
子どものころの記憶って覚えていなくても、ふとした時、なんとなく心で感じることが出来るのだろうか。
そう思う時があります。
あの頃の僕はあらすじ
いつかきっと、いろんなことがわかるようになる。
母を病で失った五歳の「僕」は、いくつかの親戚の家を行き来しながら幼稚園に通っていた。大人たちが差し出す優しさをからだいっぱいに詰め込み、抱えきれずにいた日々。そんなとき目の前に現れたのは、イギリスからやってきた転入生のさりかちゃんだった。自分と同じように、他者の関心と親切を抱えきれずにいる彼女と仲良くなった「僕」だったが、大人たち曰くこれが「初恋」というものらしく……。
コンビーフのサンドイッチ、ひとりぼっちのハロウィン、ひみつの約束、悲しいバレンタインデー。
降り積もった記憶をたどり、いまに続くかつての瞬間に手を伸ばす。
第45回野間文芸新人賞候補作となった『息』に続く、注目の若手による最新中編。
あの頃の僕は 作者:小池水音 (こいけ・みずね)
1991年東京生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2020年「わからないままで」で第52回新潮新人賞を受賞しデビュー。3作目「息」が第36回三島由紀夫賞候補作に。同作とデビュー作を収録した初の単行本『息』は第45回野間文芸新人賞候補作となった。
読みたい本【あのころの僕は】
どこかの書評で読んでみたいと思った本です。
母親を亡くした少年が、周りの優しさに応えることでしんどくなっている感じが想像できる。
そんな時イギリスからやってきた女の子さりかちゃん。
周りの親切をわざとシャットアウトし、お絵かきに夢中になるふりをするさりかちゃん。
英国風サンドイッチのお弁当がきっかけで仲良くなった2人。
彼女と仲良くなって彼女の心の中を知るようになるのですが、雪遊びを最後に離れ離れになってしまいます。
これもまた今の時代の生きづらさを描いた本。
人はなぜ生きづらいのか。
平気じゃないのに、つい大丈夫って答えてしまう。
そう自分に言い聞かせてしまうことってあると思います。
この本の主人公たちもそういった思いを抱えているのかなと想像します。
書評には、ラストに僕が十年ほど会わないさりかちゃんと思う光景が美しいと書かれています。
さりかちゃんはどうなったのか?
どう美しいのか、少年はどう変わったのか?
気になるところです。