
60点
『マーベルズ』から1年以上期間を空け、遂に公開されたMCU最新作。『エンドゲーム』で引退したスティーブに代わり、盾を受け継いだサムを主演にした「キャプテン・アメリカ」ということもあり、迷走していたシリーズの仕切り直し的な側面もある本作ではあるが、『マーベルズ』よりはいくらかマシではあるけど、何とも微妙な出来の映画で、やっぱり今後のMCUが心配になった。
スティーブ・ロジャースから盾を受け継いだサム・ウィルソンは、2代めキャプテン・アメリカとして活動を続けていた。そんなある日、アベンジャーズと因縁深く、大統領に就任したサディアス・ロスより、これまでの因縁を水に流し、協力してほしいという依頼が入る。旧知の仲のイザイヤ、ホアキンと共に集会に参加したサムだったが、イザイヤが暴走。大統領を襲撃し逃亡し、逮捕されてしまう。必ず犯人を突き止め、イザイヤを救い出すと約束したサムは、調査に乗り出す・・・。
本作はとにかく見ていて制作のゴタゴタが伺える映画で、VFXのクオリティが残念過ぎるし、脚本自体も色々な辻褄合わせを頑張ってしているのだが、そのせいでかなり無理がある内容になっている。最後のリヴ・タイラーのシーンも本当に酷かったし。一応、監督のジュリアス・オナーの持ち味である「マイノリティであるが故に完璧を求められる」ことを中心とした内容は含まれているのだが、肝心の本編がゴタゴタしているので、そこまで活かされていない。
本作で良かったのは、サム・ウィルソンである。とても良い人である彼は、完璧だったスティーブのようにはなれない。しかし、超人でない彼が奮闘している姿はまた人を勇気づける。これはヒーローの1つの姿だと思うし、それを指摘するのがバッキー(出てきたとき劇場の空気が変わった)というのも良かった。また、マジョリティ連中が犯した事態の尻拭いをひたすらしまくっている姿には応援を禁じえない。とはいえ、そんな彼が主人公の映画にもかかわらず、彼自身が話の中心にいないというのはいかがなものかと思うが。
地味な残念ポイントとしては、アクションが平凡な点。ルッソ兄弟と比べても仕方がないのだが、これまでのシリーズにあったような工夫を凝らした、アッと言わせるようなアクションが一切ないのは物足りなさがある。
後、本作最大?の変な点は、日本描写。アメリカに対して対等に物申していて、しかも最悪戦闘も辞さないというように描かれ、美化されまくっている。首脳会談で媚びへつらいまくった(そしてその甲斐なく関税かけると脅されている。トホホ)現実を見ていると、一周回って馬鹿にされてんのかと思えるレベル。あれはギャグとしてちょっと面白かった。悪くはないけど、もうMCUはこの程度の映画しか作れないのか・・・とは思ったね。