
勝負する時の
服は
決まってる
私は小心者だから
大切な時や
ここでは絶対
負けられない という時には
服の力を借りて
初っ端に 相手の鼻先に
小さき 意外な一発を
お見舞いして
ハンデをいただく事にしている
その服は
黒の結城か 割り込みの泥大島に
目に鮮やかな
ロートン織の名古屋帯
かっちり締まる
真綿草履
そして頭は 絶対
髪結さんに 結ってもらう
アクセサリーは
かんざし もしくは帯留の
一つだけ
帯には 扇子
訪問着や付け下げといった
格の高い 垂れもの系ではなく
洋服で言えば
スーツに似た硬さを持つ
派手さとは無縁な
かつては 仕事着でもあった
紬が一番
目指すは
こっちは本気だしてます
なめたらあかん
礼儀知らずは許しません
的 雰囲気
一旦 えいやっと 気合いを入れ
そっから 背筋は伸ばしたままで
肩の力を抜いて 場に臨む
この出立を見た相手は
この人 なんで着物で来る!? と
前のめりから後傾姿勢
その分 こちらは
一歩 前に出る
それに 不思議なもので
和装姿の女性には
誰もが程度は違えど 丁寧になる
結城や大島は
見た目は地味だけど
着心地は 一張羅
肌触りの良さも 心地よく
帯で背筋も しゃっきり伸びる
たれものの 柔らかさは
気持ちが良いけれど
紬の 芯のある強さは
私の気持ちを
シャンとさせてくれる
何より
着ている自分が
気持ちよくて
自信をもてる
っていうのが 一番大きいかな
ふふふっ
想いを込めて大切に
人の手で織られ 仕立てられた
布の力は偉大なのだ
好きなものを 身につけていると
力をもらえる
着ているもので中身も変わる?
この手を使ったのは
これまでに
片手で 数えるほどしか
ないし 自己満足かもだけど
効果はあったと思う