
誰かから手渡されると自分では出合わない物語と出合えるから楽しいですよね。
今回は、図書館の除籍本だったというこちらの2冊を貸していただきました。
1970年代前後の岩波書店の児童文学!この時代に出版された物語が好きなんです。
まずは、こちら
フランスの児童文学で、表紙絵からして惹かれます。
扉絵もまたいいんですよねえ。
ああ、きっとこれ子どもの頃に出会っていたら、すっごくワクワクしたんだろうなあというようなストーリーでした。いまの気分なのか、大人になりすぎてしまったのか、正直今の私にはちょっとドタバタすぎて物語の世界観に入りこめなかった部分もあるのですが、空を飛ぶのは子どもたちの憧れですよね!
セバスチアンとアガトの二人は、市場で空飛ぶ衣装を手に入れます。それを売っていたおばあさんは実は鳥の王国の女王で、鳥にいたずらする子どもたちを次々とその王国へ誘拐しているんです。でも、行方不明になった鳥の王国の総理大臣エーグル・ロワイヤルを見つけ出したら、みんなを解放してくれるとか。セバスチアンとアガトはエーグル・ロワイヤルを探しに行くというもの。
あとがきに書かれていた作者の言葉が印象的でした。
あとがきより
……物語作家とは、自分の子どもだった時代へあともどりして書くのでもなく、すでに幾度となく反芻された、子ども時代の思い出だけを材料に使って書くのでもありません。ただ、自分自身の中におりてゆき、そのもっとも深いところで、子ども時代からかれることなく流れつづける地下水から、自分の物語を汲みとるのです。作家は、子どもの夢の原型ともいえるもの、時代や環境に左右されることのない、根源的な、古くまた常に新しい、さまざまな欲求ともいうべきものを、そこにふたたび見出します……P.289-290
うんうん!ってうなづきながら読みました。
そして、もう一冊はコチラ↓

小さい頃は挿絵を描いた人の名前なんて意識してませんでしたが、ああこの手の挿絵のものってはずれなく面白いんだよな、ってことが感覚的に分かっていたのを覚えています。大人になって分かる、あれ全部、寺島竜一さんの挿絵だったんだな、って。
ストーリーは、『千夜一夜物語』のように、大きな物語の中に、さらに短い物語を詰め込んで構成=枠物語の形をとっています。
ワシにつかまりそうになったハトが、狭い穴に逃げ込んだものの、もうすぐ食べられそうになっている、という緊張した場面から物語は始まります。ワシに命乞いをしたところで、同情にはなびきそうもナシ。さあ、どうする!?
後ろからかすかな風を感じたハトは、背後に穴があるのに気付き、ワシに色んな話を次から次へとしている間に穴を大きくしていって逃げ切る、という物語。
賢いハトさん。
ワシは一話終わるごとに、さあ食べようとなるから、ドキドキです。
あと少し、あと少し、がんばれーハト!って。
これはぜひ子どもたちに読み聞かせをしてあげたいお話でした!
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