「群馬県には美味しいものがたくさんありますけど、荒川さんは何がお好きです?え?私ですか?私はですねェ…」
「今日もいきなり始まるんだね、カヲルくん...」
「爽やかな秋空~。群馬の山々も紅葉が進んで、わ〜なんだかモコモコしててカワイイ~。ウフフ『空冷の エンジン冷し 暮の秋』カヲル」
「あの…カヲルくん。一句ひねっているところ悪いんだけど『群馬へ美味しいものを食べに行きませんか』というメールが週末に送られてきたから、こうして指定された道の駅八ッ場ふるさと館へ来たはいいけど一体…」
「荒川さん、群馬の美味しいものといったらアレに決まっているじゃないですか、アレに」
「アレ?」
「上州名物『焼きまんじゅう』に決まってるでしょ!やだ~」
・群馬のソウルフード
「焼きまんじゅうって…『水沢うどん』とか『上州牛』とか他にもっとあると思うけど…」
「焼きまんじゅうの足元にも及びませんね」
「そ、そうかなぁ...じゃあ、さっそくその焼きまんじゅうを食べようか」
「あ、ここじゃないんです」
「ん?ここでも売ってるけど」
「あ、違うんで。黙ってバイクに乗ってついてきてください。グズグズしないで」
「そ、そうなの?」
「アクセル全開でお願いしますね」
「えっと...そうそう、近くに八ッ場ダムがあるよね。総事業費は約5320億円と日本のダム史上最高額の…」
「あんなコンクリの塊はガン無視してください」
「コンクリの塊って…」
「着きましたー!」
「ふ~、法定速度内でよかった」
・40年以上炭火でまんじゅう焼いてます
「創業昭和56年から焼きまんじゅう時々酒まんじゅうを製造している『火群庵(ほむらあん)』原町店です!」
「時々って、気まぐれで酒まんじゅうを作ってるわけじゃないと思うけど…」
「焼きまんじゅうください~!」
「ほぅ、オーダーしてから焼いてくれるんだね」
「ク〜、味噌ダレが焼けるイ〜イ匂いが店内に溢れて…お腹空いた~!」
「うん、これは待っている間に食欲が増すね」
「さ、熱々のうちにいただきましょう!」
「ここで?バイクのタンクをテーブル代わりにして食べるのかい?」
「コロナ禍の影響だと思うんですが、店内で食べることが出来ないので我慢してください。その昔、カウボーイは馬上で食べたり寝たりしてたって話しですよ。負けてどうするんですか」
「勝ち負けの問題とかじゃなくて...店舗は結構交通量の多い通りに面していて、おまけに交差点の真ん前なので目立つなぁ…」
・【焼きまんじゅう】260円
「プレーンの焼きまんじゅうからいただきましょう。ホカホカのまんじゅうに味噌ダレがビタビタにかかっていて...照りで肌がツヤツヤしていて、これは…これは群馬の宝石箱や~!」
「まっ茶色でやだなぁ…その宝石箱」
「まんじゅうって名前だけど、生地はフワフワモチモチでメチャ柔らかいパンのよう。そこに香ばしい味噌ダレがジュワジュワ染みこんでいて…美味しい~!」
「う~ん、これは美味しいねぇ。ついつい次のまんじゅうに手が出ちゃうよ」
「そしてお次はお待ちかね」
「ボクのバイクもちゃんとテーブルにするんだね ..」
・【アン入り焼きまんじゅう】360円
「こしアンがギッシリ入った焼きまんじゅうですー!」
「ほ~...アンコがタップリ中に入っていて…うん、味噌ダレの甘じょっぱさとアンの甘さが絶妙に合っていて、これはこれで美味しいなぁ」
「私はアンコ入りの方が断然好きなんですが、地元では邪道だなんて言う人もいるそうです。アンコが入っているんだから、むしろこっちの方がまんじゅうっぽいのに...邪道のなにが悪いんじゃー!ファイヤー‼」
「カヲルくん落ち着いて…なんで令和の時代に大仁田厚のマネなんて…交差点の車が見てるから…」