
フィクションなのに、読み始めるとまるで本当の事のように思ってしまう…
次回ディズニーへ行く際は見る部分が違ってくる感じがしました。
ディズニーランドはやはり夢の国なのかもしれません。
【ミッキーマウスの憂鬱】簡単なあらすじ
東京ディズニーランドでアルバイトすることになった21歳の若者。友情、トラブル、恋愛……。様々な出来事を通じ、裏方の意義や誇りに目覚めていく。秘密のベールに包まれた巨大テーマパークの〈バックステージ〉を描いた、史上初のディズニーランド青春成長小説。登場人物たちと一緒に働いている気分を味わってみて下さい。そこには、楽しく、爽快な青春のドラマがあるはずです。
ずいぶんと昔の本なのに、今読んでもディズニーに行きたくなりました。
これもディズニーマジック!?
あなたも作者が手掛けたもう一つのディズニーの世界に酔いしれるはず。
松岡圭祐(マツオカ・ケイスケ)
1968(昭和43)年、愛知県生れ。1997(平成9)年『催眠』で小説家としてデビュー。映像化もされ、ベストセラーとなる。以後、「催眠」「千里眼」「万能鑑定士Q」の三大シリーズをコンスタントに発表し続け、いずれも大ヒットを記録。2014年、「万能鑑定士Q」シリーズでBOOK☆WALKER文芸賞を受賞。2019(平成31)年、『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』が全米で翻訳出版される。近著に『探偵の探偵』『水鏡推理』『ジェームズ・ボンドは来ない』『黄砂の籠城』『ヒトラーの試写室』「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなどがある。
【ミッキーマウスの憂鬱】あらすじとネタバレ感想
まずタイトルに惹かれます。
【ミッキーマウスの憂鬱】あのミッキーが?どういうこと?
あらすじを読むと、ディズニーランドのバックステージの秘密みたいな事が書いてあります。
(どんな秘密が隠されてるんだろう?なんだか面白そう)そうタイトルとあらすじを見て飛びつきました。
フィクションと分かっていても、(そうなんだ~)とつい頷いてしまうほどバックステージについて詳細に書かれてあります。
読み始めてすぐのウエスタンリバー鉄道の外周を走るバスなんかは本当にありそうでだし、あの誰もが気になる(ミッキーの中)についてなど。
どれも「気になる」その先が知りたくて読み進めていきました。
物語はいきなりジャングル・クルーズでの準社員(アルバイト)採用試験から始まります。
(こんな船長にあたったら最悪…)と思わせるような最終テストでしたが無事採用。
その後も主人公の勘違いや行動に最初はイライラさせられましたが、明るく前向きな姿は羨ましい部分でもありました。
私だったら、自分のやった事が気になって考え過ぎて落ち込んでしまいそうだから。
そんな主人公後藤大輔(ごとうだいすけ)は21歳。
高校を卒業し、フリーターとして働いてきましたが、派遣社員の準社員として東京ディズニーランド「美装部」の一員として採用されます。
配属先は「ヴィソーブ」カタカナで書くと何やらカッコいい配属先ですが、なんのこっちゃない感じで書くと「美装部」。
それでも主人公は響きだけで(イケてる)自分を想像し心ときめかせ、希望にもえながらバックステージへと足を踏み入れます。
そんな主人公を待っていた初仕事は、パレードに出るキャラクターたちの着ぐるみを出演者に着つける役目。
有名なキャラクターではなくて、名前も知らない見た事がない「カスキャラ」。
思い描いていた夢の仕事ではなく、がっくりしながら担当外のことに首を突っ込んでは怒られるの繰り返し。
読んでいても(いやいやそれはダメやろ~)と思ってしまうことも。
同じ美装部の先輩には「現実を見ろ」と言われてしまいます。
物語では、ミッキーマウス役は女の人ではなくて実は男性。
「え。そうなの?」と大輔と同じように驚いてしまいます。
そんな時にトラブル発生。
なんと数少ない貴重なミッキーの着ぐるみが1体紛失してしまうのです。
ミッキーの着ぐるみは特殊でクルーの身長に合わせて作られており、周りのキャラクターもミッキーの身長をベースに構成されています。
なのでミッキーが変わると全てが変更になってしまうのでした。
このままでは、ショーが開催できなくなってしまいます。
パレードクルー、ミッキー役の久川は小柄で華奢、頑固そうな顔つきは有能な青年実業家のよう。
京大の法学部出身で演劇サークルでは全国大会で優勝の経験もあります。
久川よりも少し背が高いもう一人のショークルー、ミッキー役の門倉はパレード用ミッキーを着ることができません。
その為、ショーにもパレードクルーの久川が出演することでその場をしのぐことになりました。
控室でペラペラと話しかける後藤に久川は「ショーにすべてを賭けているため事前の集中が必要になるから黙って掃除して欲しい」とお願いするのでした。
ミッキーの紛失で犯人扱いされる美装部の気弱な女性藤木恵理(ふじきえり)。
証拠こそないものの、今までの仕事から多くの人が憶測で話す声が聞こえます。
藤木さんをかばうため、口をはさむ後藤。
「きみには聞いてない」と久川がぴしゃりと言った。
事実だけを見ている中立の久川。
後藤の気持ちも分からないではありませんが、久川の一言がスッキリしました。
精神的に追い詰められる恵理。
彼女よりもミッキーの事で頭がいっぱいの上層部たち。
後藤は規則を破ってでも彼女を助けだそうとします。
このあたりから後藤を見る目が変わってきました。
「勘違い男子」だった大輔でしたが、仲間やミッキーマウスを想う気持ちも人一倍ある気がしました。
物語の後半3日目は最大の読みどころもあり、後藤や久川(顔のイメージがつかないけれど、久川はかっこいいと思う)そして嫌なタイプの沼岡に柿崎。
彼らのやり取りはそれまでのモヤモヤが一気にはがされスッキリとします。
藤木さんはどうなってしまう?
そしてミッキーは無事に救出されるのでしょうか。
ディズニーランドをテーマにしたお仕事小説、登場人物たちと一緒に働いている気分になりました。
フィクションではありますが、巨大テーマパークのバックステージを存分に味わってみてください。