Pixivプレミアム Sectionアプリ開発Unitでエンジニアとして活躍されているandousanに、これまでのキャリアや仕事のやりがいについてお話を伺いました。
自己紹介をお願いします
Androidエンジニアとして、pixiv Androidアプリの開発と、それに付随するバックエンド開発に従事しています。海外出身で、2023年にピクシブへ転職するタイミングで日本へ移住しました。
ピクシブ入社までのキャリアを教えてください
大学ではコンピュータサイエンスの基礎知識や、OSやプログラミング言語のコンパイラの仕組みなどを学びました。3年生の頃からAndroidアプリの制作を始め、エンジニアとしてのキャリアをスタートしました。その後は、iOSとAndroid両方に対応したマルチプラットフォーム開発や、バックエンドの構築にも携わってきました。
卒業後はロシアの車売買仲介サービスを展開する企業に入り、DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)が200万人を超える大規模アプリの設計に携わりました。その後はチームリーダーに就任し、ビジネスサイドとの要件定義や折衝、プロジェクト全体の進行管理と並行して、社内講義や技術講座といった教育活動まで幅広くチームを牽引しました。
私自身、現場でのエンジニアリングが好きなこともあり、メンバーマネジメントと並行してアプリの品質を維持・向上させる仕組みづくりに取り組んできました。プロダクトの指標に影響するパフォーマンス管理を強化するための専門チームを結成し、アプリの起動時間や描画パフォーマンスのモニタリングを通じた数値改善を行いました。
エンジニアリングに興味を持ったのはいつですか?
中学生の頃、趣味でWebサイト制作を始めたのがきっかけです。好きな作品の世界観をベースに、ロールプレイができるポータルサイトを作成して友人と楽しんでいました。高校生になるとエンジニアリング全般に興味が広がり、コンピューターを操作するための簡単なスクリプトを書くようになりました。デザインや機能はもちろん、アニメーションも追求し試行錯誤した経験は、今の仕事の基礎になっています。
大学生になり、初めて本格的な開発に触れる中で、自分の手でさまざまなものを形にできるエンジニアリングの本当の凄さを実感しました。専攻とは領域が異なりますが、もともと個人開発をしていたAndroidアプリへの興味関心があり、「アプリを通してユーザーに価値を届けたい」という想いが強かったため、アプリエンジニアになることを決意しました。
日本への移住、ピクシブへの入社はどのような経緯でしたか?
以前から日本に深い関心があり、これまでに300作品ほど日本の映像コンテンツを視聴しています。ドラマや映画などを通じてライフスタイルなどを知るだけでなく、長期的な社会の変遷も感じてきました。徐々に「いつか日本で働きたい」という思いが強くなり、日本人と交流できるオンラインサービスを使ったり、日本語学校に通うなどして、本格的に習得に励みました。
自分の技術を活かせる会社を探す中で、ピクシブの求人を目にしました。
それまでpixivを使ったことはありませんでしたが、「創作活動を、もっと楽しくする。」というミッションを知り、強く惹かれました。技術力の高い企業は日本にたくさんありますが、特にクリエイターを支援する姿勢や、社員の「好き」を尊重する文化に魅力を感じ、選考を受けることにしました。
当時はトルコに住んでいたため、面接はオンラインでした。不安な気持ちもありましたが、担当の方々と自然に会話が広がったのが印象的でした。私自身の背景やプロダクトへの想いを重ね合わせた対話の中で見えてきたのは、ピクシブの社員全員が本気でクリエイターと向き合う真摯な姿です。ミッションが形式的なものではなく、メンバーラインまで浸透していることを確信し、入社を決意しました。

ピクシブの業務の中で一番印象に残っている仕事は何ですか?
これまでpixiv Androidアプリ開発を主軸に、API開発、内部品質向上プロジェクトの推進、技術カンファレンスの準備などに携わってきました。中でも一番印象に残っているのは、2024年にリリースした「ホームタブ」の開発です。当時は入社1年未満で、手探りの部分も多くありましたが、約半年間に及ぶ大規模なプロジェクトに携わることができ、会社やプロダクトへの理解はもちろん、ピクシブ独自の開発体制への解像度が一気に高まりました。
一般的なアプリ開発では、バックエンドは独立していることが多いですが、ピクシブには共通基盤が存在し、専門のチームが管理しています。開発を円滑に進める上でこの基盤について深く理解できたのは大きな収穫でした。
どのような時に仕事のやりがいを感じますか?
pixivアプリを通じて新しい価値を届けるために、ユーザーからの要望を元にチームで議論しながらプロダクトを改善することに大きなやりがいを感じます。新機能のリリースをした際は、SNSでリアルタイムで反響を目にすることができるので、モチベーションアップにも繋がります。
街中でpixivアプリを使っている方を偶然見かけることもあり、開発に携わっているサービスが誰かの日常の一部になっている様子を目の当たりにできるのは、エンジニアとして非常に嬉しい瞬間です。こうしたユーザーとの接点全てが、次の改善に向けた原動力になっています。
仕事をする上で意識していることを教えてください
私たちの目的は「クリエイターを支援すること」です。そのために、ユーザーを深く理解することを常に心がけています。具体的には、業務時間外でもアプリに触れることでユーザーとしての感覚を持つようにしています。また、数値に基づいた客観的な分析も重視していて、専門のデータ分析メンバーが提供してくれる詳細な行動ログを活用して、どの機能がどう使われているかを確認しています。
最新のトレンドを把握するために、他社の人気アプリも参考にしています。サービスの魅力や核となる機能はもちろん大切ですが、「ストレスなく使えること」はユーザーにとって必須条件なので、常に感度高く情報をキャッチするようにしています。
現在、特に関心の高い技術分野はありますか?
パフォーマンスエンジニアリングです。前職で、特定の環境下でのみアプリの動作が遅延するというフィードバックを受け、その対応にあたったことで興味を持ちました。手元の端末では再現できない問題に向き合う中で、多様な利用環境において一定の品質を担保する難しさと重要性を学びました。この経験を活かして、現在はより多くのユーザーが一定の品質でサービスを利用できるよう、パフォーマンスのモニタリングと改善を重視しています。

アプリ開発Unitにはどんな方が多いですか?
私が所属するチームには、絵を描く人や、3DモデルやVRキャラクターを制作する人など、プライベートでも創作を全力で楽しむメンバーが揃っています。私自身は描き手ではありませんが、だからこそ「創作の熱量」を持つ仲間を心からリスペクトしています。 「いちユーザー」としてpixivを使い込んでいるエンジニアが多いのも特徴です。日常的に触れているからこそ、ユーザー目線の細かな違和感や改善点に自然と目が向きます。この「ユーザーとしての感性」を開発に活かせる土壌が、プロダクトへの深い愛着と、高い当事者意識に繋がっていると感じています。
メンバーとのコミュニケーションで心がけていることはありますか?
仕事を進める上で、メンバー同士の「認識のズレ」をなくすことに重きを置いています。同じプロジェクトに向き合っていても、立場や経験によって見えている景色は少しずつ違います。「わかっているだろう」と過信せず、まずは足並みを揃えるステップを挟むことで、チーム全員が納得感を持って取り組めるようになります。
加えて、メンバーが萎縮することなく発言できる雰囲気づくりを大切にしています。日常的なコミュニケーションの壁を低くしておくことは、結果としてチームの柔軟性を高めることにも繋がります。 互いをプロフェッショナルとして尊重し、話し合える土壌があるからこそ、困難な局面でもスムーズな合意形成ができると感じています。
ピクシブのどんなところが好きですか?
「クリエイター支援のためなら、どんなことにも挑戦しよう」という一貫した姿勢が、社内全体に浸透している点に魅力を感じています。プロダクトへの深い愛着を持ったメンバーと切磋琢磨できる環境は、エンジニアとして非常に刺激的です。
また、多様なバックグラウンドを持つ仲間との交流も大きな刺激になっています。日本で働くこと自体が大きなチャレンジでしたが、自分にはない視点に触れることで更に視野が広がり、日々成長を実感できています。こうした多様性を尊重する土壌は、ニックネームで呼び合う文化や、社内コミュニティ「z-活動」などにもよく表れています。海外出身の私にとっても馴染みやすく、心理的な壁を感じずに働けるのは、唯一無二の社風があるからだと思います。
今後の目標を教えてください
「pixivを使いたい」と思ってくださる方を一人でも増やせるよう、プロダクト開発を強力に推進していくことが、チームと個人に共通する目標です。 特に、Webとは異なるアプリ特有の強みを活かした機能開発に注力しています。スマートフォンはユーザーにとって最も身近なデバイスだからこそ、アプリならではの体験を通じて、新たな魅力を創出したいと考えています。 ユーザーへいち早く新しい価値を届けるために、今後もスピード感を持って挑戦し続けることで、pixivをさらに進化させていきたいです。

