知識の泉
今すぐ誰かに話したくなる知的雑学
もし彼が甘党でなかったら、あなたの家のキッチンは今も冷たいままだったかもしれない
知識は力なり
かの有名なイギリスの哲学者、フランシス・ベーコンは言った。
「知識は力なり」と。
この言葉には、読んで字の如く「知識は自身の力になる」という意味とは別に、「経験によって得た知識を、いかにして実践的に使用することができるのか」という意味も込められている。
雑学も同様だと思う。
実際には、生きていく上で何の役にも立たないと思われている、どうでもいい情報群。
それが雑学という分野といえるだろう。
しかし雑学で得た知識を、どのように使うのかは人それぞれ。
普段の話のネタに困っている人。
トーク力を上げたい人。
飲み会やデートなどで知識を披露したい人。
知識を吸収したいけどあれこれ調べるのが面倒な人。
そして、物事の本質や奥深さを知りたい人。
純粋に「なるほど!」と思いたい人まで。
当たり前に感じていたことも、角度を変えた視野からみることで、別の面があることに初めて気付かされる。
その知識を他人にひけらかすだけでなく、その知識をもとに、固定観念から解放され、世の中の見え方を変えようではないか。
さすれば、「知識は力なり」の言葉の意味を実感できるはずである。
ポケットに入れていたチョコバーが溶けて、あの便利家電は生まれた
我々が普段、当たり前のように使っている物の中には、実は軍事技術の副産物だったり、戦時下の必要から開発されたものがたくさんある。
なぜなら軍事技術は、極限環境下での性能と耐久性が求められるため、現代生活で非常に「便利」な製品へ転用(スピンオフ)されるケースが多いからだ。
インターネット、GPS、電子レンジ、缶詰、サバイバルシート(ポンチョ)、マルチツール、バックパックなどは、軍事発祥の便利なアイテムの代表例である。
今回はこの中のひとつのルーツを知るためのお話。
1945年、アメリカ。
天才エンジニアのパーシー・スペンサーは、軍事用レーダー(磁電管)の実験に没頭していた。
その装置は敵の飛行機をいち早く察知するための、いわば戦争の道具。
しかしある日、装置の前に立っていた彼のポケットで、とんでもない異変が起きる。
実験中、彼がポケットに入れていたチョコバーが、跡形もなく溶けてしまっていたのだ。
凡人なら「服が汚れた」と腹を立てて終わるところだ。
だが、彼は違った。
「今、この部屋は暑くない。それなのになぜ、チョコだけが溶けたんだ?」
この「ポケットの中の惨劇」に対する猛烈な好奇心が、運命の歯車を回し始める。
スペンサーは、自らが開発していたレーダーの心臓部「磁電管(マグネトロン)」から放出されるマイクロ波が、特定の物質に熱を与える性質を持っていることに気づいたのだ。
彼はすぐさま実験を開始した。
まず装置の前に置いたのは、トウモロコシの種。
すると、目の前で景気良くポップコーンが弾け飛んだ。
彼の好奇心はさらに掻き立てられる。
今度は生卵を置いてみると、なんと内側から熱せられて爆発。
これは我々がある便利家電を使う際の、よく知る注意事項だ。
「この強力な電磁波は、食べ物の分子を直接震わせて加熱しているんだ!」
もともとは敵を倒すために考えられたエネルギーが、人の生活を温めるエネルギーへと再定義された瞬間だった。
こうして生まれたのが、世界初の電子レンジ。
当初は冷蔵庫ほどの大きさで、名前も「レーダーレンジ」という、いかにも軍事技術らしい仰々しいものだった。
しかし、小型化と改良が進むにつれ、それは「手間をかけずに温かい食事をとる」という、人類のライフスタイルを根底から変えるシンギュラリティを引き起こした。
一枚のチョコバーが溶けたという些細なアクシデント。
それがなければ、我々は今も冷凍食品を解凍するのに何時間もかけ、コンビニ弁当の便利さを知ることもなかっただろう。
兵器から魔法の箱へ。
我々の便利な日常は、いつだって予想もしない偶然の羽ばたきから始まっているのだ。
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