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TDK、すべての「Qi」準拠スマホに対応するワイヤレス充電用コイルを開発

 TDKは、MPP規格とEPP規格の両方のワイヤレス充電に対応する超薄型パターンコイルを開発したと発表した。1つの充電器でQi規格に準拠した全てのスマートフォンを最大15W充電できるコイルは世界初だという。

 めっき加工技術により、厚みは1mmに抑えられた。また、従来の巻線式のコイルでは、充電エリアを確保するには3つのコイルが必要とのことだが、TDKでは、計上を自由に設計できる技術となっており、1つのコイルでより広い充電エリアになるという。

 このほか、磁力を使うMPP(Magnetic Power Profile)規格とEPP(Extended Power Profile)規格を同時に満たすためには、MPP方式の磁石の外側にもコイルを設置する必要があったが、外側に配置されるコイルに磁石が影響を与えてしまい、充電効率が下がる課題があった。これに対し、TDKでは、磁石の配置やコイルの設計を最適化して課題を克服しており、どちらの規格であっても最大15Wで充電できるようにした。

 5月22日から開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」にて出展される。2025年1月に量産が開始される予定。