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「Snapdragon X」搭載のCopilot+ PCで何が変わるのか? クアルコムCEO基調講演

 米クアルコム(Qualcomm)のクリスティアーノ・アモンCEOは、「COMPUTEX TAIPEI 2024」の基調講演において、「Snapdragon X」シリーズを搭載する「Copilot+ PC」によって可能になった新たな取り組みを紹介した。

 「Copilot+ PC」はプロセッサーに「Snapdragon X Elite」および「Snapdragon X Plus」を採用したWindows搭載PC。予約受付はすでに開始されており、6月18日以降に順次販売される。アモン氏は、「Snapdragon Xシリーズにより、PCは生まれ変わりました。システム全体にAIが組み込まれ、バッテリーは数日間の稼働が可能となったのです」とした。

 Snapdragon X Eliteでは、情報がCPUとGPUからNPUにオフロードされる。これがパフォーマンスの向上や、電力の節約につなげられている。

 ノートPCにおけるワットあたりのNPU性能は、「M3」の最大2.6倍、「Core Ultra 7」の最大5.4倍を誇る。チップセットには「Qualcomm Oryon」を採用。ISO電力で51%速く、競合製品と比べて65%少ない電力で同様のパフォーマンスを発揮する。

 また、アモン氏はAIアプリ開発者用のツールについても言及した。「Qualcomm AI Hub」では、Snapdragonを搭載したデバイスにおいて5分間でAIモデルの展開を可能に、「Snapdragon Dev Kit for Windows」では、そのような開発者に最適なハードウェアのプラットフォームを提供するとした。

 公演には、AcerやASUS、DellなどのCEOがエグゼクティブパートナーとしてアモン氏とともに登壇した。

 Acerのジェイソン・チェンCEOは「クアルコムとの関係を強化し、Snapdragon Xを搭載したCopilot+ PCを開発できることを喜ばしく思います」、ASUSの許先越(S.Y. Hsu)共同CEOは「AI PCの時代に突入するにあたり、クアルコムとともに新しいユーザー体験を届けられることが喜ばしいです」とした。