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【ショート映画評3本】インターステラー・イビルアイ・あの花が咲く丘で、君とまた会えたら

青空と野原、白い百合の名は

AmazonのPrime Videoのおかげでいろんな映画を観ることができます。いい時代ですよね。

 

最近観たインターステラー」「イビルアイ」「あの花が咲く丘で、君とまた会えたら」の感想など、簡単に書いてみようと思います。

 

目次

 

インターステラー」の感想

傑作SF映画。私なんぞが今さら語る必要もないと思いますので、サクっといっときましょう。

 

あらすじをワーナーさんから。

 

地球の寿命は尽きかけていた。
居住可能な新たな惑星を探すという人類の限界を超えたミッションに選ばれたのは、まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男。
彼を待っていたのは、未だかつて誰も見たことがない、衝撃の宇宙。

https://warnerbros.co.jp/home_entertainment/detail.php?title_id=4366/

 

実は私、視聴前にネタバレを食らってたんです。アホな家人の説明で、「地球の危機を救いに宇宙へ? アルマゲドンみたいな話かいな?」ってな理解で映画を観始めたのですが……。

 

全然違ってた。いや、全然ってこともないけど、かなーり違ってた

 

冒頭の、家に入ってくる砂、乾いたトウモロコシ畑、砂嵐などの描写から、世界観がしっかり伝わってくるんです。だからすんなり入り込める。本棚の謎、娘との絆、いちいち説明はしないけど、映像とエピソードできっちりと語ってくれる。

 

伏線が多く、文字通り過去と未来が交差する複雑なストーリーなのですが、難解といういことはない。視聴者に理解を放り投げたりせず、制作側がちゃんと用意して提示してくれているのでモヤモヤが残ることもありません。

 

と、物語もちゃんと練られているのですが、映像がまたすばらしかったです。

 

私は活字好きの人間で、これまで映画やドラマを見ても「とはいえ結局は脚本でしょ」。そんな考えを持っておりました。映像そのものには重きを置いていなかったのです。

 

しかし、「インターステラー」は私のそんな愚かな考えを吹き飛ばしてくれました。

 

主人公が訪れる惑星。1時間ごとに巨大な津波が押し寄せる星。氷に覆われた星。ブラックホール文字で書くと「ふーんありがち」な惑星が、映画の中ではリアルに切迫感をもって映像化されています。と、こんな陳腐な表現しかできない自分が恥ずかしいくらい、とにかくすごい!

 

映画館で観たかったけど、映画館で観ていたら魂をどこかに持って行かれたんじゃないか。それくらいすごい!

 

人間ドラマも秀逸。これはすごい映画を拝見しました。

 

 

「イビルアイ」の感想

アイザックエステバン監督のメキシコ映画

 

あらすじ。Film markさんより。

 

都会に住む 13 歳の少女ナラは、妹の奇妙な病気を治すため、家族とともに母の田舎であるラスアニマスという村を訪れた。田舎には年老いた祖母が一人で住んでいた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、ナラは祖母の不可解な行動から、彼女が人間ではない何者かであると疑い始める。どんどん容体が悪くなる妹、家政婦の突然死……。この村と祖母に隠された秘密とは一体…

https://filmarks.com/movies/110269

 

ナラが暮らす都会のマンションでは、子供ばかりが病気になる。母の提案で訪れた祖母の家は、立派な洋館で古めかしく、いかにも「今から怖いお話が始まりますよ~」というようなもの。

 

そこでナラと妹は、若い女性の家政婦から、地域に伝わる魔女の物語を聞かされました。昔ここに住んでいた三姉妹のひとりが病気になった。病を治すため、姉妹のふたりは魔女を訪れ助けを乞う。ひとりは魔女に魅入られ、魔女の家で暮らすことになった……。

 

とまあ、ここまで読んでいただければだいたいの想像はつくんじゃないでしょうか。そしてお話もご想像の通り、いろいろと不可思議奇妙なことが起こりつつ、妹は回復します。

 

ちょっといい加減すぎないかと思われるかもしれませんが、本当に他に言いようがないのです。びねりがあるとすれば、「はいはい、祖母が魔女なんでしょ」と思わせておいて……というところかな。

 

シンプルのようでいて、しかしいろんな描写が入るのでいまいちよくわからないけどなんだか怖い(雰囲気)というのが私の感想だったりします。

 

一応付け加えておくと、終盤でナラが古い写真を見つけて、本当ならそこで謎が解けたらしいのです。ほかの方のレビューを読んだ感じでは、昔の三姉妹が現代にも生きていて……それが身近なあの人この人……だそうなのですが。

 

ですが私、人の顔を覚えるのが苦手なんですよね。外国人の俳優さんなど、よほど何度も見ない限りはとんと記憶にございませんで。せっかくの「じゃじゃーん! 謎が解けてスッキリどっきり」を味わうことができませんでした。

 

でも楽しかったのでOKです。

 

(字幕版)イビルアイ

Amazon

 

「あの花が咲く丘で、また君と会えたら」の感想

Film markさんから。

 

親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥)。
ある日、進路をめぐって母親の幸恵(中嶋朋子)と喧嘩をして家出をし、近所の防空壕跡に逃げ込むが、朝目が覚めるとそこは1945年の6月...戦時中の日本だった。
偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。

https://filmarks.com/movies/109836

 

これも、「想像した通りのお話が想像した通りに進んでいく」タイプの映画ですね。だけど観ているうちにじーんとする場面があり、視聴後の感想は「よかった」。気持ちのいい作品です。

 

映画はこんな場面から。

 

・主人公は成績が良いが、経済的な理由から進学をあきらめようとしている

・母子家庭。父は溺れた子供を助けようとして命を落とした

・主人公は、英雄として亡くなった父を認められない

 

と、主人公が乗り越えるべき課題がはっきりと示される。

 

ぶっちゃけて言うと、この作品は「若い女性をターゲットにした切ない系のラブロマンス」。これに尽きると思うんですよね。だから、というと語弊がありますが、ふんわりふわっとまとめちゃってもそれなりにウケたかもしれません。

 

でも、最初に課題が提示されたことで、「雰囲気だけでは終わらせない」という制作者側の意気込みが見えたように思います。この冒頭で、私はこの映画が好きになりました。

 

さて、物語のメインは主人公と特攻隊員、彰の恋愛です。かけひきなし、お互い惹かれ合っていることがわかるのに、口に出してはいけない恋の切ない場面が続きます。彰さんは真面目な青年なので、主人公のことを「妹のよう」だという。しかしそうではないことは、百合が咲く丘で向き合う表情でわかってしまうんですよね。

 

彰さんはまた、主人公を助けてくれるヒーローでもある。タイムスリップしたときにも、特高に絡まれたときにも、なんと空襲で燃える炎の中にも現れて主人公のピンチを救います。これもぶっちゃけ、制作側が作ったキュンポイントではあるんだけど、ちゃんとキュンできるからいい! 

 

でもね、この映画のいいところはそこだけではないんですよ。

 

私が個人的にいいと思った点、それは、登場人物に手間と時間がかけられていること。そうやって主人公以外の人生も描くことで、物語が深くなっていることです。

 

主人公を預かる食堂のおかみさんは、特攻隊を軍神と呼びますが、戦争を無邪気に肯定しているわけではない。「死ぬことに意味はない」という主人公に、特攻隊員の皆は怒りますが、といって疑問を持っていないわけではない。もんぺ姿の軍国少女は、隠れて小さなおしゃれを楽しんでいる。

 

ステレオタイプじゃないとは言わないけど、それなりに「あーこの人はこういう人生を歩んできたのだな」と想像ができるくらいの丁寧さが感じられます。

 

だから、主人公の恋と並行して描かれるもう一組の恋愛もまたいいんです。

 

同じく特攻隊員の石丸さんと、主人公の友達になった魚屋の千代ちゃん。明るいムードメーカーの石丸さんは、精神的に大人なんですよね。だから千代ちゃんの気持ちも知っていて……。ほほえましいふたりでした。

 

最後、主人公は現代へ戻り、母親と和解し、前向きに生きることを決意し、課題は克服されて終わります。英雄として死に、愛する家族を置き去りにした父親を責める気持ちは、せりふにはありませんが、英雄として愛する人々を守るために死んだ恋人の覚悟をもって昇華されたと考えてよいのではないでしょうか。

 

よいはず。よいでしょう。よい感じで終わってよかったよかった……と思いきや、ダメ押しのように最後になんと、主人公が社会科の授業で戦争の展示を見に行く場面が描かれるのです。そこには特攻隊員の手紙もあり……。

 

泣きました。いい映画でした。

 

 

 

まとめ

正直に申し上げると「あの丘」を観るまでは、現代的な価値観を押し付けるような、説教くさい話だったらやだな、と思ってたんです。実際、主人公は「戦争はもうすぐ終わる、無駄死にだ」みたいなことを堂々と言ったりもします。

 

特高にしょっぴかれてオワコンだろ、というご批判はごもっとも。私もヒヤッとしましたが、作中ではその視点にもちゃんと彰さん、石丸さんなどが応えていて、悪くないと思いました。

 

まあしかし勝手な話ではありますよね。「シビル・ウォー」では防弾チョッキを着ていないだけでリアリティがない! などとわめいていたのに。私の感性などてんであてにならんポンコツですわ。

 

インターステラーは傑作。「イビルアイ」はメキシコらしい不条理観があってよき。「あの花が咲く丘で、君とまた会えたら」は良作。

 

幸せな映画体験でした。

 

 

 

身勝手感想「シビル・ウォー」はこちら

kanokolog.hatenadiary.jp

 




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