以下の内容はhttps://infomation-sytem-security.hatenablog.com/entry/threat-intelligence-sharing-sitesより取得しました。


脅威インテリジェンス共有サイトの活用術:VirusTotalやSpamhausでサイバー攻撃に備える

プロフィールアイコン

筆者名:城咲子(じょう せきこ)

情報システム部でセキュリティを担当している城咲子です。セキュリティに関する情報や日常の出来事(グチやボヤキ笑)などを発信していきます。(情報処理安全確保支援士/登録セキスペ/CISSP)

\ 好きなことば /

  • 最小権限の原則
  • 測定できなければ管理できない!
  • 失敗する可能性のあるものは、いずれ失敗する。

詳しいプロフィールはこちら

はじめに:なぜ脅威情報を共有する必要があるのか?

こんにちは、城咲子です。情報システムセキュリティについて、最新の脅威動向を皆さんと共有できることを嬉しく思います。

現代のサイバー攻撃は、単独の組織が持つ情報だけでは対抗しきれないほど巧妙化・大規模化しています。このような状況において、サイバーセキュリティ対策の有効性を高めるためには、個々の組織の垣根を越えた「脅威インテリジェンス」の共有が不可欠です。

本記事では、代表的な「インテリジェンス共有サイト」であるVirusTotalやSpamhausをはじめ、様々な脅威情報収集サイトを有効に活用する方法と、それによって得られる具体的な効能について、セキュリティ専門家である私の視点から詳しく解説していきます。

脅威インテリジェンス共有サイトとは?

脅威インテリジェンス共有サイトとは、世界中のセキュリティベンダー、研究機関、個人などが収集したサイバー攻撃に関する情報を集約し、共有・公開しているプラットフォームのことです。これにより、個別の組織が自力で全ての脅威情報を収集する労力を削減し、より広範な脅威ランドスケープを把握することが可能になります。

主な種類と代表例は以下の通りです。

  1. マルウェア分析サイト:
    • VirusTotal: ファイルやURLをアップロードすると、多数のアンチウイルスエンジンや脅威分析ツールでスキャンし、結果を共有するサイト。
    • Any.Run: マルウェアをサンドボックス環境で実行し、その挙動を分析・共有するインタラクティブなサイト。
  2. IP・ドメイン評価サイト:
    • Spamhaus: スパムやマルウェアに関与するIPアドレス、ドメインなどのブラックリスト情報を提供する組織。
    • Shodan: インターネットに接続されたデバイスやシステムの情報を検索できるサイト(「インターネットの検索エンジン」とも呼ばれる)。公開されている脆弱性や設定ミスを発見するのに役立つ。
    • Talos Intelligence (Cisco): Ciscoが提供する脅威インテリジェンス部門で、IPレピュテーション、脆弱性情報、マルウェア分析などを提供。
  3. 脆弱性情報サイト:
    • JVN iPedia(IPA): 日本国内のソフトウェアやサービスにおける脆弱性対策情報を集約・公開しているデータベース。
    • NVD (National Vulnerability Database): 米国国立標準技術研究所 (NIST) が運営する、脆弱性情報のデータベース。
  4. フィッシング・詐欺情報サイト:
    • PhishTank: 報告されたフィッシングサイトのURLを検証・共有するコミュニティサイト。
  5. IoC (Indicator of Compromise) 共有プラットフォーム:
    • MISP (Malware Information Sharing Platform): マルウェア、脅威アクター、攻撃キャンペーンなどに関するIoCを共有するためのオープンソースプラットフォーム。

脅威情報収集サイトの有効活用方法

これらのサイトを効果的に活用するためには、具体的な目的を持って利用することが重要です。

1. 不審なファイルやURLの確認(VirusTotal, Any.Run, PhishTankなど)

  • 活用方法:
    • 不審なメールの添付ファイルやURL: 受信したメールに不審なファイルが添付されていたり、怪しいURLが記載されていたりした場合、直接開かずにVirusTotalにアップロードしてスキャンします。URLであれば、VirusTotalやPhishTankで安全性を確認できます。
    • 新規ダウンロードファイルの確認: 公開されているソフトウェアやツールをダウンロードする際、念のためVirusTotalでスキャンし、既知のマルウェアではないか確認する習慣をつけましょう。
    • マルウェアの挙動分析: Any.Runのようなサンドボックスサイトを利用することで、実際にマルウェアを実行した際のネットワーク通信、ファイル操作、プロセス起動などの挙動を安全に観察できます。これは、インシデントレスポンスにおける初動分析に非常に役立ちます。
  • 注意点: 秘密情報を含むファイルや、社内システムに関する情報はアップロードしないこと。情報が公開されてしまうリスクがあります。

2. ネットワーク通信の脅威調査(Spamhaus, Shodan, Talos Intelligenceなど)

  • 活用方法:
    • 不審な通信元IPアドレスの確認: ファイアウォールやIDS/IPSのログに記録された不審なIPアドレスについて、SpamhausやTalos Intelligenceでブラックリストに登録されていないか、過去にマルウェア配布やスパム送信に関与していないかを確認します。
    • 自社システムの脆弱性確認: Shodanを使って、自社のグローバルIPアドレスからインターネットに公開されているポートやサービスを検索し、意図しない公開や既知の脆弱性がないかを確認します。攻撃者は常にShodanのようなツールで標的を探しているため、自社で事前に確認することは非常に重要です。
    • C2サーバーの特定: 攻撃者が使用するC2(コマンド&コントロール)サーバーのIPアドレスやドメインが脅威情報サイトで共有されていないかを調べ、関連する通信がないか自社ログを調査します。

3. 脆弱性情報の把握と対応(JVN iPedia, NVDなど)

  • 活用方法:
    • 利用製品の脆弱性チェック: 自社で利用しているOS、ミドルウェア、アプリケーションなどの製品名やバージョンでJVN iPediaやNVDを検索し、既知の脆弱性がないか、もしあればその深刻度と対策情報を確認します。
    • 脆弱性管理プロセスへの組み込み: 新たな脆弱性が公開された際に、迅速に情報収集し、影響範囲を特定、パッチ適用や回避策の検討といった一連の脆弱性管理プロセスに組み込みます。

4. 最新の脅威動向の把握と情報共有(MISPなど)

  • 活用方法:
    • IoCの共有と活用: MISPのようなプラットフォームは、組織内で発生したインシデントに関するIoC(ハッシュ値、IPアドレス、ドメイン、メールアドレスなど)を共有し、他の組織の検知に役立てることができます。また、他組織から共有されたIoCを自社のセキュリティシステム(SIEM、EDRなど)に連携することで、既知の脅威に対する検知能力を向上させます。
    • 脅威レポートの読解: 各ベンダーや研究機関が公開している脅威レポートを定期的に確認し、最新の攻撃手法やトレンドを把握します。

脅威インテリジェンス活用で得られる効能

これらのサイトを有効に活用することで、組織は以下のような多大な効能を得ることができます。

  1. 脅威の早期発見と防御能力の向上:
    • 既知のマルウェアや悪意ある通信を、自社環境に到達する前に検知・ブロックする確率が高まります。
    • ゼロデイ攻撃のリスクを完全に排除することはできませんが、公開された時点で迅速に対応するための情報が得られます。
  2. インシデントレスポンスの迅速化:
    • インシデント発生時、不審なファイルや通信の情報を迅速に照合し、攻撃の性質や範囲を特定する時間を大幅に短縮できます。
    • 他の組織で発生した類似インシデントの情報から、効果的な対応策を導き出すヒントが得られます。
  3. プロアクティブなセキュリティ対策:
    • 自社のシステムやネットワークが、現在インターネット上でどのように見えているか、どのような脆弱性が狙われているかを知ることで、攻撃を受ける前に先回りして対策を講じることが可能になります。
    • 将来的な脅威トレンドを予測し、セキュリティ投資の優先順位を決定する際の重要な情報源となります。
  4. セキュリティ担当者の知識とスキルの向上:
    • 常に最新の脅威情報に触れることで、セキュリティ担当者の脅威分析能力やインシデント対応スキルが向上します。
    • コミュニティベースのサイトを通じて、他のセキュリティ専門家との情報交換や知見の共有が促進されます。
  5. コスト削減:
    • 自社で膨大なリソースを投入して脅威情報を収集・分析するコストを削減し、既存の共有情報を有効活用することで、効率的なセキュリティ運用が可能になります。

まとめ:共有された知見が組織の盾となる

サイバーセキュリティの世界では、「知は力なり」という言葉がそのまま当てはまります。VirusTotalやSpamhausをはじめとする脅威インテリジェンス共有サイトは、まさにその「知」の宝庫です。

CISSP、登録セキスペとして、私はこれらのサイトを単なるツールとしてではなく、サイバーセキュリティの最前線で戦うための強力な「情報武装」と捉えるべきだと考えます。常に最新の脅威情報にアンテナを張り、共有された知見を積極的に取り入れることで、組織のセキュリティレジリエンスを飛躍的に向上させることができるでしょう。

皆さんの組織が、これらの情報を有効活用し、より強固なサイバー防御体制を構築するための一助となれば幸いです。




以上の内容はhttps://infomation-sytem-security.hatenablog.com/entry/threat-intelligence-sharing-sitesより取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14