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Bluetoothの音を動的に調整、次世代の「aptX Adaptive」をクアルコムが発表

 クアルコムは、次世代のBluetooth用音声コーデックとして、動的に調整・最適化する機能を備えた「aptX Adaptive」を発表した。デコーダーは、対応するSoC(System on Chip)が9月から出荷される。エンコーダーとしては、12月以降、スマートフォン・タブレットの「Android 9 Pie」で利用できるようになる。

 「aptX Adaptive」は、スマートフォンで音声・音楽の利用シーンが拡大しているにもかかわらず、最新モデルではヘッドホンジャックが省かれ、半ば強制的にBluetoothが利用されている状況を背景として、Bluetoothの音質面での制約や、動画・ゲームで利用する際の遅延の発生、電波環境に影響される接続の不安的さといった、さまざまな課題を解決するとうたう、次世代のBluetooth用音声コーデック。

無線接続の拡大について

 その概要として、プレミアムなオーディオ品質に加えて、再生されているコンテンツや外部の無線周波数の環境に合わせて自動的に最適化される動的な調整機能や、動画やゲームに向けた低遅延モードを備えることが明らかにされている。ユーザーによる調整や設定は不要で、従来のaptX、aptX HDをサポートする機器との互換性も確保される。

「aptX Adaptive」の概要

 ハイレゾ音源の再生もサポートするような高音質な無線伝送は、通常、固定のビットレートが用いられ、電波環境によっては接続・再生が途切れるといった問題が発生する。「aptX Adaptive」では、これらの問題を動的な調整機能により解決するとしており、優れた(無線接続の)堅牢性と高品質のリスニング体験を提供するとうたっている。

 圧縮比は、aptX HDまでは4:1で共通だったが、aptX Adaptiveでは5:1~10:1の可変。オーディオフォーマットは24bit 48kHzでaptX HDと同じ。ビットレートは276kbpsもしくは420kbpsとなる。

 クアルコムからは、「aptX Adaptive」に対応するSoCとして「CSRA68100」および「QCC5100シリーズ」が提供される。