共産党の第6回中央委員会総会(6中総)決定について引き続き。
今日は党建設(組織建設)の点について。
ここでも、基本的には、臨時党大会を開いてそこで全党で話し合って根本的な見直しをすべきだというのが私の考えです。
「根本的な見直し」の中身は、私が今何か言うべきことではありませんが、少しだけこの記事の終わりに書きます。
根本的な見直しをするまでの間、今の組織建設の方向を続ける必要があります。
今の地区や支部の活動のあり方を前提として、赤旗読者や党員を増やすという意味です。それをしないと、リアルな話、当座のお金も入ってきませんから。
どうすればいいのか。
それは端的に言えば、“支部や個々の党員が、国民の要求を実現する何らかの大衆運動をつくる/参加することによって「まわりの人と結びつく」という、「社会運動の楽しさ」を保つ・よみがえらせることを基本にする。その中で、無理のない範囲で読者や党員を増やす”ということに徹することです。

幸い、6中総決定では「三、新たな情勢のもとで、要求実現のたたかいと連帯を広げよう」を方針の大きな柱にしています。ここをブレずに思い出すことです。消費税とか核兵器とか大きなことでなくてもいいんです。「国民の苦難軽減の立党の精神にたって」(6中総)、“●丁目の交差点に信号機を設置する”でもいいんです。
党活動のコアは社会運動です。そこに参加して人と結びついたり、何かをつくったりする楽しさが失われないようにする。そこをしっかり保存して次の世代に引き渡すようにすることを第一に考えましょう。
このことはこれまでも述べてきました。
その中で、今回提起されている「質量ともに強大な党をつくる集中期間」の方向をふまえて=参考にして、無理のない範囲で読者や党員を増やす、あるいはそのような「政策と計画」*1を作ったらいいのではないでしょうか。
6中総決定では「胸が痛くなる思いで受け止めた」という「党の高齢化の問題をはじめとする自力の低下」のことが書かれていますが、その中身が何であるかは具体的には書かれていません。私の知っている支部では、全員後期高齢者で、ほとんどが病気を抱えていて、会議を開いて配達・集金をするのがやっとです。ただ6中総でも「党は高齢化しているということですが、生きているんです。家族、ご近所、友人、町内会、ボランティア、趣味の会、等でつながっています」という82歳の党員の手紙が紹介されています。そうした人たちにとっては、組織の抜本見直しをするまでの間は、まずは「できること」だけでも、無理のない範囲でやってもらうことが求められていると思います。
そもそも、6中総には、支持拡大や対話など参院選挙で一体どれくらいの活動量があって、それは従来と比べてどれくらい減ったのかというデータすらありません(「声の宣伝」の達成だけは書かれています)。当然読者の増減や到達などは一切ありません。
だから党建設の「数」は、本当にどれくらいできるのか、どれくらいを目標とすべきなのかなどは、現場は判断できないようになっています。
志位議長は6中総の中間発言で「『大切なことはわかるが、やり切る自信がない』――この声にどうこたえるか」という問いを立てて答えていますが、例えば読者数が全国で今どれくらいか、どのくらいのペースで減っているのか、この間どれくらいの活動量なのか、なぜこの間成功していないのか、くらいのデータや見解がなければ「やり切れるかどうか」を党員は判断できないと思います。
まさか「お前たちは自分の支部のことだけ考えろ。全体のことは考えなくていい」っていうわけでもありますまい。
判断の根拠となるデータがない以上、判断できない。
シンプルな話です。
そうであるなら、現場も「できる範囲で無理のないように」としたところで、文句は言えないのではないでしょうか。まあ、そもそも第29回党大会決定で重視することをうたってる「政策と計画」はあくまで支部が自主的につくるものですしね。

しんどくて誰も近づかない——少なくとも自分の子や孫には勧められない・勧めても入ってもらえないような組織には未来はありません。「そんなこと言ってたら選挙は勝てん!」「必死で増やさないと組織がどんどん小さくなってしまうじゃないか!」というかもしれませんが、そうした従来型の戦略の延長を続けてきた結果が現在です。
とにかく当面は「活動が楽しい」という組織体質が受け継がれることが、現時点の「当面」の問題としては、とても大切です。全体が縮小しても、それが残ればわずかでも人が居付き、将来的に再び回復していける見込みがあるからです。
しかし、問題はそれはあくまで「当面のつなぎ」です。その「つなぎ」をやっているだけで組織・路線の抜本的な見直しそのものを始めなければ、組織は死んでしまいます。

抜本的にどう見直すか…の大綱的試案
あくまで今の規約の範囲内でですが、詳細は別にして大きな方向だけを示しておきます。
- 都道府県・地区を再編縮小して集中・拠点化し、コストを大幅ダウン。
- 拠点の「世話役」がリモートで直接に支部や党員と結びつく。
- 日々の提起や情勢認識は動画・ネットで。
- コアファンにサブスクで課金できるしくみをデジタル機関紙+紙の雑誌で。
- 紙の「赤旗」は日刊紙は早期に廃止し、日曜版は漸減的廃止(雑誌化)。
- リアルでの結びつきは今ある「後援会ニュース」(無料)で。
- 地方議員を軸に。
コストがかかる構造を抜本的に見直すことを前提にして、「党内意思統一」「主張を党外に広げる」「支持者と結びつく」「マネタイズ」の4つを全て「紙の赤旗」に集中していたしくみを改めます。
この構想を述べると多くは歓迎されます。もちろん「反論」が来ることがありますが、その場合、無意識に今の活動のありようを前提としていることがほとんどです。
とはいえまだ荒削りなので、批判は十分あり得ます。まあ、叩き台ですね。詳細は、また今後。

なおこうした問題とは別に、党内民主主義の抜本的強化の課題があります。
一つはハラスメント対策です。緊急対応が求められるにもかかわらず、6中総では決議案に数行だけ付け加える「修正」が施されましたが、結局「自己改革」に終始し、実質的な意味はほとんどないものでした*2。
「第三者機関によるハラスメント調査と認定」は不可欠でしょう。
「結社の自由」との関係があるので最終決定は党組織ができるようにしてもいいでしょうが、第三者機関による諮問・答申を行って、少なくとも党員はそれを自由にみられるようにすべきだと思います。
もう一つは、民主集中制の民主的発展です。第29回党大会決定でも民主集中制を「現代にふさわしい形で発展させることを追求」は掲げられているので、その意味でも大会決定に沿ったものです。
「カジュアル除名」化している「除籍」条項の濫用は直ちに停止し不当な除名・除籍を撤回・謝罪するとともに、松竹伸幸さんの裁判で明らかになりつつあるように、「結社の自由」を、「組織」中心ではなく、つまり党幹部が恣意的に運用する方向ではなく、一人ひとりの結社構成員(党員)の人権が尊重される方向で強化すべきです。
具体的には、
- 一定の条件下での個々の党員の発言・交流の自由化(大幅緩和)。
- 分派の定義の厳密化をはじめ幹部の恣意的な規約解釈・運用を許さない民主的な統制(内規の制定など)。
- 殺人・暴行・ハラスメント・解雇など人権に関わる問題は「党内問題」として扱わない。
などが大きな課題となるでしょう。
いずれにせよ、私の案はあくまで一つの意見にすぎません。有識者などの意見や党内の多くの意見を踏まえて、戦略的な見直しをすべき時期だと思います。