本日の一品

スピードシルバー軸とデザインに惹かれてニューキーボードに、タイプは速くなるのか?

「Majestouch 2SS Edition Tenkeyless」

 もっとタッチタイプを速くしたい……とは特に思っていないのだけれど、「スピードシルバー軸」なんていう疾走感あふれるネーミングを聞いてしまっては、もう買わずにはいられない。そんなわけで、スピードシルバー軸の「Majestouch 2SS Edition Tenkeyless」というキーボードを購入したのである。思わず前置きもスピーディに終わらせてしまった!

 ご存じのとおり、メカニカルキーボードにはいろいろな「軸」の種類があって、その性質は色で区別できるようになっている。青軸とか茶軸とか赤軸とかクリア軸とか。でもって、それぞれタイプしたときのキーの重さ(押下圧)やストロークの深さ、音なんかが変わってくる。ユーザーの好みや用途に合わせられるよう、選択肢がたくさん用意されているわけだ。

 これまで主に使用してきたのは「黒軸」と「静音赤軸(ピンク軸)」の2種類。具体的にどんな違いがあるかというと、黒軸は押下圧が60g、ストロークは4.0mm、押下判定されるアクチュエーションポイントが2.0mm。静音赤軸は同40g、3.7mm、1.9mm、そしてスピードシルバー軸は同45g、3.4mm、1.2mmとなる。

スピードシルバー軸

 単純にデータだけ見れば、静音赤軸と同じくらいの軽めのタッチ。ストロークとアクチュエーションポイントはかなり浅めになっている。高速に入力できそうだけれど、場合によってはミスタイプも増えそうな感じではある。実際どうなのか、タイプ速度を計測できるウェブサイトで、最近よく使っている静音赤軸のキーボードと、Majestouch 2SSを比較してみることにした。こういうのはその時の気分や体調によっても変わるので正確に比較するのは難しいのだけれど、なんとなくの傾向はつかめるはずだ。

タイプ速度を計測できるウェブサイトで比較してみた
テスト結果

 それぞれで3回ずつチャレンジしてみた結果はご覧の通り。Majestouch 2SSは、お試しのキータイプすら一切なしに、本当にこのテストで初めて触れたこともあって感覚をつかめず。そのせいで初回はミスタイプが多くなっているけれども、少し慣れた2回目からはさっそく静音赤軸の打鍵数を超えてきた。3回目になるとさらに記録は伸びている。静音赤軸のキーボードでは伸び悩んでいるが、Majestouch 2SSだと慣れればもっと上を狙えそうだ。とりあえず、スピードシルバー軸の効果はあると言ってもいいのかもしれない。

 ある程度使ってみた感触としては、静音赤軸がヌルッと静かにタイプできるのに対して、スピードシルバー軸のMajestouch 2SSはよりシャープに打ち込めるようで、黒軸のようなしっかり感もあるような気がする。静音性はもちろん劣るとはいえ、耳障りな音ではなく、思ったほどうるさくはない。アクチュエーションポイントの浅さの違いを感じ取るまではいかないけれど、静音赤軸より軽くタッチするだけで文字入力できているっぽい雰囲気はある。総じて、好みである。すごくイイ。

ややゲーミング風なテイストがあるけれど、オフィスにあっても悪目立ちしない渋いカラーリング
テンキー付きのややコンパクトめなキーボードと比べると、キー1列分さらに横幅が短い

 そして、キートップにカナの印字がないシンプルなデザインで、サイバー風、ゲーミング風なテイストもあるのに、全体としてはツートンカラーのシブくてマジメな見た目なのもイイ(光りはしない)。テンキーレスのコンパクトなサイズでありながら、無理に詰め込んでいないオーソドックスなキーレイアウトなのもうれしい。

 ハードウェア的なキーカスタマイズはCtrlとCapsLockキー、FnとAppキーの入れ替えのみで、直付けケーブルが中央出しオンリーなところはちょっと残念だけれど、この性能やタイプ時のフィーリングを考えれば、実売1万5000円前後という価格はかなりお買い得なのではないだろうか(これがキーボード沼というやつか)。

付属品はPS2変換コネクタ、交換用キートップ4種類と引き抜き工具。工具はなぜか2本同梱されていた
とりあえずCtrlキーとCapsLockキーは入れ替えて使っている
ケーブルは直付けで、中央からのみ取り出せるタイプ。左右から取り出したいときもあったりするので、そこは残念
製品名発売元価格
Majestouch 2SS Edition Tenkeylessダイヤテック1万5500円
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