「ただいま~」
「おかえり、カヲルちゃん。ほらほら、靴を揃えて。おやつにカヲルちゃんの大好きなアイスを買っておいたからね」
「アイス~⁉ わ~、なんだろう」
「前に話してたよねぇ、確か『雪見まんじゅう』だか『月見だいふく』だか…」
「『雪見だいふく』⁉ わーいわーい!」
「手洗いうがいをして、おあがり」
「ちょっと、ばあば!これ雪見だいふくじゃないじゃん!!」
「おやまぁ、そうなのかい?あれあれ、でも雪見だいふくって書いてあるよ」
「違うの!雪見だいふくって書いてあるけど雪見だいふくじゃなくて『雪見だいふくみたいなパン』なの!」
「でも雪見だいふくみたいなら、味は雪見だいふくじゃないのかい?」
「そ、そうだけど雪見だいふくじゃなくて雪見だいふくみたいなパンなんだから、あくまでもパンであって…でも雪見だいふくみたいなんだから味は雪見だいふくであってパンじゃ…う~…も~とにかく雪見だいふくじゃないの!ばあば、雪見だいふく見たコトないの?」
「どんな風体だったかねぇ」
「雪見だいふくはパッケージが赤くて、美味しそうな丸いおもちが写ってて…」
「雪見だいふくみたいなパンも似たようなもんだけどねぇ」
「ここからが違うの!黙ってて、ばあば!」
「はいはい」
「おもちが入れ物に2つ入っているでしょ、それから雪見だいふくのおもてなしの心ともいえるピンク色のフォークも入ってて、このピンクフォークにはハートが描かれていてね、ハートの数で占いも出来るんだよ。スゴイでしょ〜」
「それは凄いねぇ、ウフフ」
「あとね、冷蔵庫から出したばかりの雪見だいふくっておもちとアイスがカッチカチだから、8分間待つのが一番美味しい食べ方なんだって。でもわたし、8分も待ってられないんだから。もう美味しそ過ぎて。そうだなァ…3分くらいかなァ」
「3分でも偉い偉い」
「あとね、昔『バイクで雪見だいふくを買いに行くスレ』なんていうのがあって、キリ番をゲットした人が寒空の下バイクで雪見だいふくを買いに行き、食べた後に容器とヘルメットの写真をアップするという牧歌的な交流があって…なんだったんだろう、アレ」
「そうさねぇ、バイクに乗っている人の考える事はよく判らないねぇ」
「とにかくばあばがパピコやチョコバッキーなんかと一緒に冷やしちゃったから、パンなのにヒエヒエのカチカチだよ」
「もともと雪見だいふくはアイスなんだから、いっそう雪見だいふくみたいになるんじゃないのかねぇ」
「わ〜、中のクリームが冷えて固まっていて、アイスみたいになってる…よく見るとちゃんとおもち入ってるよ、ばあば」
「さあさあ、溶けちゃう前にお食べ」
「うん!いただきまーす!ガブリ…モグモグ…!」
「アイスじゃん、これ!! しっとりシャリシャリのパンと冷たいクリーム、これまた冷えて弾力を増したおもちの部分がアクセントになって、なんだかクセになる美味しさ。これは冷やして食べてもイイやつだよ。美味しい~!」
「じゃあ、雪見だいふくみたいだったんだね」
「ううん、ぜんぜん雪見だいふくじゃないし!」
▼常温はパン、クリームふわふわ、求肥ムチムチでまた美味しいよ!