その人は、再婚の子持ちの女性と結婚しました。
妻の連れ子である娘を我が子同然に可愛がり、自分の子どもは持つことはしませんでした。
数年後、妻の不貞を知ることとなり離婚。
当然、連れ子である娘は妻と出て行くはずでしたが、小さな娘は、その人の腰に抱きついて
「嫌だ!お父さんと一緒がいい!」
と泣いて離れません。その人は
「この子は俺が育てる!」
と言って、妻ひとりが家を出ました。そして、男で一つで娘を育てあげました。

それから30年以上が経ち、風の噂で元妻が1人でアパートで暮らしていること、病気を患っていることを耳にします。
その人がアパートを訪ねると、すっかり歳を取りやつれた元妻が居ました。
「ここを引き払って、俺の所へ来い。」
父親のことが大好きで心配で、嫁に行かず40を過ぎた娘は
「お父さんを裏切って出て行った人じゃない!そんな人を…人が良すぎるよ!」
と反発しました。その人は、
「それでもお前の母親だ!」
と娘を怒鳴り、家に住まわせました。元妻は、もうすぐ手術を受けます。
こんな昭和のドラマみたいなことが、身近であったと聞いて
男気ーーー!惚れてしまうーー!
とキャッキャッしていたんだけど。その人の母はいかばかりであったか…もし、うちの息子だったらどうかなぁ、ドラマチックな人生でなくていいよと思いそう。
こういう薄幸なダメ女が本当にいるんだなぁ、とも思いました。
その人に先日初めて会いました。私の妄想の中では高倉健だったけれど、だいぶ違って、チンチクリンで田舎弁丸出しで、声が大きいのでヒソヒソ話ができないはTHE田舎のおじいちゃん。
それでも、75歳のその人は白髪でサングラスを掛けてて、なんかカッコよかったです。
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