル」1630億円調達。原油高、NY先物一時119ドル。給付付き控除、緊急時も活用。日銀は付利金利を通じて短期金利を上げ。




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