任天堂決算説明会より


任天堂が2012年7月から、従来は店頭でのみ販売していたパッケージソフトのダウンロード販売を開始する。
ダウンロード販売自体は各社が以前から行っており、今に始まったわけではないが、ダウンロードで購入したソフトは、メモリーカードやHDDなどにソフトをインストールすることになる。特にパッケージ版のソフトは本体やデータの容量が比較的大きいため、ストレージ用として利用するメモリーカードなどの容量はどの程度が適切なのか気になる人もいるだろう。
■ソフトを何本購入しているか
1台のハードウェアに対して、何本のソフトが売れているかは「ソフト装着率」と言われる。日本国内のニンテンドーDSシリーズのソフトの販売本数を、任天堂の決算資料から計算すると3年間(2008年4月から2011年3月)で約9000万本販売されている。本体の普及台数は2012年で3000万台を超えている。

ある程度普及したDSの場合、おおよそ本体1台あたり、ソフトは1年に1本程度という計算になる。本体自体はおおよそ5年前後で新機種が登場し、遊ぶのをやめたり、買い換える事を考えても、1台あたりこの倍の6本前後が平均的なソフト装着率と考えるといいだろう。

もちろん、筆者を含め一部のゲーム好きな方はこの何倍も購入しているだろうし、もっと少ない人もいるだろうが、すべてのユーザーを平均するとこの程度になる。

■ソフトの容量は
問題はソフトの容量だ。例えばPS Vitaの「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」や「RESISTNANCE」は3GB程度と多く、「Dokuro」は300MB程度とソフトによって容量には差がある。

ニンテンドー3DSのソフトも、パッケージソフトの容量は128MBから4GBと差があるが、平均すると1GBが多いようだ(Go Nintendoより)。

ゲームで最も容量を必要とするのは、画像やムービー、音楽、音声などのデータだ。光学ディスクを採用する据え置きゲーム機は容量が大きくなりがちで、特にBlu-rayを採用するPS3では「Kill Zone 3」のように40GB程度の容量を使用するゲームもあるようだ。しかし、容量の多くは動画なので、一般的には数GBから10GB程度のDVDに収まるものが多い。

■ダウンロード版で変わるソフトの購入
従来は数千円のパッケージソフトしか購入できなかったが、ダウンロード版では無料の体験版や数百円のダウンロード専用ソフトなども登場してくると思われ、比較的気軽にダウンロードできるようになるだろう。低価格ソフトの多くは容量も比較的少ないが、チリも積もれば何とやらで、そうした小さなソフトも数が増えれば容量も必要となる。

例えば携帯ゲーム機で1本平均1GBのソフトを5本購入する場合、当然5GB必要になる。さらに、100MB程度の低価格なソフトを、安いからと20本購入した場合、2GB必要となり、合計で7GB必要となる。

据え置き型ゲーム機で1本平均4GBのゲームを5本購入する場合、20GB必要となる。200MB程度の低価格なソフトを20本購入する場合、4GB必要となり、合計で24GB必要となる。

ゲームのサウンド類が豊富だったり、大規模アップデートが行われたりすれば、さらに必要な容量は青天井で増加して行くことになる。

■各ゲーム機で必要な容量は
以上のように現状では8GBくらいの容量では、あっという間に容量不足に陥ってしまう可能性がある。体験版など様々なソフトやデータを入れることを考えると、16GB倍程度のストレージ容量があると、ある程度安心できるだろう。

もちろん、ゲーム好きな方は予算が許す限りできるだけ大きな容量のものが必要だが、3DSなら一般的に16GB程度あれば十分といえる。Vitaはゲームの容量が比較的多いので、ある程度活用するなら32GB程度は必要だ。

据え置き型ゲーム機の場合、少なくとも50GB程度は欲しいが、ゲーム以外にも動画など様々な面で活用の幅が広がることを考えると、さらに大きい容量、64GBは欲しいところだ。

PS3やXbox 360はHDD搭載版を購入すれば一般には問題ない。2012年末に発売されるWii Uではある程度の内蔵ストレージが用意されるようだが、SDカードやUSB接続のHDDも使用できる。

内蔵ストレージはコストの関係からそれほど多くはならないだろう。2012年夏現在2,000円程度で購入できる32GBのSDHCカードを使用すれば、ゲーム数本程度ならしばらくは問題ないだろう。しかし、ある程度楽しむなら外付けのHDDの購入も検討するといいだろう。


上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。


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