
日本にも外国にもそれぞれの国の人々がたいせつにしてきた伝統・文化や物語があります。
それが今の私達の土台になっていたり、精神的に支えてくれたりしています。
時空を超えてあらゆる文化に触れることの出来る絵本は世界中を旅できる気分になるのです。
絵本を通して色々な旅をしてみませんか???
ビヨスナの庭のあらすじ【ポーランドのお話】
ポーランドポズナニ地方に住む美しいビヨスナ
ビヨスナの庭はそれは美しく、湖の近くにありました。
あまりの美しさに行きかう人々は息を飲んだようにその庭の前で立ち止まってしまうのでした。
ビヨスナは美しい女性で優しい夫と可愛い2人の子供がいました。
夫は仕事が忙しく家を空けることが多かったのですが、ビヨスナは子ども達と一緒に庭に出て草の上を笑いながら走ったり咲き乱れる花と過ごすことで心が休まっていました。
そんなビヨスナに夫は旅に出る前には必ず、「子供達と庭の世話、そしてまずしい人達を助けることを忘れないように」と言っていました。
ビヨスナはいつも夫の約束を守るよう心掛けていましたが、庭にいるとついその約束を忘れてしまうほどでした。
心優しいビヨスナ
しかし、庭からお城に戻るとビヨスナは夫との約束を守るため、貧しい人達へ上等な品物を分け与えるように、召使に伝えるのでした。
そしてまた子供達と庭へと出ていくのでした。
心優しいビヨスナのことを召使たちは皆感激し、ほめたたえるのでした。
意地悪な召使
ところが、このお城に1人だけイレンカという意地悪な召使がいました。
イレンカは自分が誰よりも年上であること、そして女主人のビヨスナでさえ、自分の事を恐れているのを良い事に、好き勝手なことをしていました。
イレンカは貧しい人達に品物を与える仕事は全て自分がするといい、ビヨスナから受けとった貧しい人達に分け与える品物は全部自分のモノにしていました。
忠実なトルスティ
イレンカの事が怖い召使たちは誰もイレンカのすることに反対出来ませんでしたが、皿洗いのトルスティは頭がよく、忠実な青年でした。
そして、イレンカの行動をずっと見張っていました。
そんなトルスティの行動を知ったイレンカはビヨスナにトルスティの悪口を言い、イレンカに逆らえないビヨスナはトルスティに暇を与えたのでした。
城から追い出されたトルスティは、全部イレンカの仕業ということが分かっていましたので、城を出た後も、心優しいビヨスナの為に役立とうと決心します。
魔女マルタ
何日か経ったある日、年取ったマルタという名の貧しいお婆さんが城にやってきて恵んで貰おうとしますが、意地悪なイレンカにカンパンを2切しかもらえませんでした。
しかもマルタには、歯が3本しかなく、カンパンのような固いパンは食べることができません。
マルタは女主人を恨みます。(ここ恨むのはイレンカじゃない?って思いますが)
イレンカに女主人の居場所を聞き、ビヨスナがいる庭へと向かいます。
ちょうどその時、ビヨスナが子供と一緒に笑っている姿が見えます。
美しい、きれいに揃ったその白い歯を見て自分には3本の歯しかないマルタはとても腹が立ち、イレンカに恵んでもらった2切のカンパンを地面にたたきつけ叫びました。
「パン切れよ。2匹の蛇になって、女主人のふたりの子供を噛んでこい!!」
マルタの言葉が終わらないうちに、2切のパンは動きだし…
ヘビに噛まれて
2匹の蛇はビヨスナの2人の可愛い子どもを噛まれてしまいます。
気を失った2人はどのお医者さんに診てもらっても一向に良くなりませんでした。
一方、ずっとマルタをつけていたトルスティは、森のはずれでマルタに自分が見てきた事を伝え、ヘビの呪いを解く方法を聞き出します。
城に帰ったトルスティは、マルタのしたこと、そして子供達の助かる方法を伝え、ヘビを殺します。
元気になった子ども達
ヘビが死んだあと、まるで今までが嘘のように子供達は元気になりました。
ビヨスナもその夫も喜び、トルスティは、以前のようにお城で働くことに。
最後は
イレンカはお城から追い出されました。
マルタもまた二度とこの土地には来ないという約束をし出て行きました。
そしてこの事件をきっかけに、ビヨスナの夫は仕事で行く旅の回数を減らし、なるべく妻や子供達と一緒にいること、そしてビヨスナは、貧しい人達へは自分自身の手を差し伸べ、人々を助ける様になりました。
世界の民話を読もう【ビヨスナの庭】のあらすじのまとめ
優しい心があっても全てを人任せにするのではなく、自分の手を使って動く事がいいのかもしれませんね。
大切な家族や人との付き合い方を考えるきっかけになるお話です。
それにしてもビヨスナの庭ってどんなに広くて素敵なお庭なんでしょう。
想像が膨らみます。