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浮腫みと漢方薬

はじめに

「朝起きたら顔がパンパン」
「夕方になると靴がきつくなる」
「靴下の跡がくっきり残ってる」
「生理前になると体が重だるくなる…」

こんなふうに、「浮腫み」を感じたことがある方も多いのではないでしょうか?

浮腫みには、心不全や腎不全といった命に関わる病気が隠れている場合もありますが、検査をしても異常が見つからず、病気とは診断されないケースも少なくありません。
特に、「体質による浮腫み」は原因が特定しづらく、病院では有効な治療法が見つからないこともあるのです。

「体質だから…」と諦めている方は、中医学の考えを取り入れてみてはいかがでしょうか?

浮腫みとは?

私たちの体は、約60%が水分(体液)でできていて、残りの約40%はタンパク質や脂肪、ミネラルなどで構成されています。

 

私たちの体の中にある水分は、大きく分けて2つに分類されます。
ひとつは、細胞の中にある水分(細胞内液)で、全体の約40%を占めます。
もうひとつは、細胞の外にある水分(細胞外液)で、こちらは約20%です。細胞外液のうち、約15%は細胞と細胞の間にある「組織間液」、残りの5%は血液の液体成分である「血漿」です。

血液中の水分や栄養素などは、毛細血管を通り、細胞と細胞の間(組織間液)へと移り、細胞膜を通って細胞の中へと届けられます。そして、細胞内でエネルギーを作ったり、体に必要なタンパク質の合成をしたりしています。
その後、代謝され生じた老廃物や炭酸ガスは、組織間液を経て静脈やリンパ管へ流れ心臓に戻ります。
しかし、この回収の流れが何らかの原因で滞ると、組織間液に余分な水分が残ってしまい、皮膚の下に溜まって腫れたような状態になります。
これが、いわゆる「浮腫み」の正体です。

中医学で考える浮腫み

中医学では、水分代謝に関わる臓腑は「肺・脾・腎」とされ、これら3つの部位のいづれかに問題が生じると、水が滞り浮腫みが生じやすくなります。

痰湿困脾(たんしつこんぴ)

「脾胃(ひい)」は、現代医学の胃腸に近い役割をしています。
私たちが食べたり飲んだりしたものから、身体に必要な栄養や水分を吸収し、「心肺」に届ける働きをが「脾胃」のお仕事です。

ところが、この「脾胃」の働きが弱くなると、体内の水分代謝が正常に機能せず、体に余分な水分が溜まりやすくため浮腫みを生じやすくなります。

中医学では「脾は湿を嫌う」とよく言われます。つまり、脾は“ジメジメ”した環境が苦手なんです。
たとえば、水はけの悪いグランドでは、足が取られ体の動きが悪くなりますよね?

「脾」も同じで、体の中に「湿(余分な水分)」がたまると働きが鈍くなり、さらに「湿」が溜まりやすくなるという悪循環が起こってしまいます。

💡このタイプに多いサインは…
✅手足・全身が浮腫む

✅食欲不振、疲れやすい

✅下痢・軟便気味

✅尿の回数が少ない

余分な水分を処理し、胃腸を守る漢方薬を使用すると良いでしょう。
漢方薬の例:五苓散、胃苓湯、防己黄耆湯など

「脾胃」の働きが弱っているタイプは、食べたものの消化吸収や水分代謝がうまくいかず、体内に余分な水分が溜まりやすくなります。
さらに、先述したように「脾は湿を嫌う」ため、「湿」がたまることで「脾」の働きが低下し、さらに「湿」が発生しやすくなります。

「脾胃」の弱りが「痰湿」につながっている場合は
💊 健胃顆粒(香砂六君子湯
💊健脾散(参苓白朮散)
などの胃腸の働きを高める漢方薬が果的です。

⚠️「脾胃」の詳しい働きは👇

五臓六腑:脾胃の働き - 日々の生活に漢方を

②肺気不宣(はいきふせん)

「脾胃」で吸収され汲み上げられた栄養素や水分は、「肺」に届けられ、呼吸の力(吸う、吐く)によって体表(皮膚、粘膜)や各臓腑など全身に散布されます。
このように「肺」は、全身に水分をまんべんなく行き渡らせる“スプリンクラー”のような存在と言えます。
さらに、「肺」には呼吸系の働きに加え、目・鼻・喉などの粘膜や皮膚とも深く関わっていて、外からやってくる「邪気(じゃき)」をガードする役割もあります。

しかし、自然界の影響(風邪や湿邪)により「肺」が侵されると、水の流れを調整できず浮腫みへと繋がります。

💡このタイプに多いサインは…

✅瞼・顔が浮腫む(上半身の浮腫み)

✅カゼ様症状がみられる(寒気、発熱、喉の痛み、咳など)

侵入した「邪気」を飛ばし、「肺」の働きを正常化させる漢方薬を使用すると良いでしょう。

漢方薬の例:越婢加朮湯、苓甘姜味辛夏仁湯など

③腎陽不足(じんようふそく)

中医学における「腎」は、現代医学の腎臓の働きに近く、体内の不要な水分を尿に変えて排出し、必要な水分は再吸収して全身に還元する役割を担っています。
「腎」には、「腎陽」と「腎陰」がありますが、特に身体を動かし温める働きのある「腎陽」の働きが低下すると、不要な水分から尿への変換ができず、体内に余分な水分が溜まり浮腫みの発生へとつながります。

また、「腎陽」と「脾」は、密接に関係しています。
「腎陽」の力により「脾」が温められることで胃腸は正常に働きますが、「腎陽」の力が低下すると、胃腸の働きも低下し「①痰湿困脾」の状態を併発しやすくなります。

💡このタイプに多いサインは…

✅下半身が浮腫む

✅腰が冷える、痛む

✅手足が冷える

✅尿量が減る

「腎」を温め、陽の働きを高める漢方薬を使用すると良いでしょう。

漢方薬の例:真武湯、牛車腎気丸など

⚠️「腎」の詳しい働き👇

五臓六腑:腎の働き / 補腎のすすめ - 日々の生活に漢方を

④その他

「気」や「血」の流れが悪い「気滞 / 瘀血」タイプも水の流れを停滞させるため、浮腫みへと繋がります。
生理前に浮腫みが気になる方や夕方になると足が浮腫む、靴が履きづらくなるような方は、このタイプに当てはまるでしょう。

最後に

浮腫みの改善には、中医学的なケアに加えて、日々の生活習慣の見直しも非常に重要です。

🍚食事

🔸肥甘厚味を避けましょう
→「肥:脂っこい物、甘:甘い物、厚:味の濃い物」は、体内に余分な水分や老廃物が溜まりやすくなります。

🔸水分の摂り方も体質に合わせて
→「1日2L以上の水を飲むと美容や健康に良い」と言われがちですが、これは全ての人に当てはまるわけではありません。特に脾胃が弱い方や浮腫みやすい体質の方は、出来るだけ温かい飲み物をこまめに取りましょう。

🚶‍♀️適度な運動

マッサージやストレッチ、ウォーキングなど軽い運動を続けましょう。
→気や血の巡りが良くなることで老廃物が溜まりにくくなります。

🛌睡眠

日付けが変わる前の睡眠を心掛けましょう。
→23~3時の間に熟睡できていると、身体の新陳代謝や解毒が正常に働き浮腫みにくい体質へと導いてくれます。

浮腫みのお悩みや体質改善に興味がありましたら、お気軽にご相談ください。

 

ナカノメ薬局(株式会社ナカノメ)
〒023-0054
岩手県奥州市水沢吉小路46-1
TEL 0197-22-2047
薬剤師 / 国際中医専門員 中目 健祐

nakanome.oshushi.com




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