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世界はこんなにも広い

『ぼくの学校は世界中』(2025年)雲野秀美著 リチェンジ

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今日の一冊は、児童文学ではないのですが、ぜひ大人も子ども読みたい一冊。

家族4人で、キャンピングカーで5年かけて、なんと50か国!地球一周をした雲野一家の旅の記録です。

 

写真はオールカラーで旅の臨場感があり、文章もとても読みやすく、これなら本が苦手な人でも読めそう!

 

実は、雲野ファミリーは、三男の自主保育時代のお仲間なんです。学年は違っていたので、それほど接点はなかったのですが、世界一周の旅に出ると聞いたときのワクワク感は、いまでもよく覚えています。

 

家族で!?子ども小さいのに!?そんなことできるんだ!!!

沢木耕太郎の『深夜特急』の影響で、どこかで旅は一人でするもんだ、もしくは子どもたち巣立った後、と思っていた当時の私にとっては、夢のような話だったなあ。

 

いやあ、リアルタイムで雲野ファミリーのインスタ追ってたので、実に感慨深い。

何がすごい、って旅の5年間の中に、ロックダウン時のコロナ禍も含まれていることなんですよね。

 

いつまで続くんだろうという閉塞感があった、色んな人がピリピリしていたあの時代。それでも雲野ファミリーは世界のどこかにいる、という事実が、私にとっては何だか明るいニュースのように、希望の光のように感じられたことを覚えています。コロナだけじゃない、ニアミスだったトルコの大地震イスラエルガザ地区への攻撃、色んな危険と隣り合わせになりながらも、見えない力に守られていたとしか思えない出来事の数々。

 

一気読みでした。気づいたら夜中の2時になってたけど、ページをめくる手が止まらない。誰か止めて~(笑)。知り合いという事実抜きにしても、人に手渡していきたいと思った一冊でした。

 

さて、家族で世界一周といえば、気になるのは子どもたちの年齢。出発時の雲野家の息子くんたちの年齢は5歳と2歳だったそう。ただの家族旅行とは違う。数年という単位で長旅するには、小さすぎない?学校はどうするの?読めば分かるのですが、まさに本のタイトル通り、“僕の学校は世界中”だった。素直で瑞々しい感性。ときに、大人をハッとさせるような、まっすぐな視点。ところどころで、泣いてしまいました。

 

情報があふれかえっているこの時代に、自分の目で見て、耳で聞いて、足で歩いて確かめる大切さ。地についた学びが、ぐっと心に迫ってくるのです。

 

世界中で人々の親切に触れ、戦争や差別も目の当たりにし、感じるところのあった長男の仁くんは、やがてマイケルジャクソに惹かれ、独学でダンスのスキルを磨いていきます。そして、なんとニューヨークのアポロシアターでのアマチュアナイトに出演を果たすまでになるんです。そちらのストーリーにも感涙。“好き”のチカラってすごい。

 

ただただ楽しいだけじゃない、かといって大変な私たちに酔うでもない。

秀美さんの母としての等身大の文章が、またいいんだな。

 

旅したくでも出れない人。この一冊がまだ見ぬ景色へと連れて行ってくれますよ。

ヨルダンのワディラム砂漠の星空の下で、確かに私も一緒に寝た。そんな気持ちになれました。

 

ぜひ。




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