こんにちは、椎葉です。カケハシでVPoT(VP of Technology)をやっています。技術的な視点で現場と経営をつなぐ活動の一つとして、実際にチームに入って開発業務をサポートしています。今日はその中のひとつの事例を紹介します。
Pocket Musubiチーム
今年の6月からPocket Musubiチームのみんなと一緒に開発業務に取り組んでいます。Pocket Musubiは、薬局と患者さんをつなぐ「服薬フォローシステム」です。Musubi電子薬歴と並んで、カケハシの中でも主要なプロダクトのひとつになっています。
チームはエンジニア5名、SRE2名、QAエンジニア3名をはじめとした10数名のメンバーで構成されており、少人数でさまざまな案件を進めています。そんなチームが少し悩んでいそうだったので、サポートへ入ることにしました。
「いいチームだなぁ」
最初の1スプリントは、デイリースクラムなどのスクラムイベントに参加してチームの様子を見ることにしました。Pocket Musubiチームはスクラムで開発に取り組んでいて、1スプリントが2週間のサイクルになっています。
様子を見ていく中で率直に感じたのは「いいチームだなぁ」ということでした。プロダクトマネージャを含め、全員がお互いのことを思いやりながら、Pocket Musubiというプロダクトをより良くしていこうと取り組んでいます。
見えてきた悩み
そんな中で見えてきたのは「チーム全体で集中して取り組みたいのに、結局みんなが別々に動かざるを得ない状況になってしまっている」という悩みでした。
責任感の強いメンバーたちは「少しでも多く、少しでも早く進めよう」と考えます。その結果、どうしても個人単位で案件を分担してしまい、知識が偏ったり、お互いに助け合いにくくなったりしていました。
チーム自身もこの課題に気づいていて、同時に取り組む案件数を制限しようと試行錯誤していましたが、なかなかうまくいかずにいました。
「1つだけ終わらせるとしたら、どれですか?」
様子を見ていたスプリントが終わり、新しいスプリントのプランニングが始まりました。いつものように優先順位をつけた案件がずらりと並び、「どれも重要だから、みんなで分担してがんばろう!」という雰囲気になっていきます。
ここがポイントだなと思ったので、こんな質問を投げかけてみました。
「みなさん、チームとして1つだけ終わらせるとしたら、どれですか?」
チームの中からだと言い出しにくい質問かもしれませんが、サポートとして客観的に見ている立場だからこそ聞けることもあります。
この質問で場の雰囲気が変わりました。チームで話し合った結果、他のチームのブロッカーになっている案件を「最優先」として選び、その次に締切が決まっている案件を「できれば終わらせたい」2番目として設定しました。
基本的には最優先の案件にチーム全体で集中し、余力があれば2番目に取り組むことになりました。それ以外は今回のスプリントでは終わらない想定で進め、手の空いたメンバーが問い合わせ対応などを担当することにしました。
いきいきしてきたデイリースクラム
案件を絞って優先順位が明確になるだけで、チームの雰囲気が変わりました。メンバーが自然と集まってサポートし合うようになったのです。もともと助け合いたいと思っていたメンバーが、それを実行しやすい環境になったからですね。
ペアプログラミングやモブプログラミングも頻繁に開催されるようになりました。カケハシはフルリモートの環境なので、SlackのHuddleでつないで実施しています。Pocket Musubiチームのメンバーは北は北海道から南は沖縄までいろんな場所から接続して話をしているので、リモートならではで面白いなぁと思いながら、私もときどき参加しています。
そして、デイリースクラムも変わりました。
それまでは各メンバーが別々の案件を抱えていたので、個人の進捗報告が中心でした。でも今はチーム全体で最優先の案件を中心に取り組んでいるので「チームとしてスプリントゴールを達成できそうか?」「今日はどう動くのが一番良いだろう?」とチームとしての動きを考える場になっています。
「そのタスク一緒にやりましょうか?」という声も自然と聞こえるようになり、本当にいきいきとした雰囲気になりました。
サポートとして意識していたこと
サポートとして私が意識していたのは「チーム全体を巻き込む」ということです。実際に次のような動きをしました。
- エンジニアリングマネージャと相談しながら次のアクションを考えた
- 案件の進め方をプロダクトマネージャと相談し、疑問点や懸念事項についてディスカッションした
- 「どういうチームでありたい?」というワークショップを開催して、プロダクトマネージャを含めチーム全体で「こういうチームでありたいね」という共通認識を持てるようにした
このような動きが、チームの後押しになったかなと思っています。
主役はチームのみんななので、私が「こうするべき」と指示するのではなく、チームの中から「こうしていきたいな」を教えてもらうよう意識していました。それを元にして、チームとして試行錯誤しながら改善を続けています。
その後のチームの様子
その後のチームの様子も少し紹介しておきますね。
「1つだけ終わらせるとしたら」の案件は、全員が最優先にして動いたことでスムーズに終わりました。また、その次のスプリントでは2番目の案件も同様にチームで取り組んで無事に完了しました。やったー!
ふりかえりでは「全員で優先順位の認識を合わせているので動きやすい」「以前よりもお互いに相談しやすくなった」といった声も聞こえてきました。
また、最近のスプリントでは「着手してみたら思ってたよりも難しかった!」という案件に直面しました。以前なら個人で抱え込んでしまいそうな状況でも、「だから、どう動くのがチームとしていちばんいいだろう?」と自然にチーム全体で考えるようになって、みんなでその難しさを乗り越えています。
↓そんなチームの様子です。「ブログ用に写真撮らせてほしいですー!」ってお願いしたらこんなことに😀

おわりに
ちょっとした質問がきっかけで、チームが本来持っていた力を発揮できるようになった事例をご紹介しました。
チーム全体で集中して取り組むアプローチは、バラバラに並行して進めるよりも時間がかかるように見えます。しかし、お互いに助け合いやすくなり、知識が共有され、結果的により良いプロダクトを薬剤師さんや患者さんに届けることにつながります。
引き続きみんなと試行錯誤しながら、よりみんなが力を発揮しやすい場作りのサポートをしていきたいと思います。
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そんなPocket Musubiチームではメンバーを募集中です。お互いに助け合いながら、薬剤師さんや患者さんにより良いプロダクトを届けることに興味のある方、ぜひお話ししましょう。
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