こんにちは、株もっちーです。
またエッセイです。
「今を生きる」ということ
「今を生きる」というのは、よく聞く言葉だ。特に最近は、どこかの自己啓発本やSNSの投稿でもよく目にする。でも、実際のところ、それはどういうことなんだろう。
長期的な目標を立てろと言われることがある。たとえば、資産形成だったり、キャリアの構築だったり、健康管理だったりする。十年後、二十年後を見据えて計画を立て、そこに向かって努力を積み重ねる。それが大事だというのは、たぶん間違いない。
でも同時に、「楽しみを先延ばしにするな」とも言われる。人生は今しかないのだから、美味しいものを食べるなら今食べろ、旅に出るなら今行け、愛を伝えるなら今伝えろ。そんな話もまた、一理ある。
この二つは相反するもののように見える。長期的な目標を立てるということは、今をある程度犠牲にして未来のために備えるということだ。一方で、楽しみを先延ばしにするなと言うのは、未来のために今を犠牲にするなということだ。矛盾しているように思える。
でも、本当にそうだろうか。
たとえば、今食べているご飯が美味しいなと感じること。これは「今を生きる」ということの一つの形だ。そこには特別な計画も戦略もいらない。ただ、目の前の食事の味を噛みしめる。それだけでいい。
それと同じように、資産のことを考えてみる。長期的な目標を持つことは大切だ。でも、今日資産が増えたなら、それは目標に向かって一歩進んだということだから、素直に喜べばいい。逆に資産が減ったとしても、まあ波の下側に来ただけで、また戻るかもしれないと考えればいい。つまり、その時々の状況をどう受け取るか次第で、幸せにもなれるし、不幸にもなれるということだ。
今この瞬間を幸せと感じる能力、それこそが重要なのかもしれない。
道を歩いているとする。後ろから高級車が車間を詰めながら猛スピードで走り去っていく。運転手は何かにイライラしているようだ。おそらく、仕事が忙しいのか、何かに追われているのか、とにかく余裕がないのだろう。一方で、若いベトナム人が二人、自転車に乗りながら楽しそうに話している。彼らはのんびりとペダルを漕ぎ、笑い声を響かせている。
どちらが今を幸せに生きているのだろうか。
きっと、そういうことなんだろう。