
次は、海外に目を向けてみましょう。
アラブ首長国連邦パビリオン
UAEといえば、石油!
石油と言えば、石油王!
そんな海外情勢に無知な私が、ふらっと立ち寄ったUAEパビリオンにも、真珠に関わる展示がありました。
アラブ首長国連邦パビリオンは「そこ」に展示物がある

万博の展示物は、全てがショーケース内に収まっている訳ではなく、むしろむき出しでその場に置いている展示物の方が圧倒的に多いです。
なので、案外いろんなものを素通りしてしまっていることがあります。
今回ご紹介する万博真珠巡りのお品物はこちら。
UAEパビリオン内に、さりげなく置かれた木製の「何か」。
気に留めなければ、素通りしてしまうかもしれないですね。
UAEパビリオンには、写真と同じような展示物が他にもたくさんあります。
そしてこちらのパビリオンは、吹き抜けの館内に大きな柱がたくさん並んでいて、独特の香りが満ちているので、みんな上方や空間に注目しがちなんです。
でも、UAEパビリオンには、沢山の興味深い展示物が並んでいます。
しかもほとんどがむき出しで。(もちろん、各展示物には担当者さんが隣に立っていらっしゃいます)
特に国内各地の砂を集め、その差を見せてくれる展示は面白かったです。
地域によって、砂のキメや色がこんなにも違うとは知らなかったです。
「私の故郷の砂は、これですよ」
と言って、赤味を帯びた砂を指さした担当のお姉さんが、印象的でした。
万博って、本当に遠い国の人と直接触れ合える場所なんだと実感できた瞬間です。
真珠採集用の鼻クリップ

で、肝心の真珠巡り。
これは何か?
答えは、「鼻クリップ」です。
アラブの国々は、古くから天然真珠の採集が盛んな地域です。
この地域に生息しているのは、現在日本で養殖している真珠と同じ、アコヤ貝。
アコヤ貝は「貝」なので、海の底に居る。
ダイバーは、その海底のどこかに居る手のひらサイズの小さな貝を探して、長い時間素潜りしました。
このクリップは、そんなダイバーたちが使用していた「鼻クリップ」です。
木製のクリップであるところが、如何にこの地域の天然真珠産業の歴史が長いのかを教えてくれますね。
アラブ地域の真珠産業には、「伝統」「文化」という短い言葉だけでは語りきれない内容があります。
それは、「宝石」というものを求める人間の欲望、目をそらしたくなるような歴史、そういうものも含まれています。
もし興味を持たれたなら、以前ご紹介したこちらの書籍をご覧ください。
このクリップも、どのような人が、どんな風に使用していたのか。
歴史背景を知った上で現物の展示を見れば、さりげなく一点だけ展示されている「鼻クリップ」の見え方が変わってきます。
パビリオンの中、そこはもう「海外」だと思う

UAEパビリオンに限った話ではありませんが。
海外パビリオンは、各国の「色」があって本当に面白いです。
特に単独で建物を建設しているパビリオンをまわっていると、「ここって本当に大阪なの!?」と感じることが多々ありました。
例えば、UAEパビリオン。
パビリオン内部にナツメヤシの柱がたくさん立っていて、日本ではあまり嗅いだことのない香りが館内に満ちています。
それだけでも異国感が溢れていますが、加えて、担当スタッフさんの香水の香り、レストラン近くで香るスパイシーな香り、こういう匂いがナツメヤシの香りと交じって、独特の雰囲気を感じました。(もちろん、良い意味で)
関西パビリオンでは、「現物を見れる感動」について、紹介しました。
このUAEパビリオンでは、空間そのものを「感じる」ことに感動を覚えました。
あとね、あの「鼻クリップ」。
典型的な日本人よりも鼻の低い私は、あんな大きな鼻クリップでは鼻をつまめないだろうな、と少々凹んだことは秘密です。