1月頭にCES取材でベガスに行き、そこで1年間放置していベライゾンワイヤレスのLTE対応Wi-Fiルーターを再契約しようとしてトラブった話はお伝えしたかと思う。結果、仕方なく新規で購入したベライゾンワイヤレスのLTE対応Wi-Fiルーター「Jetpack MiFi 5510L」だが、古い機種に比べて格段に進化していた。

以前使用していた「MiFi 4510L」にはステータス表示画面はあったものの表示されるのは基本情報のみだった。ところが新モデルでは、データの通信量といった細かいデータが表示されるようになっており、様々な点で使い勝手が良くなっている。



■新モデルの改善点
新モデルで一番便利なのは、本体に各種情報が表示されるようになった点だ。ここには、これまでのデータ通信量や契約している使用量など様々な情報が表示されるので、本体のみで様々なことが一目瞭然でわかるのだ。



古い機種の場合、本体には電源が入っているかどうか、電波の状況などの基本的な情報しか表示されなかった。しかし、新機種では今までの通信量を調べる場合、本体のボタンを数回押すだけで、画面上に表示される。

従来は、各種情報を調べるためにルーター内のHTMLメニューにブラウザー経由でアクセスするなど、非常に手間がかかっていた。これが本体のボタンを数回押すだけで各種情報が表示されるようになったため、利便性の点で大幅に進化した。本当に超便利である。

日本のLTEでもデータ通信量に制限がある。そのため各種情報が表示された方が利便性が高い。ポータブルWi-Fiルーターに詳細表示が可能なディスプレイが搭載されるだけで、これだけ劇的に便利になるなら、これからのポータブルWi-Fiルーターはこのような機能が標準になっていくことを強く望みたいところだ。

なんて思っていたら日本でもUQコミュニケーションズのWiMAX2+対応Wi-Fiルーターの「HDW14」のように液晶画面とタッチパネル操作に対応している便利モデルが存在していた。アメリカでも様々な通信会社から同様の機能の製品が出てきているようだ。

こうした情報表示機能は、海外では当たり前に使えるプリペイドSIMの場合、特に重要になる。プリペイドでも一定額で一定のデータ通信量までは無制限だったり、契約有効期限などの情報が一目でわかると非常に使い勝手がいい。また、設定部分のSSIDやパスワードなどもこの画面上に表示できるので、新しい機器と接続する場合もスムーズに行える。

こうした情報表示機能以外にも、バッテリー駆動時間がカタログ値で8時間と長くなっているなど、基本性能も向上している。まだCES期間中+数日の使用期間でしかないが、8時間駆動のバッテリーに関しては、体感ながらこの程度の駆動時間はありそうだと感じた。途中不要な場面で電源を切りながら使用して、朝から夜までの使用でバッテリー残量はまだまだ余裕があるという状況だった。

アメリカのLTE通信の品質であるが、日本に比べるとひとクラス落ちる感じだ。ただ、ベガスのほとんどの場所で通信速度が日本のLTEと体感上は同じような速度が出ている感じであった。このあたりは利用場所や時間などにもよって違うので一概には言えないが、ベライゾンワイヤレスのLTEエリアは実際にかなり広いことも含め、利便性はかなり向上しているようだ。

また、毎年通信速度が極端に落ちる家電ショーのCES会場でも、速度が落ちるながら使えないほどでもないくらいには安定して利用できた。利用可能な周波数帯は、LTEの700MHzで、1700MHzも将来のアップデートで使用可能になるとのこと。これ以外にはCDMAにも対応し、LTE回線が今後混雑した場合でも、LTE回線がない場合でも対応できるようだ。

古い機種での再契約にトラブルがあり仕方なく購入したため、無駄金を使ったようにも思えたが、1年でここまで変わっていれば、買い換える価値は十分にあったと感じさせる。来年のCES取材時に、再契約ができれば、また使ってやりたい思う。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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