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冷えと漢方薬

はじめに

11月に入り、朝晩の冷え込みが増し、冬の気配を感じる日も多くなってきました。
11月8日は「立冬」。暦の上では冬の始まりを意味し、木枯らしが吹き、初雪の便りが届く頃です。

この時期になると、やはり多いのが冷えに伴うトラブルです。
「手足が冷たい」
「厚着をしても体が温まらない」
「冷えから肩こりや頭痛、腰の痛みが酷くなる」
など、そんなお悩みを抱えている方を多く見かけます。

ところで、「冷え性」という言葉ですが、よく見ると”症”ではなく”性”と書きます。
つまり、冷えは病気(病名)ではなく、体質を表す言葉ということが分かります。

こうした”体質”の改善こそ、中医学(漢方)の得意分野です!
今回は、中医学の視点から冷えの原因と、体の内側から整える食養生についてご紹介します。
ご自身の冷えのタイプを知り、自分に合った冷え対策を始めてみませんか?

女性の7割は冷えで悩んでいる!?

「女性は冷えやすい」とよく言われますが、実際はどうなのでしょうか?

株式会社セプテム総研の調査(2024年8月実施)によると、なんと約7割の女性が「冷えを感じている」と回答しています。
また、冷えを感じ始める時期は10月から増え始め、1月・2月ごろにピークを迎える結果となっています。

この結果からも分かるように、冷えはまさに女性の大敵であり、多くの方が冷えによる不調に悩まされています。

厚着をしたり、靴下を重ね履きしたり、ホッカイロを貼ったり…
外からの冷え対策に気を配る方が多い一方で、「体の中から温める対策」が十分にできていない方を多くみます。

引用:女性が感じる冷えの実態調査 - 株式会社 セプテム総研

女性が感じる冷えの実態調査 - 株式会社 セプテム総研

中医学で考える「冷え」

1.陽気不足

太陽が自然界に熱をもたらすように、私たちの体にも“内なる太陽”があり、その力で身体を温めています。その働きを担っているのが「腎陽(じんよう)」です。
中医学でいう「腎」には、「腎陰」と「腎陽」という2つの側面があり、「腎陰」は”命門の水”、腎陽は”命門の火”と呼ばれ、この2つのバランスにより体内の温度が保たれます。
そのうち「腎陽」が不足すると、日向より日陰が寒いように、体を温める力が弱まり冷えの症状が強く現れるようになります。

腎の詳しい働きは👇をご覧ください。
五臓六腑:腎の働き / 補腎のすすめ - 日々の生活に漢方を

<主な特徴>
✅全身の冷え(特に腰や下半身)、年中寒がり
✅足腰がだるい
✅浮腫み、トイレが近い など

「腎陽」を補い身体を温める漢方薬を使用すると良いでしょう。
漢方薬の例:参茸補血丸、参馬補腎丸、八味地黄丸など

<おすすめ食養生
羊肉、牛肉、ニラ、ネギ、生姜、えび、りんご、みかん など

💡餃子はもともと漢方薬!?

中国では冬至に餃子を食べる文化がありますが、その始まりはなんと2千年前さかのぼります。

日本でもお馴染みの「葛根湯」や、高齢者のトイレトラブルなどで処方される「八味地黄丸」などが収められている古典、「傷寒雑病論」を著した名医・張仲景が、この風習の生みの親とされています。

寒さで耳が凍傷になり苦しむ人々を見て、体を温める生薬(羊肉・ニラ・生姜など)で作った餡を小麦粉で練った皮に包んだものを作りました。

張仲景はこの処方を「去寒嬌耳湯(きょかんちょうじとう)」と名付け、冬至の日に皆に配ったとされています。その後、時代とともに餡の中身が変化し、やがて「餃子」と呼ばれるようになりました。

2.血不足

「血(けつ)」は、心臓のポンプ作用によって全身を巡っています。
このとき巡っている血液には体温ほどの熱があり、身体に「血」が十分にあることで、私たちは体の表面に“温かさ”を感じることができます。

中医学には「女性は血を以て本と為す」という言葉があります。女性は、毎月の月経(生理)や妊娠、出産など「血」を消耗する機会が多いため、体内の「血」の充実度が女性の健康に直結します。つまり、女性はにとって「血」は”命の源”であり、どんなに補っても余ることはない大切な存在です。

女性に冷え性が多いのも、男性に比べ筋肉量が少ないことも関係していますが、それに加えて慢性的な「血」の不足によって冷えにつながっているケースを多くみます。

<主な特徴>
✅手足が冷える、顔色が悪い
✅爪が割れやすい、立ち眩みがする
✅生理の量が少ない、生理不順 など

「血」を補う漢方薬を使用すると良いでしょう。
漢方薬の例:婦宝当帰膠、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、十全大補湯など

<おすすめ食養生
鶏肉、レバー、黒ゴマ、きくらげ、人参、小松菜、ぶどう など

💡「当帰(とうき)」の秘密

「当帰」の名前の由来は諸説ありますが、そのひとつに、昔の中国でのこんな話があります。

体が弱く、なかなか子どもを授からなかった女性がいました。
彼女は体調を崩して実家に戻っていましたが、あるとき「当帰」という薬草を服用することで体が元気になり、健康を取り戻したことで夫のもとへ再び戻ることができた。

そのことから、「当に帰るべし」という意味を込めて、「当帰」という名がついたといわれています。

3.瘀血

「血」が巡りが悪い状態を「瘀血(おけつ)」といいますが、温かい「血」が十分にあってもそれが身体の隅々まで届かなければ意味がありません。
血管には太い動脈・静脈だけでなく、体全体の約99%を占める毛細血管が張り巡らされています。この毛細血管の流れが悪くなると、皮膚や筋肉に栄養が届かず、末端が冷えたり、慢性的なこりを感じやすくなります。

<主な特徴>
✅末端冷え性
✅肩こり・頭痛・生理痛が酷い
✅舌の裏が怒張している

「血」の巡りを良くする漢方薬をしようすると良いでしょう。
漢方薬の例:冠元顆粒、血府逐瘀丸、桂枝茯苓丸など

<おすすめ食養生
玉ねぎ、らっきょう、にんにく、いわし、さば、かに、桃 など

4.胃腸虚弱

中医学では胃腸のことを「脾胃(ひい)」と表現します。
脾胃は、“食べたものを消化・吸収してエネルギーに変える”臓腑であり、中医学ではこれを「気血生化の源」と呼びます。

つまり、「脾胃」が元気であれば、身体を温めるのに必要な「気(エネルギー)」と「血(栄養)」をしっかりと作り出すことができます。
逆に「脾胃」の働きが弱ると、食べても栄養が吸収されにくくなり、結果として「気血」が不足し、体が冷えやすくなります。

「脾胃」の詳しい働きは👇をご覧ください。
五臓六腑:脾胃の働き - 日々の生活に漢方を

<主な特徴>
✅全身の倦怠感、疲れやすい
✅食欲がない、食後眠くなる
✅下痢・軟便
「脾胃」の働きを高める漢方薬を使用すると良いでしょう。
漢方薬の例:健脾散、健胃顆粒、人参湯など

<おすすめ食養生
長いも、キノコ類(椎茸、舞茸など)、豆類(大豆、納豆など)、栗 など

最後に

「冷えは万病のもと」と言われるように、様々な不調につながります。


上記で述べたように、冷えは外気温だけでなく、身体の中のバランスの乱れ(気・血・陽気)からも生じます。
だからこそ、外から温めるだけでなく、内側から整えることも必要です。
「自分に合った冷え対策を知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください!

セミナーのご案内

テーマ:自分の体質を知ろう!冷え対策
日時:12月6日(土)11:00〜12:00
場所:ナカノメ薬局
参加費:無料(定員5名)
ご参加の方には健康茶プレゼントをご用意しています!

詳しくは👇から

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