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「除籍されたら即解雇という暗黙の了解」があった?

(この記事は私の不当な除籍・解雇事件の問題の一部についてです。全体像を簡単に知りたい方はこちらを先にお読みください。)

 

 2025年12月15日に、私が原告になっている共産党不当解雇裁判の第5回口頭弁論が行われ、その日のブログで「共産党幹部は共産党職員は労働者であることを認めた」ということをお伝えしました。

 これは日本共産党の歴史の中でも画期的なことです。事実、被告(党幹部)側からも次回以降反論するという意向は示されませんでした。決着がついたと思われます。

東京・世田谷付近。神谷撮影(25年12月)。小学生の頃、盆栽や植木を運ぶ父のトラックに同乗し、早朝に目が覚めると高速道路上からこの付近が見えた。高層ビルよりも、地平線まで住宅が隙間なく広がっていることに衝撃を受けた。



「党員でなくなれば勤務員を辞めるという暗黙の了解があった」?

 今日は、他の論点についてです。

 前に述べていたように、私の裁判では除籍・解雇・ハラスメントが争われているのですが、第5回期日ではそのうちの解雇について主に議論になりました。

 12月4日のブログでお伝えした議論の流れを簡単におさらいします。

 

被告(党幹部)「党籍がなくなったら党職員(勤務員)をやめるもんだ」

原告(私)「いやいやそんなこと就業規則には書いてないでしょ。そもそも就業規則がないでしょ」

被告(党幹部)「勤務員規程というのが就業規則だ。ちゃんとその勤務員規程第1条*1、第2条*2で書いてある」

原告(私)「法律にそった就業規則がないぞって労基署にも怒られたでしょ。1条、2条をムリクリそう読んでるようだけど、1条にも2条にもそんなこと書いてないよ」

裁判所「ちょっと1条、2条じゃ弱いね」

被告(党幹部)「実は『除籍されたら即解雇していいという黙示の合意』(暗黙の了解)があったんです」

裁判所「ほう。じゃあちょっと具体的にどんなものか示してくださいな」

 

 そうして被告(党幹部)が被告準備書面(2)および準備書面(3) でだいたい5つくらいの「主張」・「証拠」を出してきました。

  1. 採用するときに経歴書を書かせた。その経歴書は党員としての経歴を書かせるから「党員であること」が前提の証拠だ。
  2. 福岡県委員会の給与規定には「党歴給」とか、「常任歴給」とかある。これもやはり「党員であること」が前提の証拠だ。
  3. 党員でない勤務員はいない。原告はそのことをよく知っていた。
  4. 勤務員は党員でないとできない仕事ばかりだ
  5. 党員でなくなれば勤務員を辞めた事例はいっぱいある。

 

それって「党員でなくなれば自動的に解雇される合意があった」証明になりますか?

 これに対して、私たち原告は、原告第4準備書面「それって党員でなくなれば自動的に勤務員として解雇するという合意があった証拠になりますか?」と反論しました。

 こういう太い反論を簡潔に行いました。

 

 原告第4準備書面では次のように書いています。

 

⑴ 被告らは、被告県委員会の構成員は党員でなければ担えない業務であるため共産党員であることを当然の前提としていて、共産党員でなくなった場合には当然に勤務員が解雇になるという「黙示の合意」があり、正当な解雇であると主張している(被告準備書面(3)3頁以下)。

 

⑵ しかしながら、福岡県委員会の業務の実態から言えば、必ずしも「党員でなければ到底担えないもの」ではない。
 この点は措くとしても、少なくとも原告のように、十分な手続保障もなく共産党を除籍されたような場合に、生活の糧である勤務員の地位まで一方的にかつ当然に奪われることについて、「黙示の合意」があったという事実は存在しない
 すなわち、勤務員規定(甲2の2)13条には、罷免事由が列挙されているが、これらが理由で罷免されたということであればともかく、被告らは、何らこれらの解雇事由が認定されていないにもかかわらず、共産党員でなくなったという理由だけで、当然に解雇されることについてまで全く同意などしていないのである。
 被告らは、黙示の合意の対象を、「いかなる場合でも共産党員で無くなれば勤務員でなくなる」と定義しているようであるが、そのような定義の黙示の合意など存在しないことは明らかである。

 

⑶ 被告らの主張からすれば「理由を問わず、共産党員の地位を失った場合には、当然に勤務員の地位を失う」という内容の黙示の合意があったことの評価根拠事実を主張しなければならないはずである。
 この点に関して、被告らが評価根拠事実として主張しているのは、共産党本部の勤務員規定、被告県委員会の採用異動規程、給与規定、勤務員規程12条13項、傷病援助規定、その他である。
 しかしながら、これらはいずれも「理由を問わず、共産党員の地位を失った場合には、当然に勤務員の地位を失う」ということを基礎づけるものではなく、被告らは、主張すべき黙示の合意の対象を誤っている以上、反論するまでもなく、主張自体失当である(なお、黙示の合意の対象が明確になった場合には、必要に応じて個別に反論する予定である)。

 さすが、私の見込んだ弁護団です。

 被告の「黙示の合意」が噛み合ってないね、というスパッと切ってくれています。

 

 私などは貧乏性かつ視野が狭いので、つい相手の理屈を一つ一つ潰したくなってしまいます。でも焦点は解雇以上に「除籍」です。解雇だけが撤回されても、除籍がそのままでは問題は解決しません。だから、焦点がボケないように弁護団が起草した準備書面では基本点のみを明快に主張してくれたのです。

宮崎市にて(25年12月、神谷撮影)。





細かいこともこのブログでちょっとだけ反論させて

 まあ、でもここ(ブログ)は法廷ではないので、ちょっとだけ言わせてください。相手(党幹部)の言ったことについて、ほんの少しだけ反論しておきます。

  1. 「採用するときに党員であることの経歴書を書かせた!」→うん。党員でない人にはそうでない様式の経歴書を使うだけだよね。
  2. 「福岡県委員会の給与規定には『党歴給』とか『常任歴給』とかある!」→年齢に基づく「基本給」はちゃんと定めているから党員でない人も給料そのものはもらえるよね。「党歴給」とか「常任歴給」とかは単に基本給にプラスアルファでもらえるだけだよね。「家族手当」とかと同じで。そもそもさ、この理屈だと「常任委員」以外は勤務員になれないことになっちゃうじゃん。
  3. 「党員でない勤務員はいない。原告はそのことをよく知っていた!」→知らねーよ。実際知らねーし。共産党職員って全国で今だけでも1970人もいるんだよ? 過去も含めて全国の現場でどういう運用していたか知るわけないじゃん。
  4. 「勤務員は党員でないとできない仕事ばかりだ!」→いや、フツーに受付とか電話交換とか掃除とか車の運転とか荷物運びとか集計とかお金勘定とか、「党員でなくてもできる仕事」って山のようにありましたが?
  5. 「党員でなくなれば勤務員を辞めた事例はいっぱいある!」→ないよ。少なくとも私がいた東京都委員会、福岡県委員会で、私がいた期間に見たことねーよ。あるなら具体的に出してよ。1つぐらい。特に犯罪での懲戒とかじゃなくて「意に反して党籍を奪われて解雇された」具体例をさ。

 まあ…あらためて書いてみると、こういうシラミつぶしのような逐事的な反論は、書いた方はスカッとしますが、論戦全体を大局的に見たときには「細かい議論・論点に入り込みすぎているな」という感は否めませんね(もちろん、被告の反論や裁判所の求めがあればやりますけど)。

 

メモ:懲戒解雇でなく普通解雇、裁判官の氏名

 また、進行協議の中で、被告(党幹部)は、私の解雇が(規約違反や非行に起因する)懲戒解雇ではなく、普通解雇であることを認めました。それは付け加えておきます。

 党幹部は準備書面でもさんざん私が「規約違反をした」とか、「県三役に悪罵を投げつけるブログ記事を書いている」とか言っていますが、それならなぜ福岡県委員会の勤務員規程13条にある「罷免」規定を使って、私を懲戒解雇しないのでしょうか。

 これは報告集会でも質問が出て私も答えましたが、この裁判における謎でした。

 懲戒解雇にはできなかった——これが動かし難い事実です。

 だからこそ私への「規約違反」とか「幹部攻撃」とかいう言いがかりはなんの根拠もないと言えます。もし党幹部が本気でそう思うなら、その規定を使えばいいだけですから。明文にある規定で解雇する方が断然強い。それができないのは、いくら証拠をかき集めても「規約違反」「幹部攻撃」などと言えるだけの根拠が見出せないからです。

 

 あと、裁判長・裁判官が今年の春に交代していましたが、そのお名前をどこでもお知らせしていなかったので、ここに書いておきます。(敬称略)

  • 裁判長:西村康一郎
  • 裁判官:安江一平
  • 裁判官:田中稔

 

お詫びと次回

 それからお詫びです。

 12月15日の法廷を間違ってお伝えしました。申し訳ありません。

 曜日によって使う法廷が違うようです。

 次回第6回口頭弁論は2026年2月26日(木)午前11時半から、東京地裁第709号法廷です。今度はハラスメント問題を中心に、私の口頭での意見陳述が行われます。報告集会も予定していますので、ぜひ傍聴や集会にご参加ください。

 

*1:日本共産党福岡県委員会勤務員は、日本共産党綱領・規約および、党の諸決定(党大会・中央・県)に従い、福岡県党の先頭にたって活動する。/そのため、各自は、学習と修養に励むとともに、いかなる困難にもひるまず民主集中制の組織原則を堅持し、自覚的、積極的に各自の任務を遂行する。」

*2:「本規定は、日本共産党綱領・規約および党の諸決定(党大会・中央・県)に、もとづき、日本共産党福岡県勤務員に適用され、その活動における必要最小限の事項を規程したものであり、県委員会はその機能の遂行のため、必要に応じて県委員会勤務員の活動上の、諸措置を決定する。」




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