「Evernote」はユーザーがつくる「ノート」をベースにしたサービスで、他のクラウド型ストレージサービスとは趣をやや異にする。無料で利用する場合、1カ月間のデータ転送量に制限があるだけで、容量は事実上無制限。気に入ったWeb上の情報をため込んでもよいし、日記張代わりに使ってもよいサービスである。


■何でもクリップできる
Evernoteでは、ユーザーは専用クライアントでノートをつくり、クラウド上のデータと同期させる。またノートは、提供される専用メールアドレスにファイルを送っても作成可能。ノートは複数管理できるほか、タグ付けによるジャンルわけや、指定したユーザーとの共有もできる。

ノートには画像やPDFファイルなども取り込める。すぐれた点は、画像内にある文字でも検索でヒットすること。手書きの文字でもかなりの精度でヒットするので、画像内の文字をいちいちタグ付けする手間は不要だ。

■対応アプリが豊富
Evernoteは対応アプリケーションが多い。東芝dynabookにインストールされている「ブリティンボード」やソニーVAIOでの「ウェブカムノート」との連携、キヤノン製スキャナ「イメージ・フォーミュラ」からの直接アップロードなど、数え切れないほどだ。

日本のEvernoteユーザー数は米国に次いで世界2位、しかもアクティブなユーザーが多いとのことで、国内メーカーの対応も熱心なのだ。関連商品、対応アプリの紹介やキャンペーン情報は、クライアントソフトの「トランク」でいつでも確認できる。

■プレミアム会員サービスのスマホも
各種スマートフォン用のクライアントソフトが用意されているのはもちろん、他社製アプリも多い。快適な日本語環境メモである「ATOK Pad」、素早くノートをつくれる「FastEver」、iPhoneをスキャナ代わりに使える「Scanner Pro」、高速検索ができる「withEver」などがよく知られている。

スマホの中には、プレミアム会員の権利が付属するものがある。来年4月末まで、NTTドコモ製のAndroid搭載スマホまたはタブレット端末を購入したユーザーは、1年間のプレミアム会員特典が付くキャンペーンを実施中だ。期間中に、同端末から登録するだけでOK。同様のサービスは、パソコンメーカーが実施している場合もある。

■まとめ
筆者の場合、毎日チェックするニュースサイトから、気に入った記事をEvernoteでクリップすることが日課になっている。ノートをベースにするサービスであることから、他のクラウドサービスとは用途を区別するのがよいだろう。

メモなどテキストによるノートが多いユーザーは、無料会員のままでも上限に達する心配はほとんどない。課題は、ノート数が1万を超えたぐらいから検索速度が低下すること。この場合は、先に紹介したwithEverを使うとよいだろう。

対応OS:Windows、MacOS X
対応スマートフォン:Android、iOS、Blackberry、Windows Phone、WebOS
共有機能:あり
価格:無料(60MB)、450円/月または4000円/年(1GB)

Evernote

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
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