7月28日(日)に、文学フリマ香川1に行ってきました。
会場は、JA高松駅すぐの高松シンボルタワー展示場。
文学フリマとは、「作り手が「自らが《文学》と信じるもの」を自らの手で販売する、文学作品展示即売会」(公式より)です。詳しくは、公式のウェブサイトをご覧ください↓
はじめての香川県開催だったので、香川にゆかりのある本に出会えたらなーと思って出かけました。13時ごろに行くといくつか売り切れもあり、結局はジャンルにこだわらずふらふらと会場を歩きながら興味の持ったものを購入しました。出店のブースはそれぞれ個性豊かで、普段手に取らないような本の話もできたりして、楽しかったです。
どんな文化にも言えることだけれど、文学の場があって、場が多くの人に開かれていることはとても大切だと思っていて、私はそういった場に行くことが好きです。
行って、場のエネルギーに圧倒されたり、心がこもった作品を出会ったり、作品を前に人とお話ししたりしなかったり。人混みも人と話すのも得意ではないけど、とにかくそういう場で感じるあれこれに、私はとてもわくわくする。そして、そういう気分は生きるために大事。
と、いうことで、買った本を紹介します!

ー目次ー
- 『うどん県の歩き方』
- 『わたしの推し本屋』
- 『日々是珈琲』『シマノオト』
- 『宇野港編集室を作るvol.1』『宇野港編集室を作るvol.2』
- 『よりみち芸術祭vol.1 in瀬戸内』『よりみち芸術祭vol.2 in岡山』
- 『日記研究日記』
- 『ヤクザ短歌』
- 『タイのにちじょう』
- 『#高知の歩き方』
- 『本は簡単に作って良い』
※『作品名』
発行者 または 編・著者(敬称略) の順で記載しています
『うどん県の歩き方』
桑島明大 編著 十河和貴/三木野恵/林謙吾
香川といえばうどん!だけれど、香川の魅力はそれだけじゃない!うどん以外の香川県の魅力を伝えたい、という思いを持った4人に書かれたエッセイ集。内容は、観光地での思い出やうどん以外のグルメ、香川の暮らし、こんぴらさんの歴史などなど。話題に上がるのが少ない東讃地区にも触れていて、いろんな香川の魅力が描かれていました。
三木野恵さんの章で、「うどん」を単位として計算してしまうという話には共感しました。香川のお店で食べるうどんは安くて美味しいから(かけ小だと2〜300円)、東京で生パスタを食べても高いと感じてしまう、”うどん何杯分”と考えてしまう、という香川県民ならではの苦悩もとい うどん愛のお話。
うどん以外の魅力も知ることができるけれど、やはり香川をうどんなしには語れない部分を強く感じ語らない方が不自然なんだなと、それほど香川県民にとってうどんは生活の一部なんだと思いました。

『わたしの推し本屋』
BOOK遍路をつくる会 執筆者ーSAKI/TUG BOOKS 田山直樹/みみみ/しのはらあきひと/春木滉平/モリコレbooks/ひぞのゆうこ/ユカリーヌ/チノ/#高知の歩き方/ニシハラ/エイモリミキコ
香川を中心に活動されている「BOOK遍路をつくる会」さんが企画して集まった12名の執筆者による、本屋さんへの思い出や愛を語るエッセイ集、兼四国の本屋さんガイド。人とまちと文化の交差点にある本屋さんの在り方やそれぞれの関わり方が読めておもしろいし、どこも行ってみたくなりました。個人的に、香川は都会でも田舎でもない街の独特さに魅力を感じていて、個性豊かな本屋さんが多いこともその魅力の一つだと思っています。

『日々是珈琲』『シマノオト』
こりおり舎 千々木大介/千々木涼子
愛媛県の大島にある、本屋と自家焙煎珈琲屋と宿のお店「こりおり舎」のお二人による作品。『日々是珈琲』は、コーヒーやコーヒーのある暮らしについて丁寧に綴られています。『シマノオト』は短歌、写真、短いエッセイと、珈琲がセット。私は暮らしの香りのするエッセイが好きで、島での生活にも興味があって購入しました。
”船は陸路よりもどこか知らないところへ向かうような旅の感覚がする”というお話、私も短期間ながら離島で暮らしていたので共感するところがありました。船で買い出しに行くだけでも特別に思えるし、景色を見ていると全く退屈しないし、陸路とは違った不思議な時間感覚を思い出しました。大島にも行ってみたいです。

『宇野港編集室を作るvol.1』『宇野港編集室を作るvol.2』
宇野港編集室 橋本誠
岡山県の宇野にある登録制のコワーキング・ZINEスタジオの「宇野港編集室」代表の方による、編集室ができあがるまでの記録。資金調達、工事、備品のこと、オープンまでのあれこれが赤裸々に綴られていました。これから実際にコワーキングスペースやゲストハウスを作りたい人にはとても参考になるのでは!という感じです。
宇野は、島へ渡る港があって個人的にも思い入れのあるまちです。昔ながらの建物が残っていたり、個性的なゲストハウスや美味しいお店があったり。そこに、新しい文化交流の拠点ができた!とのことで興味津々です。

『よりみち芸術祭vol.1 in瀬戸内』『よりみち芸術祭vol.2 in岡山』
EDIT LOCAL LABORATORY
瀬戸内国際芸術祭の行われる地域の生活、文化に出会う「よりみち」に重きを置いた旅のエッセイとのことで購入。宇野港編集室の代表の方がやられている「EDIT LOCAL LABORATORY」の発行だそうです。
芸術祭のレポやアート作品についての解説はネット等でも読むことができるけれど、実際は作品自体よりも取り巻くものの方がより大切な視点だと思うので、勉強になりました。外からは見えないことが多く、本来は地域のためにあるものだと思うので。vol.1では、小豆島と粟島のアートプロジェクトのレポートが読めてよかったです。私が初めて瀬戸芸に遊びに行くきっかけとなった劇団「ままごと」さんも紹介されていて、地域の人との関係性を作りながら土地に根ざした新しい表現が生まれることの魅力とおもしろさに、改めて興味を持ちました。次回芸術祭に行くときは自分なりにテーマも考えようと思います。

『日記研究日記』
國井弥卯
書き続ける、読み続ける、学び続ける、姿勢。参考文献や紹介されてる本が、私も気になっていたり読んでいたりしたのと、個人的に「日記本」が好きで購入しました。こちらも宇野港編集室のメンバーさんだそうで、そこで印刷したものだそうです。
「日記が書けない」の章で、日記を書きながら”自分の内側での検閲”が起こったり、メタ的な視点になってしまうという迷いも描かれていたのが印象的でした。私は日記ブログを書くのも読むのも好きなので、書いていることの「ほんと・ほんとらしさ(正直さのような)」みたいなものに興味があり、よく悩むので(私のに関しては誰も読んでないんだから何でも良いじゃーんとは思いつつ)、私も自分なりの答えを探したいなと思います。

『ヤクザ短歌』
プチ文壇バー月に吠える コエヌマカズユキ
ジャーナリストの筆者が、実際にヤクザとして生きる男性に密着取材した記録が、短歌とエッセイで綴られています。社会の闇が垣間見えると暗澹たる気持ちになるけれど、1人の青年の生き様を知るという意味では心揺さぶられることもありました。
「怒るでも笑うでもなく淡々と聞かない方がいいよとヤクザ」「二つ折り財布は俺は使わねえ百万円が入らねえから」「幸せになってほしいから本当は離れてほしい俺なんかから」
短歌のリズムは軽快に感じるし、おもしろく読めてしまう。こちらの怖いもの見たさのような欲も満たされるけれど、これはフィクションではなく、リアルなんだと思うと読後感は複雑でした。

『タイのにちじょう』
つきまる雑貨店
風景や看板、商品の写真がたくさん載っていてタイの日常を感じられるZINEでした。雑貨たちはとてもカラフルでかわいいので、パラパラみているだけで楽しい。特にビニール袋のパッケージを紹介するページに興味を持って購入しました。タイでは、屋台でビニール袋に食品やジュースを直で入れたりもするそうで、ビニール袋の需要が高いそう。だから、ビニール袋の種類も豊富で、買うときにわかりやすいようにカラフルで大きいのロゴが書いてあると聞いて、パッケージにも文化が現れるなあと興味を持ちました。

『#高知の歩き方』
#高知の歩き方 古村藍里
高知県のガイドブックというより、生活者の目線で高知での暮らしを見つめるエッセイでした。
日曜市でその時だけの旬を味わえる環境を楽しんだり、伝統工芸の和紙に大切にしたいことを書いてお守りにしていたり、日々の暮らしを大切にする姿勢がすごく素敵です。筆者が小さなものに目を向ける心を学んだという、植物学者・牧野富太郎の「雑草という草はない」という言葉、いいなあと思いました。
歩き方とは生き方と近い言葉だなと思います。毎日を真摯に暮らして丁寧に綴ることは、誰かの毎日を応援することにもなる、と感じました。

『本は簡単に作って良い』
アジフライ帝国 スターオブババア
”本を作るきっかけになりたいZINE”ということで、まさに、本を作りたい人の「どうやって作ったら良いのかな?」「何を書けば良いのかな?」という初歩の気持ちに寄り添ってくれる本でした。イラストもかわいくて癒されます。
個人的には、同人誌等の本作り経験者のお話がすごく参考になりました。実際に本を作った時の費用や紙の種類も載せてくれていて、経験者にしかわからない生の情報はありがたかったです。そして、特に本を作る人へのアドバイスは、本を作ろうとしている人だけでなく、本を作っているけれど自信を無くしかけている人にもすごく刺さると思います。私自身読んでみて勇気をもらえました。ありがとう、私もそちら側へ行きます!

と、いうことで。
私もはじめて本を作りました!
『農キャラ研究』という評論エッセイのような研究本のようなものです。
そして、2024年9月8日(日)に『文学フリマ大阪12』に出店いたします!やったー!
会場は、天満橋OMMビル2F A・B・Cホールです。
何とか大きなミスなく印刷所さんから本が届いたので、ひとまず安心しているところです。
どんな形でも何かを作ることや、言葉にすること、表現することに純粋な楽しさを感じています。そして、誰かが作ったものを読ませてもらう体験の楽しさ、大切さをひしひしと。
プロアマ関係なくいろんな出会いのある場は、たくさんの人が交流してこそだなと思います。
今回の文学フリマ大阪では、761出店、833ブースが並ぶそうです。わたしも見て回るのを楽しみにしています。
わたしのブースは試し読み、チラ見大歓迎です。お目当てのついでに、ぜひ遊びにきてください!
お読みいただきありがとうございます。
それでは、会場でお会いできますように!!