奈良県生駒市の竜田川とその支流流域には、かつて十七の郷村が広がっていました。
その中心には古くから火の神さまとして信仰されてきた往馬大社(いこまたいしゃ)が鎮座しており、秋の収穫期(スポーツの日の前日と前々日)には、毎年『火祭り』という伝統的な神事が執り行われます。
子供の頃から親しみのある場所と祭りは、大人になった今、あらためて後世に継承され行事としても人の心にも大切に残り続けて欲しいと願うものの一つです。
一週間前 - 火きり木神事 -
祭りの一週間前に「火きり木」という古儀によって熾された神聖な火は、当日まで絶やすことなく守られます。
この『火きり木』神事の際にお祓いをし頒布される『火守(あかりまもり)』と、奈良の墨工房にて前年の松明の墨を練り込んで作られたおはじき墨『松明墨(たいまつすみ)』については、こちらの記事をご参照ください。
今年、桐箱入りの火守と松明墨をご授与いただきました。
前夜 - 宵宮祭 -

本祭前夜の宵宮祭では祭壇の松明に点火され、祈願木を焚き上げ、宵宮火が用意されます。
また、高座横には翌日の本祭で使用する大松明が備えられています。

宮太鼓奉納
最後には管弦楽座において、往馬大社太鼓連「鳴神」の宮太鼓演奏が奉納されます。
ソロ演奏、コラボレーションと徐々に人数と楽器が増え、クライマックスには全員総出演の合奏へとバージョンアップしてゆきます。
・蓮風(れんぷ):和太鼓と津軽三味線を主楽器とした和太鼓ユニット
・音楽プロデューサー梶原徹也さん(元THE BLUE HEARTSドラマー)
とのコラボレーション演奏で、ロックバンドのような雰囲気があり格好良いです。
よろしければクライマックスシーンの動画をご覧くださいませ。
(なお、こちらは素人がiPhoneで撮影しておりますので悪しからず)
往馬大社太鼓連「鳴神」の演奏はこちらでも紹介されています。
本祭を前に
本殿には御神灯が灯され、翌日の本祭で使われる神輿がその灯りの中で厳かに煌いて見えます。本殿にはカメラを向けておりませんので写真はありませんが、宮太鼓奉納も終わり、徐々に人気が少なくなってゆく暗がりと灯りのあわいで神々しい神輿を眺めるのは、どこか格別なものを感じさせます。


翌日の本祭では、御神体の生駒山から里へと神さまが下りてこられます。
神輿に担がれて御旅所へと移動し高座へと納められ、火祭り閉幕後はこの本殿前の急階段を担がれて、再び本殿へと戻ります。