2015年から2025年までに日本で公開されたイタリア映画のリストを、1年ごとにこちらのブログに掲載していきます。連載2回目の2016年です。簡単におさらいさせてもらいますと、こちらのリストで扱っている「イタリア映画」の定義は――
①ネット配信ではなく、実際のスクリーンで上映されたもの。
②中編・長編映画。短編は除く。
③製作国が共同の場合は、明らかにイタリアが主導だろうという場合のみリスト入り。
以上の3点です。いろいろ調べていったら、何をもってしてイタリア映画というべきか……という疑問が立ちはだかり、大いに悩まされました。そんな悩みから生じるブレで、リスト漏れしている作品もあるかもしれないし、地方の小さな映画祭の情報など、取りこぼしもあるかもしれない。ただ、できるかぎり上記の3つの定義に従ってリストアップしたということでご容赦ください。リストの最後に解説も書いています。ぜひ最後まで読んでみてください。
2016年
【劇場公開】
リッカルド・ミラーニ監督
『これが私の人生設計』
配給:シンカ
Riccardo Milani, Scusate se esisto!, 2014
『母よ、』
配給:キノフィルムズ
Nanni Moretti, Mia madre, 2015

『木靴の樹』
配給:ザジフィルムズ
Ermanno Olmi, L'albero degli Zoccoli, 1978
※リバイバル上映
パオロ・ソレンティーノ監督
『グランドフィナーレ』
配給:ギャガ
Paoro Sorrentino, La giovinezza, 2015
エルマンオ・オルミ監督
『緑はよみがえる』
配給:チャイルド・フィルム、ムヴィオラ
Ermanno Olmi, Torneranno i prati, 2014
『山猫』
配給:クレストインターナショナル
Luchino Visconti, Il gattopardo, 1963
※4K修復版
『ルートヴィヒ』
配給:クレストインターナショナル
Luchino Visconti, Ludwig, 1972
※デジタル・リマスター版
ルカ・ビオット監督
『フィレンツェ、メディチ家の至宝 ウフィツィ美術館3D・4K』
配給:コムストック・グループ
Luca Viotto, Firenze e gli Uffizi 3D/4K, 2015
エドアルド・ファルコーネ監督
『神様の思し召し』
配給:ギャガ
Edoardo Falcone, Se Dio vuole, 2015
『ある天文学者の恋文』
配給:ギャガ
Giuseppe Tornatore, La corrispondenza. 2016
ジッロ・ポンテコルヴォ監督
『アルジェの戦い』
配給:コピアポア・フィルム
Gillo Pontecorvo, La Battaglia Di Algeri, 1966
※デジタル・リマスター版
『人間の値打ち』
配給:シンカ
Paolo Virzì, Il capitale umano, 2013
配給:クロックワークス
Saverio Costanzo, Hungry Hearts, 2014
『胸騒ぎのシチリア』
配給:キノフィルムズ
Luca Guadagnino, A Bigger Splash, 2015
マルコ・トゥルコ監督
『むかしMattoの町があった』
Marco Turco, C'era una volta la citta dei matti, 2010
マッテオ・ガローネ監督
『五日物語 -3つの王国と3人の女-』
配給:東北新社
Matteo Garrone, Il racconto dei racconti, 2015
ルカ・ルチーニ監督
『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』
配給:コムストック・グループ
Luca Lucini, Teatro alla scala il tempio delle meraviglie, 2015
『若者のすべて』
配給:アーク・フィルムズ、スターキャット
Luchino Visconti, Rocco e i suoi Fratelli, 1960
※4K修復版
【映画祭・特集上映】
〈ヨコハマ・フットボール映画祭2015〉
パオロ・ズッカ監督
『イタリア式サッカー狂想曲』
Paolo Zucca, L’arbitro, 2013

〈第30回高崎映画祭〉
『ローマに消えた男』
Roberto Andò, Viva la libertà, 2013
〈イタリア映画祭2016〉
ラウラ・ビスプリ監督
『処女の誓い』
Laura Bispuri, Vergine giurata, 2015

エドアルド・レオ監督
『俺たちとジュリア』
Edoardo Leo, Noi e la Giulia, 2015

タヴィアーニ兄弟監督
『素晴らしきボッカッチョ』
Fratelli Taviani, Maraviglioso Boccaccio, 2015
ジョナス・カルピニャーノ監督
『地中海』
Jonas Carpignano, Mediterranea, 2015
※2018年、イタリア映画祭2018で再上映

ピエトロ・マルチェッロ監督
『失われた美』
Pietro Marcello, Bella e perduta, 2015

ピエロ・メッシーナ監督
『待つ女たち』
Piero Messina, L'attesa, 2015

ジュゼッペ・M・ガウディーノ監督
『あなたたちのために』
Giuseppe M. Gaudino, Per amor vostro, 2015
マリア・ソーレ・トニャッツィ監督
『私と彼女』
Maria Sole Tognazzi, Io e lei, 2015
『暗黒街』
Stefano Sollima, Suburra, 2015

ガブリエーレ・マイネッティ監督
『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』
Gabriele Mainetti, Lo chiamavano Jeeg Robot, 2015
※2017年劇場公開
ダニエレ・ルケッティ監督
『フランチェスコと呼んで-みんなの法王』
Daniele Luchetti, Chiamatemi Francesco, 2015
※2017年『ローマ法王になる日まで』の邦題で劇場公開
ジェンナーロ・ヌンツィアンテ監督
『オレはどこへ行く?』
Gennaro Nunziante, Quo vado?, 2015
※2017年『Viva!公務員』の邦題で特集上映
『若者のすべて』
Luchino Visconti, Rocco e i suoi Fratelli, 1960
※4K修復版 ※2016年劇場公開
エットレ・スコラ監督
『特別な一日』
Ettore Scola, Una giornata particolare, 1977
※4K修復版
〈マツモトフットボール映画祭2016〉
パオロ・ズッカ監督
『イタリア式サッカー狂想曲』
Paolo Zucca, L’arbitro, 2013
〈SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016〉
『暗黒街』
Stefano Sollima, Suburra, 2015
〈EUフィルムデーズ2016〉
『ローマに消えた男』
Roberto Andò, Viva la libertà, 2013
〈映画で旅するイタリア2016〉
ファリボルツ・カムカリ監督
『モスクでピッツァ!?』
Fariborz Kamkari, Pitza e datteri, 2015

ジュゼッペ・ピッチョーニ監督
『ローマの教室で~我らの佳き日々~』
Giuseppe Piccioni, Il rosso e il blu, 2012
マッチョ・カパトンダ監督
『俺は平凡イタリアン』
Maccio Capatonda, Italiano medio, 2015

『幸せのバランス』
Ivano De Matteo, Gli equilibristi, 2012
ジャンフランコ・ロージ監督
『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』
Gianfranco Rosi, Sacro GRA, 2013
アントニオ・アウグリアーロ監督/ガブリエーレ・デル・グランデ監督/カレド・ソリアン・アル・ナッシリー監督
『越境の花嫁』
Antonio Augugliaro/Gabriele Del Grande/Khaled Soliman Al Nassiry, Io sto con la sposa, 2014

〈なら国際映画祭2016〉
『自転車泥棒』
Vittorio De Sica, Ladri di Biciclette, 1948
〈カナザワ映画祭2016〉
『ソドムの市』
Pier Paolo Pasolini, Salò o le 120 giornate di Sodoma, 1975
〈あいち国際女性映画祭2016〉
マリア・ソーレ・トニャッツィ監督
『私と彼女』
Maria Sole Tognazzi, Io e lei, 2015
〈第11回難民映画祭〉
ジャンフランコ・ロージ監督
『海は燃えている イタリア最南端の小さな島』
Gianfranco Rosi, Fuocoammare, 2016
※2017年劇場公開
〈KWASAKIしんゆり映画祭2016〉
Giuseppe Tornatore, Nuovo Cinema Paradiso, 1988
〈第29回東京国際映画祭〉
ミケーレ・プラチド監督
『7分間』
Michele Placido, 7 minuti, 2016

マッテオ・ガローネ監督
『五日物語 -3つの王国と3人の女-』
Matteo Garrone, Il racconto dei racconti, 2015
※2016年劇場公開
〈邑の映画会vol.9〉
『道』
Federico Fellini, La strada, 1954
〈第8回京都ヒストリカ国際映画祭〉
ジョルジア・ファリーナ監督
『私が棄てたナポレオン』
Giorgia Farina, Ho ucciso Napoleone, 2015
【解説】
劇場公開の目玉はナンニ・モレッティ『母よ、』、『木靴の樹』で知られる巨匠エルマンオ・オルミ最後の長編映画『緑はよみがえる』、『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレの新作『ある天文学者の恋文』などなど、国際映画祭で評価された監督の新作・準新作が目白押しで、まとめてみると実はイタリア映画が盛り上がっていたのだなと感じるラインナップだ。また、2016年はルキノ・ヴィスコンティ生誕110年かつ、没後40年にあたり、特集上映が組まれていたが、各地で上映されていたので【劇場公開】の枠組みで取り上げさせてもらった。ヴィスコンティのデジタル・リマスター版の上映は2016年から2017年にかけて続いていく。
ただこの年の本当の注目作は、ゴールデンウィークに東京と大阪で開催されたイタリア映画祭で上映された、新進気鋭の監督の3本。ジョナス・カルピニャーノ『地中海』、ピエトロ・マルチェッロ監督『失われた美』、ガブリエーレ・マイネッティ監督『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』だ。ジョナス・カルピニャーノ『地中海』は、危険な船旅の末にカラブリアの小さな町にたどりついたアフリカ人移民の物語。ニューヨーク生まれの彼はカラブリアの現状に衝撃を受け、カラブリアに住みつき作品の構想を練り『地中海』を捻り出した。以降、彼は貧困や犯罪組織をテーマに「カラブリア3部作」を作り上げていく……。ピエトロ・マルチェッロ『失われた美』は、エコ・マフィアの不法廃棄処理場にある宮殿に残された水牛を連れて道化師がイタリアを旅するという現代の寓話。その発想と映像美は圧巻だった。後に彼はルカ・マリネッティ主演の『マーティン・エデン』で監督を務め、日本でもそれなりに知られるようになる。マイネッティは日本のロボットアニメとローマ郊外とヒーローものをアクロバティックに融合させて新ジャンルを切り開いた。以降もミックスジャンルの先駆者として映画を撮り続けている。以上、実は巨匠、新人がバランスよく芳醇だった2016年公開のイタリア映画でした。





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