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胸熱くなり、自分にも問いかけたくなる

『宙わたる教室』(2023年)伊与原新著 文藝春秋

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今日の一冊は、この夏の読書感想文コンクール(高校の部)の課題図書で、NHKでドラマ化されていま話題のこちら!

話題本ってあまり読まないというか、いつも後回しでいいやと思ってそのまま……ということが多いんですよね。そんな私が今回手に取ったのは、定時制高校の人間模様に興味があったのと、偶然目にしたこちらの記事に興味を持ったから↓

realsound.jp

 

確かに、今までの学園ドラマって(って言えるほど見てないけど)、“学校では教えてくれないこと”がキーになってる。でも、このドラマはいままでの学園ドラマが見落としてきた“学ぶこと”の純粋な楽しさが中心になっている、というところが気になったんです。しかし、テレビのない我が家、NHKTVerで見ることもできないし、ということで原作を手に取ったわけです。ああ、人って学びたいものなんだな、としみじみ。一気読み。

 

舞台は新宿にある定時制高校。不良グループにいた子、夜の仕事をしてる女子、フィリピン人のママ、中学時代不登校だった寡黙な女子、職人の仕事一筋だった70代の頑固老人……といった具合に、教室には実にさまざまな顔が揃っています。そこに新人教師としてやってきたのが、理科教師の藤竹。彼が、えっ?と思うようなメンバーと次々とスカウトしてきて科学部を立ち上げるんですね。その科学部が、学会での発表を目標に実験を重ねていく……というもの。

 

作者がこの分野が専門であることもあって、実験そのものが非常に興味深い!もっとも、面白いと思いつつ全く頭に入ってこない私は、根っからの文系人間なんだなあ、と苦笑しましたが。だからこそ、実験に関する部分は映像で見たいかな。

 

さてさて、印象に残ったエピソードはたくさん!漫画『ブルーピリオド』(←大好き!おすすめ!)を読んだときのような熱い思いが胸にこみあげてきました。ですが、私が書かなくても色んな人が感想書いているので、ここではやめておきますね。

 

一つだけ書くとしたら、教師の藤竹が、変に生徒に同情するでもなく、淡々としてるところがいいなあ、って思いました。この辺は、漫画原作でいまドラマ化してる『放課後カルテ』にも通じるものが。生徒の心に寄り添うことが強調されている昨今、分かったような同情や励ましにちょっと子どもたちが疲れてきているような気もします。もちろん、そういう“おせっかいな教師”が必要な子もいます。でも、教師側の目的が、“子どもの心を開かせること”というのがすけて見えてしまうと、嫌になってしまうというか。直接的すぎて萎えるというか。それよりも、きっとさりげなく対等に話せる、そんな関係性の中で自然と人は心開いていくのかもしれません。”生徒のためじゃなく、自分のため”、と話す藤竹にかえって誠実さを感じました。

 

誰でも可能性は無限大!そう励ますのは簡単だけれど、そんな楽観的に無責任に言っていいのか、そんなこともこの物語は問いかけてきます。世の中は、現実は厳しい。それでも……!というところに希望がわきました。定時制高校ではなく、夜間中学について描いたこちらの物語もあわせてぜひ!↓

jidobungaku.hatenablog.com




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