久々に京都に行った。
目的地をいくつか巡り、十五時頃丸太町付近。どこか喫茶店に入りたいと思った。なんとなく鴨川沿いに北へ歩き出した。
9月といえどまだ暑い。しかし私から見て左手の川付近には、芝生と多くの木。右手には山が見えていて緑がいっぱい。なんとものんびりしたいい雰囲気で歩きたくなった。川辺でゆっくりしている人もぽつぽついる。
途中、カラスに餌を投げている人がいた。しかしそこにトンビ(多分)参上。カラス逃げる。トンビはカラスを蹴散らした後、道路の標識の上に止まって「ピーヒョロロロ」と澄んだ声で鳴いた。
しばらく行ったところにもカラスがいて、近くに百日紅が咲いていた。鮮やかな百日紅のピンクとカラスの黒の組み合わせがきれいだった。それなのによく見るとカラスは口を開けて、ぼーっとした様子。
やがて出町柳駅付近に着き、なんとなく店がありそうな右に曲がる。すぐにバス停があったが、意外に飲食店は見当たらない。不動産屋や、弁当屋など地元の人向けの建物が多い通りだった。
足が疲れて来ていたので少し焦ったが、しばらくして、道路を挟んだ所に古そうだが小さくてかわいらしい喫茶店を発見。地元の人向けの雰囲気に少し気後れしたが、少し先の横断歩道から道を渡り、勇気を出して入ってみる。
すると、思いがけず丁寧な感じの女性店主が笑顔で迎えてくれたのでホッとした。なんとなく頑固そうなおじいさん店主をイメージしていた。バナナジュースを注文。
一人なのにボックス席をすすめていただき、ありがたく座らせてもらった。
そういえば人数に関わらず、先着順で良い席に案内してくれる喫茶店ってたまにある。他に思い当たる店も偶然かもしれないが京都の個人店だ。土地の傾向だろうか。なんだかこういうのって豊かでいい。
一番扉に近い席だったので、ガラス扉から外の様子が見えた。しばしゆっくり眺める。
さてこの喫茶店、他の客は意外に学生風の若い人が多かった。私の後に来た客も若い男性同士の二人組。この人たちがカウンター席に座り、満席となった。
ジュースを飲み干し、近くのお土産になりそうなお菓子が売っている店をささっと調べた。幸い、歩いて十分足らずのところに老舗の和菓子店があることがわかり、席を立った。
前半の目的地がある京都歩きも良かったが、この後半の適当に歩いた時間が、とても楽しかった。