みんなのケータイ

「スマホATM」を使って財布からカードを減らしてみた

 コロナ禍でデジタル化の重要性が叫ばれるようになりましたが、それを受けて筆者も身の回りのアナログな要素をできるだけ減らし、デジタル化することに力を入れています。中でもここ最近取り組んでいるのが財布のデジタル化、要はカード類を減らすことです。

 筆者は以前、財布にたくさんのカード類を入れて持ち歩いていたことから、入るカードの枚数が多い財布を選んで使っていました。ですが最近ではポイントカードのほとんどがスマートフォンで代替できますし、スマートフォン決済が使える場所が増えたのでクレジットカードの利用機会も減ってきました。

筆者が以前使用していた財布。内側にもカードが入り合計20枚のカードを入れることが可能で、全盛期は全てにカードを入れても足りない程、カードの枚数が多かった

 そこで昨年末、思い切って小銭も入るタイプの財布に買い替えたのですが、収納できるカードの枚数は半分にまで減ってしまったので、一層使うカードの枚数を減らす必要が出てきました。既にポイントカードやクレジットカードは最小限に減らしているので、次は何を減らすべきか? と目を付けたのが銀行のキャッシュカードです。

 キャッシュレス決済の利用で現金をあまり使わなくなり、キャッシュカードの利用頻度も落ちているのがその理由ですが、現金を全く引き出せないといざという時に困るのも確か。そこで注目したのが「スマホATM」です。キャッシュカードの代わりにスマートフォンを使ってATMで現金の出し入れができる、スマホATMに対応する銀行は最近増えているようで、先日にはジャパンネット銀行から名称変更した「PayPay銀行」がスマホATMへの対応を打ち出し、話題となっていました。

 そうした中から筆者が選んだのは「auじぶん銀行」。かなり前に口座を作っていたものの、持て余して使っていなかった……というのがその理由なのですが、auじぶん銀行はATMから現金を引き出す際、1回当たり110円から220円の手数料がかかってしまうのが弱点でもあります。

auじぶん銀行は2017年から「スマホATM」に対応。セブン銀行やローソン銀行のATMで、キャッシュカード不要で現金を引き出せる

 それを回避するには預金額などに応じて変わる「じぶんプラス」のステージを「2」以上にする必要があります。ステージを上げるにはいくつかの方法があるのですが、会社員ではない筆者がお金を使わずにステージを上げるには「10万円以上預ける」というのが最も確実という結論に至りました。

 そこで他の銀行に入れていた現金と、なけなしの貯金から10万円をauじぶん銀行に移すことでステージを上げ、なんとか手数料問題は回避することができました。ちなみにじぶんプラス2で出金時の手数料が無料になるのは月3回までですが、現金を引き落とす回数は月に1回あるかないかという程度なので、大きな問題にはならないでしょう。

auじぶん銀行のWebサイトより。2021年2月1月からは「じぶんプラス」のステージが「1」でもスマホATMを使えば入金手数料がキャッシュバックされるようになったが、出金時は「2」以上でなければ手数料がかかってしまう

 これでキャッシュカードを減らせたので、ひとまず財布に全てのカードが収まるようにはなりましたが、それでも減らせないカードがいくつかあるのも事実。その代表例は運転免許証や健康保険証などですが、これらは将来的にマイナンバーカードと一体化するようで、さらにそれがスマートフォンに搭載されれば持ち歩く必要がなくなるかもしれません。

 それよりも減らすのが難しいと感じているのが医者の診察券です。大規模な病院ならともかく、普段利用するような小規模の開業医では紙の診察券が当たり前ですし、キャッシュレス決済が使える所もほとんど見たことがありません。それだけに日常生活におけるデジタル化の最後の砦は、町医者になるんじゃないかと考えている今日この頃です。