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【山の上のランチタイム】あらすじとちょっとネタバレ感想

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表紙のオムライスが美味しそうで、イラストに惹かれて手に取ってしまいそうになる料理小説【山の上のランチタイム】。

 

全5話からなる連作短編小説になります。

 

 

山の上のランチタイム


イケメンオーナー、お手伝いの美少年、そしてへっぽこ従業員・美玖がお届けする、極旨&やみつき確実のお料理小説

山の上のランチタイム -髙森美由紀 著|単行本|中央公論新社

イケメンオーナーってどれくらいイケメンなの?

美玖からみたオーナーは、ルーブル美術館あたりに展示されていてもおかしくない見目麗しい顔立ちだそうです。

 

結局彫りがものすごく深い西洋人のような顔立ちということでしょうか。

 

日本人で言うと、テルマエ・ロマエに出演された方々を想像するといいかもしれません。

 


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7歳児参りのふっくらムニエル

母を亡くした基樹君の願い事とは?

1章ごとに、本日のおすすめメニューが書かれてあり、メニューと文章だけで、どんな料理か想像しながらページをめくるのが、ドキドキします。

 

☆本日のおすすめメニュー☆

 

☆チーズがとろ~っと溶け出す新鮮セリ入りライスコロッケ

 

☆採れたてタラの芽のサクサクフリット(店長のように上質な山菜をふわっと軽いてんぷらにしました)

 

☆姫竹のバルサミコのグリル(焦げ目が香ばしい炙り焼き)

 

☆苺ごろごろシュークリーム(おすすめ!店長のように極甘で爽やかな苺がたっぷり!)

 

 

本州最北県の南に位置する標高約500mの葵岳。

 

7歳児参りというのは、7歳になったことのお礼と、これからの健康をお祈りする為に頂上の社へと行く行事なのだそうです。

 

今回参加するメンバーの基樹君は、幼いころ、お母さんを亡くしています。

 

「骨がある魚だと、お父さんとのご飯の時間が長くなるから」

 

 

母親を亡くした基樹君は、大人が気づきにくい所に敏感で、ちょっとした時間でも父親と一緒にいたい気持ちがよく分かりました。

 

子どもは、親をどこまでも想う。親の気持ちに敏感で、親が口に出さなくとも汲み取る。

 

毎日を忙しく生活していると、つい子供の本心を見逃してしまいます。

 

聞き分けの良い子なら尚更。

 

大人はそんな子どもの態度に甘えてしまうのです。

 

私も甘えてばかりで、子どもの気持ちに気づくことなく、今まできてしまったのかもしれません。

 

さて、頂上までいくとお願い事ができるという基樹君。

 

いったい何をお願いしたのでしょうか。

 

親と子の想いが溢れます。

 

崖っぷちのオッキ・ディ・ブエ

瑛太不登校になった理由

 

さぁ、イケメンシェフが作る本日のメニューは何でしょうか?

 

営業後のまかない飯も、かなり気になります。

 

そういえば、私が学生時代レストランでバイトしていた頃のまかない飯も美味しかったなあ〜

 

ランチタイム終了後にみんなの為に作ってくれるまかない飯は、毎回メニューにもないものばかりで、楽しみでした。

 

☆本日のおすすめメニュー☆

 

☆白金豚のジェノベーゼ(柔らかく上品な味のお肉を、店長のように爽やかなバジルソースでどうぞ)

 

☆なすとトマトのバルサミコマリネ

 

☆アボカドの冷製スープ

 

☆オッキ・ディ・ブエ(店長のように輝くなつみかんのジャムを挟んだ大きなクッキー)

 

イケメンシェフの甥っ子だけあって、こちらもイケメンな瑛太君。

 


中学2年生らしいで、勉強も良くできるのですが、不登校気味。

 


そこには、彼なりの理由があるのでした。

 

学校っていう場所は、息を潜めていなきゃならない。他人と違うことや、自分が思ったことを自由に発言すると叩かれる。

 

型にはまった言い方しか出来ない場所では、自分の意見を言いにくく、生きづらいなあと思います。

 

塩むすびのてっぺんマリアージュ

登磨の元カノへ山の上での結婚式

今回のお話は登磨の元カノの結婚式。

 

地元、そして葵岳の頂上で彼女が握るおむすびと登磨の料理でおもてなしをしたいといいます。

 

☆本日のメニュー☆

☆クロスティーニ(バルサミコシースで炒めたナラタケと玉ねぎのオーブンサンド)

 

☆特A青天の霹靂 新米むすび(店長のように輝かしいブランド新米の旨味を、塩とオリーブオイルで引き出しました)

 

☆猪肉赤ワイン煮

 

☆スチューベンのパンナコッタ(透き通ったひすい色。とっても甘くて香しい店長のような美しさを誇る県産ぶどうがたっぷり)

 

 

イケメンシェフ登磨の元カノは、外見からはお似合いの2人。

 

けれども2人の間にはある一定の見えない距離があるのでした。

 

元カノとしては、理由がイマイチ分からず悶々としますが、次作【山のふもとのブレイクタイム】でお互いに気持ちがスッキリしたのではないかと思います。

 

結婚が決まっているにも関わらず、元カノがレストランに来る度に、ソワソワする美玖。

 

その度に失敗ばかりする美玖にハラハラドキドキしますが、それでも美玖に対して寛大な態度の店長と瑛太に脱帽。

 

私だったら、責めてしまいそうです。

 

元カノからの言葉で、美玖は結婚というものが、イマイチ理解出来ない感じ。

実際結婚は、感情だけでは難しいものがあると思います。

 

結婚は感情だと思っていた。


って好きでもない人と一緒になんか生きられない。

蘭は美玖とは違う価値観を持っているのだろうか。

人はみんな違う価値観で生きていることを思い知らされた。

 

四十年のミルフィー

無理してでも思い出の葵岳に登る律子

毎日好きな人と一緒に過ごせると思うだけで、美玖は嬉しそう。

 

毎日どんなに早くても、店長のいるレストランへ仕事に向かいます。

 

今回のおすすめメニューも美味しそうです。

☆本日のおすすめ☆

 

☆サンドイッチミルフィー

 

☆短角牛のシチュー(店長が忍耐と気持ちを込めて丸一日煮込みました)

 

寒ブリカルパッチョ 野菜ゼリーよせ

 

☆冬野菜のバーニャカウダ

 

お客さんである高齢の女性が1人で葵岳に登るといいます。

 

それを聞いた美玖は、お店を空けて一緒に登ります。

 

毎回そうなのですが、いくらお客さまが少ない時間帯とはいえ、そんなに店を空けてても大丈夫?と心配になります。

 

高齢女性と息子との関係は分かりませんが、その女性は美玖に言います。

 

親子の関係は、たまに言い争いしてまたおしゃべりして、お茶飲んだり、ご飯食べたりっていうのが一番

 

自分の気持ちを押し殺すのではなく、お互いに言いたい事を言って、気持ちをスッキリさせて、一緒にご飯を食べて笑いあう。

 

良い関係だと思います。

 

高齢の女性は無理をして頂上へ向かいます。

 

そんな女性を前に後から追いかけてきた息子が言います。

 

―無理は人を殺すんだよ。

 

お互いが思いあうことは大切かもしれません。

 

俺は我慢した覚えなんかひとつもありません・・・そう、言葉にすればよかった

 

けれど、気持ちを伝えないまま自分だけで処理をしてしまうと、誤解が生じます。

以心伝心なんて私はないと思います。

 

どっちが正しいとかじゃない。

 

生きていると、沢山の出来事があります。

 

人生はそんな出来事の積み重ね。

 

お互いが思いやっても傷つけあう事もあります。

 

どちらが悪いわけでもない。

 

人生は、複雑な感情が混じり合って生きていかないといけないのです。

リスタートのトリュフチョコ

母を亡くした葵岳に父と登る美玖 

青森の冬の朝は1℃だと暖かく感じるそうです。

 

私には寒い土地で暮らすのは無理なようです。

 

それでも旅行だと、一度は訪れてみたい山の上のレストラン。

そんなレストランのおすすめはこちら。

☆本日のおすすめ☆

☆白菜と鹿肉のフリット(はさみ揚げ)

 

小川原湖ヤマトシジミノパスタ(店長が買い付けてきた今が旬の大粒シジミ

 

☆寒じめほうれん草のポタージュ

 

☆ビターチョコレートアーモンドのケーキ(店長のように甘くて深い味わいです!)

 

美玖はお客さんが滑らないように、店の前に張った氷をツルハシで割るのですが、また失敗して、ツルハシを滑らせ、メニュー版を壊してしまいます。

 

その場に人がいると思うとゾッとしてしまう位怖いのですが、美玖のドジっぷりにもだんだんと慣れてきて?次はこんな失敗をしそうと読めてくるようになります。

 

今回は美玖とその父親とのお話。

 

母親を亡くしたその理由を知った時、なんとも言えない辛いものがありますが、それを乗り越えた美玖のやさしさに、いつものドジっぷりが薄れていくのでした。

 

きっと店長もそんな美玖の気持ちを汲んでいるのだと思っています。

 

料理小説ですが、この本は心に傷を負った人たちが通うレストランでもあります。

 

たとえば…身内が病気で苦しむ姿を見た時、どう思うか。

 

頑張ってほしいし頑張らないでほしい。

 

この気持ち、分かるなぁ。

特に身内としては。

 

苦しむ姿を見たくない、けれど生きていて欲しい。

 

 

頑張らなきゃいけない時というのは、例えば「頑張った先に幸せが待っているとき」ではないだろうか。

 

苦痛に耐えた後、その先にどんな幸福があるのだろう。

 

頑張った先に幸せがあるのなら、多少の無理をしてでも頑張れます。

けれど、そうでなかったら…

そう思ったら、つらいものがあります。

 

あなたは、母親が命を懸けてこの世に生み出した人間です。

 

美玖の父親がいう言葉は温かかったです。

 

子どもが、この世に生まれてきて良かったと思ってくれれば、親はそれが一番幸せなのではないかと思います。

 

シリーズ本なら、また読んでみたいと思う本になりました。

 

【山の上のランチタイム】の続編はこちら☟

 

jibunnnoikikata.hatenablog.com

 

 




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