「経営者が教えるエンジニアが知っておきたい評価される20の方法」 (著 : 室伏 勇二) という本を読んだので、感想・要約を書いておきます。
目次
全体を通しての感想
まず、タイトルに「エンジニア」と入ってはいますが、エンジニアに特化したような話はゼロでした。
従って、技術的な話を求めている人には推薦しませんが、会社で評価を上げるための方法が知りたいのであれば、職種を問わず推薦できると思いました。
小手先のテクニックに終始しない本質的な話も多く書かれているので、評価をそこまで上げたいという意志がなくても、読む価値はあるでしょう。
ただし、この手の本は他にもあると思いますし、それも踏まえてタイトルに無理やり「エンジニア」という単語を入れたのだと思います。それらと比べてどうか、というのは分かりません。
以下、要約になります。
評価は印象で決まる
直属の上長による評価は、評価シートの内容ではなく、その前から決まっている、ということが本の最初に書かれていました。
要するに仕事を通しての印象ですでに評価は決まっているので、印象を良くするような努力をしましょう、ということです。では具体的にどうするか、というのがこの本のメインの内容となります。
内面的な話 - ポジティブになる
この本に書かれていることは、ざっくり分けて表面的なテクニックと内面的な話の2つですが、後者に関しては「ポジティブになる」ということが最も強い主張として書かれていました。
特に、良かったことだけ振り返ってそれを伸ばしていく、という内容は印象に残りました。
その方がモチベーションも上がるし、長所を伸ばすことは短所を埋めることにもなる、というのが理由です。
個人的には極端すぎると感じましたが、思い返すと自分の場合、悪かったことだけ振り返っていたのも事実です。
良かったことを見つける、うまくいった原因を探す、というのも大事だと思いました。
表面的なテクニックの話
表面的な話に関しては、以下のような話が書かれていました。
相手からの体感速度を上げる
仕事において作業の速さは大事ですが、それは相手が「速いと感じるか」によって決まります。スポーツのように定量的に計測できないので、当然ですね。
また、時間の経過に関心が向くほど時間を長く感じる、という心理学の知見が紹介されていました。
これも踏まえ、依頼を受けた時点で「いつまでに終わらせる」という返信をする、というテクニックが紹介されていました。宣言した期限までは、相手が時間の経過について関心を忘れる、という理屈です。
また、6割くらいの完成度で一度方向性を確認する、ということも紹介されていました。出戻りを防ぐためにも有効な手段だと思います。
伝え方にこだわる
相手への伝え方に関して、以下のようなことを意識すると良い、紹介されていました。
- 端的に答える
- 言い訳をしない
- 提案ベースで伝える
- ポジティブな言葉を選ぶ
難しいのは最後でしょう。「否定形」を使わない、という言い換えもされていました。
紹介されていた例だと「締め切りまで3日しかない」ではなく「締め切りまでまだ3日ある」といった具合ですね。他にも例はいくつか紹介されてあり、これらは極端すぎると思いましたが、意識してみても良いでしょう。
好意の返報性を利用する
他人から受けた好意や親切に対して、自分も何かしらの形でお返しをしようとする心理があり、これを好意の返報性と呼びます。
これを利用するため、相手を褒めると良い、ということが書かれていました。
ただし、本当に思っていることのみを伝えることが重要です。そのためにも、上に書いた振り返りの話と同じように、他人に関しても良い点を探そう、と書かれていました。
相手を動かす
本書では北風と太陽の童話も引用しつつ、相手に何かして欲しいときは、相手がそれをしたいと思わせるのが良い、と書かれていました。
どちらかというと上位職向けの話のようにも感じましたが、これは職位に関係なくそうでしょう。評価を上げるためにも、人を巻き込むということは大切です。
自分の職位より上の視点を持つ
本書を通して何度かこういった表現が出てきましたが、最終的にはこの一言に行き着くのではないかと思います。
「主語をweにする」というような表現もありましたが、こうした視点を持った上で上記のようなテクニックを実践するのか、表面的なテクニックに終始するのでは、結果は変わってくるでしょう。