前記事で、空母と戦艦の「プリンス・オブ・ウェールズ」について語りましたが、もう少し「プリンス・オブ・ウェールズ」という言葉のネタで遊んでみようかと思います。
「王冠をかけた恋」と戦艦
戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」の属する「キング・ジョージ5世級戦艦」ですが、この「キング・ジョージ5世」という名前の戦艦は実は二代目なのです。
実はこのキング・ジョージ5世級が作られたときの王様は、ジョージ5世の息子のエドワード8世でした。だから、キング・ジョージ5世級戦艦はエドワード8世級となってもおかしくなかったということになります。
それがこうなったのは、エドワード8世の退位、いわゆる「王冠をかけた恋」のせいです。
Wikipediaの戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」の項には、以下のように書かれています。
イングランドには伝統的に「国王の即位後に起工される最初の戦艦には、国王の名称を付ける」慣習があった[34]。本来ならば1936年1月に即位したエドワード8世となるはずだったが、エドワード8世は「王冠を賭けた恋」により自ら退位しており、その後を襲った弟王ジョージ6世の名が用いられるはずだった。そのジョージ6世が、海軍士官としてより高名だった父王ジョージ5世を艦名としたい意向を示した[34]。
そこで、父王の名前が1番艦に名づけられキング・ジョージ5世となり、兄王はジョージ5世時代の称号である王太子プリンス・オブ・ウェールズとして2番艦に命名された[35]。ジョージ6世自らの名前は、即位前の称号であるヨーク公爵として3番艦デューク・オブ・ヨークに残されている[35]。
とのことです。エドワード8世は退位後、ウィンザー公の称号を得て、主に英国外で暮らしたようです。この、「王冠をかけた恋」、昔はエドワード8世に思い入れてましたが、大人になると、はた迷惑な…と思うようになりました。人間の考えって結構コロコロ変わるものです。*1
ちなみに、初代キング・ジョージ5世級の同型艦には、二番艦以降には、特に王族関係の名前はついていません*2。二代目キング・ジョージ5世級の二番艦の名前と、空母クイーン・エリザベスの二番艦がともにプリンス・オブ・ウェールズだったからと、、国王の名前の付いた戦艦の二番艦にプリンス・オブ・ウェールズが付くと早とちりした自分のうかつさが許せません……。すぐ修正しましたが、申し訳ありませんでした。
ちなみに、戦艦プリンス・オブ・ウェールズは1941年1月19日に就役し、1941年12月10日に沈んでいますが、艦名の元ネタになったエドワード8世の在位期間も、1936年「1月20日」から1936年の「12月11日」と、似たような日付になっています。もっともエドワード8世自身は、戦後の1972年(77歳)まで長生きしたのですが。*3
紅茶の「プリンス・オブ・ウェールズ」
「プリンス・オブ・ウェールズ」と聞いて、紅茶の名前を連想した方もいるかと思います。紅茶の「プリンス・オブ・ウェールズ」も、基本的にはエドワード8世にちなんだものです。
最初にこの名前で出したのは、トワイニング社だそうですが、紅茶の品種ではなく、ブレンド名で、上記Wikipediaによれば、会社によって配合は違うらしいのですが、中国紅茶が入っているものをWikipediaでは紹介しているので、中国紅茶が何らかの形で入るものが多いのでしょうか。
が、このエドワード8世バージョンの他に、現英国王、チャールズ3世陛下の皇太子時代に出来た「プリンス・オブ・ウェールズ」というブレンドもあるそうです。こちらは、チャールズ3世陛下主宰のハイグローヴ社からのもので、中国茶は使わず、オーガニックのアッサム・セイロンからなるブレンドだそうです。
こっちがエドワード8世バージョンのプリンス・オブ・ウェールズで……↓
こっちがチャールズ3世バージョンですかね……↓。(Amazonで検索しても、ティーバッグのものが見当たらないのが辛い)
おまけにジョージ6世の映画を↓。
ジョージ6世には吃音障害があって、戦時という時節柄、是が非でも、それを克服しなければならなかったという話。
余談ですが、このジョージ6世が、エリザベス二世前英国女王のお父様(現国王チャールズ3世のお祖父様)にあたります。
では。
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*1:単に相手が、アメリカ人の女性と言うだけだったらまだよかったんですが、交際中、彼女は人妻だったらしいんですね。つまり、身分差婚である以前に、略奪婚であったという。エドワード8世 (イギリス王) - Wikipedia
*2:キング・ジョージ5世級戦艦 (初代) - Wikipedia
*3:余談ですが、戦争のプレッシャーがきつかったのか、ジョージ6世は56歳で亡くなっています(涙)。参考ジョージ6世 (イギリス王) - Wikipedia