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アイドルと冠番組と私

私が初めてアイドルを好きになった2009年。

まだテレビの力は健在だった。

ガラケー全盛期で、スマホのスの字も田舎にはなかった。

学校では昨日はなんの番組を見たとか、ドラマの感想とかが飛び交っていた。

一家に一台パソコンがあった時代だから、パソコンが使える人同士ではYouTubeやニコ動の話をしていた。

我が家のインターネット環境は恐ろしいほど整っておらず、ゲームのためにWi-Fiを飛ばしているようなものだった。

 

初めて生身の人間かつ芸能人である嵐が好きになった私は、主にテレビを通して彼らを見ていた。

 

動く媒体はテレビかCDの特典か、DVDか。

もちろんコンサートに行ければいいが、義務教育も終わっていない地方の学生にとって東京は存在するとは聞くし行ったこともあるけれど、夢と憧れの街だった。

 

あの頃の嵐ファンをできたのは幸せだったのかもと、今では思う。

一番多い時で、グループで出る冠番組が、週に三本もあった。

それで育ったからそれが当たり前であり、冠番組を手にするのが難しいことだというのは、他のグループも応援するようになってから体験することとなった。

数の力って、すげー、と思った。

それを10数年やっていた嵐ってすげー、とも、思った。

途中サボっていた時期もあったが、飽きずに毎週見ていた私も、すげー、と思った。

 

2021年12月末。

私の約10年近く続いた嵐冠番組の視聴習慣が終わりを告げた。それと同時に、いつからか続けていた録画習慣も終わった。どうせ見返すこともないだろうに、なぜか途中からVS嵐嵐にしやがれを録画してディスクに落としていた。その数は膨大である。定期的にディスクに焼き直さないとデータベースとして長期保存がきかないのが問題点だ。

 

視聴習慣がなくなってはじめて、嵐が休止したんだなと実感がわいた。

活動休止は予告されていたとはいえ、いざ、無くなってみなければ、寂しさも、悲しさも、どこにも行き場のない気持ちというものは生まれなかった。

 

もちろん他の応援しているグループにも冠番組と呼べるものがあったり、YouTubeコンテンツや、個人個人のレギュラー番組はある。でも、ゴールデンタイムで毎週グループを見られる番組はなかった。

 

いつでもどこでも、好きなタイミングで視聴するというのがコロナ禍を経て現代の映像作品のメインになっているのだと思うが、私はそれが苦手だ。

時間があるとTwitterを見てしまったり、テレビが大好きなのもあるんだろう。「何曜日の何時に始まる」と決まっている方が楽だと慣れているせいかもしれない。

でも、そうやってあらかじめ日時を決められていると、一週間の楽しみになるし、中身のネタバレのタイミングも分かる。

 

更に、あの頃毎週嵐の5人のわちゃわちゃしている姿を見られたことは、知らず知らずのうちに精神安定剤のようになっていたのだ。

 

時は進んで、2023年。

この年の春に突然SixTONESにハマってからというものの、さまざまなグループを応援している私の中で、優先順位第一位を獲得し続けている。

 

色々とファンのつぶやきを見ている中で、SixTONESファンはずっと冠番組がほしいと言っていた。

今をときめく若手アイドルSixTONES

出たら一定の売り上げは確実で、やってないことなんて数えるくらいだろうと考えていた。外から見てるとすでに番組がありそうなもんなのだが、実はなかった。

オールナイトニッポンサタデースペシャルというラジオの冠番組はあっても、テレビはなかった。深夜もゴールデンも含めて。

 

そんな彼らにチャンスが来た。

2025年4月、ゴールデンタイム初冠番組「Golden SixTONES」開始のお知らせ。

このプロトタイプ番組が2024年秋と2025年年始に放送されていたから、評判次第で早くても半年後くらいに深夜帯で始まるんだろうか、と思っていたのだが、予想外だった。

そして、自分が思っている以上に冠番組が始まることに嬉しく思っていた。久しぶりに一週間の楽しみが返ってきたのだ。

どんな姿であれ、SixTONESの6人が毎週テレビを通して見られるのがとても楽しみだ。

 

そして、かつて私が学生時代に嵐で経験したように。

今の学生たちにとって、SixTONESが毎週の楽しみになったらいいなと、思うくらいには歳を重ねたのだなと、思うのだった。

 

 

 




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