
人の命はいつか尽きるけれど、生き続けるものは必ずあります。
そして、それは夢や希望に繋がっていくんだと思うのです。
【無人島のふたり120日以上生きなくちゃ日記】読んだきっかけ
作者が診断されたのは、すい臓癌ステージ4b
(知人と一緒だ)
そう思いました。
1週間前、知人から聞かされた病名。
病気の事を考えると辛いですが、闘病する知人の気持ちに少しでも寄り添えたらと思い、手に取りました。
癌のこと
アラフィフの私ですが、この歳まで生きていると、癌で亡くなった友人、知人が数名います。
今思うと私はそんな彼らや家族にどんな言葉をかけていたんだろう?
彼らは毎年健康診断を受け、タバコやお酒もしなかったり、していても度を超えるほどではありませんでした。
作者も不摂生をしていたわけでもなく、どちらかといえば、健康に気を付けておられたのかもしれません。
健康に気を付けていても結局、寿命というものは、なるようにしかならないのだと思っています。
そうだよなと思う部分
17ページ
私の経験が彼らや彼らがこれから出会う患者さんの役に少しでも立ちますようにと思った。
普段からなかなか自分の気持ちを正確に伝えることが出来ない人が多いのではないかと思います。
山本文緒さんは、癌と闘っている患者さんの気持ちを上手に代弁してくれているのではないかと思うのです。
そして、とても分かりやすく読んでよかったと思っています。
23ページ
自分で片付けて解約できない日がくるとは思っていなかった。
自分の所有物は自分で処分したい。そう思います。
いつどうなるか分からないなら、普段から持ち物は減らした方がいいなと思うのです。
26ページ
自分の目で見て自分の耳で聞かなくては納得がいかない。
セカンドオピニオンについて、医師からの言葉を、自分の目で見て自分の耳で聞く事で納得できるのは納得です。
27ページ
セカンドオピニオンの医師はすごく頭の切れそうな方だった。説明が上手で感じがよく、我々の反応をよくみていた。そして私本人がまだ迷っているのを察して、道筋を見つけて、選択肢を明確にしてくれ、押しつけがましくなく誘導してくれた。
道筋をつけて選択肢を明確にしてくれることで、自分で決定できるので、後悔することは少ないのかなと思いました。
30ページ
夫が可哀想でつらい。なんとかしてあげたいけれど何もできない。
この気持ち、分かるな。
自分はいなくなってしまうけど、残された人の事を考えるとたまらなく辛いと思います。そして何もできない自分にもどかしさを感じてしまうんだろうな。
32ページ
何も考えたくない。
過去の事も未来の事にも目を向けず、昨日今日明日くらいのことしか考えなければだいぶ楽になれるのにと思いつつ、気が付くと過去の楽しかったことや、それを失う未来のことで頭の中がいっぱいになって苦しくなっている。
今だけを見つめるという技は、宗教を極めた高僧のような人にしか出来ないことなのかもしれないと思う
「この瞬間をみる」とよく言われますが、実際そう出来る人って少ないんだなと思いました。私は心配性で考えてしまうので、この気持ち痛いほど分かります。
33ページ
私の人生は充実した良い人生だった。
ここまで充実した良い人生だった。と言い切れるのが良いなと思いました。
私の人生を考えると、何かを残したわけでもなく、ぼーっと生きてきたのでそれが良い人生だったと言い切れるのか分からないと思うから。
39ページ
とにかく果物が美味しく感じる特にスイカ
人それぞれかもしれませんが、具体的に果物、特にスイカが食べたいと書かれていたら、参考に知人にもスイカを持っていこうかな。と思いました。
スイカって甘くてみずみずしいので美味しく感じるのかなぁと思いました。
38ページ
私はこんな日記を書く意味があるんだろうか。とふと思う
自分がやっている事に自信がなくなる事ってあります。
辛い時の薬の飲み方、患者本人の想い、支える家族、家族だから話せないこと、家族だから話せること、などがとてもよく分かりとても役に立ったと思いました。
ありがとうございます。
44ページ
この人は私がいなくなったあともここに住む気なんだと知ったからだ
もし夫が病気で、私が看取る立場だったらそうはしなかったと思う。
私は夫の思い出がない場所へ引っ越すだろうなと思う。そうでなければ生きていけない気がする。
当たり前だが、夫と私は違う人間なんだなと実感した。
私ならどうするだろう。
思い出の場所を手放してどこか遠くへ引っ越すだろうか。
答えは未だわからないままでいます。
89ページ
人が私のために泣いてくれると、その人の中に生きている気がしてじーんとする。
これはじーんときます。泣いてくれる姿って本物かどうか見ていて分かるんですよね。
それが伝わるから本当にじーんとするんだと思いました。
ありきたりの言葉じゃなくて、こういうのが一番うれしかったりする。
123ページ
人に言ってもらわないと分からないことって、やはりいっぱいある。
分かっているつもりでいても、言っていることや行動している事が違っていたりするので、人(特に第三者)から言われると気づくことってあるよなぁと思いました。
126ページ
緩和ケア以外の治療をしたくないと言いだしたのは自分なのに、本当にそうなると寂しいという…。人間は矛盾している。
痩せたいといいながら、ケーキを食べる私。
矛盾しています…
137ページ
自分の病気のことを良く知っている方に会うのは落ち着く。元気なころの私を知っている人の前に出ると、どこかで「元気な顔しなきゃ!」と焦りが発動してしまうので。
頑張る必要なんて全然ないのに、つい頑張ってしまうことってあるよなぁと思いました。
自分の気持ちを後回しにしていると、いつの間にか、ストレスになったりするんだろうな。
自分のために生きるって案外難しいのかも。
150ページ
この年になってくれば誰でもが親しい人をひとりふたり失くしていくのが普通のことで、でも人間は弱くて、そんな当たり前さえ私は泣かずに受け止められない。
分かっていても、自然に涙がでるものだと思います。
こういう事って慣れることも出来ないし、人間らしくていいのかなと思います。
157ページ
SNSなどに少しずつ感想が上がってきていて嬉しい。
(中略)
ネット上では言葉を交わしたことはあっても、とうとうお会いすることはできなかったのが残念だったな…
ネット上でだからこそ成立する関係があって、それも好きだなと思う。
好意的な意見はたとえ見ず知らずの人でも、誰だって嬉しいと思います。
そしてそういう関係もいいなと思える自分もいました。
山本文緒さんは2021年10月13日自宅で永眠されました。
最期まで生きることを諦めなかった彼女のご冥福をお祈り致します。
本文で紹介された小説
本の中で紹介された小説です。
どれも興味ある本で、まだ読んだことがない本がほとんどだったので、読んでみようと思っています。
村上春樹
ノルウェイの森(上)(下)あらすじ
38歳になったワタナベは、ドイツ行きの飛行機を降り、ビートルズの「ノルウェイの森」を聴いた時、若い頃を思い出します。
高校時代の親友を失い、その彼女だった直子と大学時代に再会し、彼女との物語が始まったのでした。
しかし彼女と親しくなった矢先、彼女は精神状態を崩し施設に入ります。
その後ワタナベの人間関係は変わっていくのでした。
女のいない男たち あらすじ
心の闇を抱えた男性たちの人生と孤独の再生を描いた短編集
角田光代
おやすみ、こわい夢を見ないように あらすじ
「あたしこれから殺人計画をたてる」。我慢をかさね、やっと受かった高校で待っていたのは、元カレ剛太の「抹殺」宣言と執拗な嫌がらせ。すべての友に去られた沙織は、不登校の弟をコーチに復讐の肉体改造を決意するが……。理不尽に壊された心のゆくえを鮮烈に描く表題作をはじめ、ひそかに芽ばえ、打ち消すほどに深く根を張る薄暗い感情のなかに、私たちの「いま」を刻む7つの風景。
島本理生
星のように離れて雨のように散った あらすじ
大学院で文学を研究する20代の女性の穏やかな一日を描いた自分との向き合い方についての小説。
海野つなみ
Travel journal あらすじ
編集者たまと、書店員ヒナの、仲良しショート旅行記が待望の単行本化!
『逃げるは恥だが役に立つ』の海野つなみが2001年から20年にわたって少しずつ描きためた、大人気の旅行記漫画がついに1冊の本にまとまります。
激安旅行、弾丸日程、うってかわって贅沢三昧、旅先でのファッションコーディネート、そしてコロナ禍での「旅行」まで。「旅」の本当の楽しみを描いた、読めば必ず旅に出たくなる、そして旅先での待ち時間に読むのにもぴったりな1冊です!
吉川トリコ
余命一年、男をかう あらすじ
「いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」この一言からすべてが変わったーー。
楽しくなくても、平気で生きてきたはずなのに。
コスパ重視の独身女性が、年下男に数十万円を渡してはじまる涙と笑いの物語節約とキルト作りが趣味の40歳独身、片倉唯。健やかでコスパのいい老後を迎えるために頑張っていたが、
無料で受けた検診で子宮がんと告知される。病院のロビーで会計待ちをする唯に、
ピンクの髪の男がお金を貸してほしいと頼んできた。人生はどこまでお金で割り切れるのか。
金原ひとみ
アンソーシャル ディスタンス あらすじ
パンデミックに閉塞する世の中で、生への希望だったバンドのライブ中止を知ったとき、二人は心中することを決めた。世界を拒絶した若い男女の旅を描く表題作を初め、臨界状態の魂が高アルコール飲料で暴発する「ストロングゼロ」など、あらゆる場所でいま追い詰められている人々の叫びが響き渡る。いずれも沸点越えの作品集。
平野啓一郎
本心 あらすじ
舞台は、「自由死」が合法化された近未来の日本。最新技術を使い、生前そっくりの母を再生させた息子は、「自由死」を望んだ母の、<本心>を探ろうとする。
母の友人だった女性、かつて交際関係のあった老作家…。それらの人たちから語られる、まったく知らなかった母のもう一つの顔。
さらには、母が自分に隠していた衝撃の事実を知る── 。
jibunnnoikikata.hatenablog.com
山本文緒
ばにらさま あらすじ
伝説の直木賞受賞作『プラナリア』に匹敵する、中毒性の高い短編小説集。
①「ばにらさま」 僕の初めての恋人は、バニラアイスみたいに白くて冷たい……。②「わたしは大丈夫」 夫と娘とともに爪に火をともすような倹約生活を送る私。
③「菓子苑」 気分の浮き沈みの激しい女友だちに翻弄されるも、放って置けない。
④「バヨリン心中」 余命短い祖母が語る、ポーランド人の青年をめぐる若き日の恋。
⑤「20×20」 主婦から作家となった私は、仕事場のマンションの隣人たちと……。
⑥「子供おばさん」 中学の同級生の葬儀で、遺族から形見として託されたのは。
恋愛中毒 あらすじ
人を愛すとはどういうことなのか。
愛し方を間違えると人は自分自身を見失ってしまうのか。
自転しながら公転する あらすじ
母親の介護のために東京から実家のある茨城に戻った32歳の女性が出会った、優しいけれど経済的に不安定な男性との関係を描いた物語。