日経平均は史上最高値を更新し続けている。バブルだという声もあるが、1990年を基準にすると、S&P500は18倍。日経平均は出遅れているというのが投資家の一般的な見方である。本書もいろいろな数字をあげて、日本株はまだ割安だという。
ところが実質成長率は0.7%、実質賃金はマイナス1.3%とさえない。不況とはいわないまでも、株高の中で個人が貧しくなっている状況は否定できない。これは2010年代から続く傾向だが、何が原因なのか?
本書の答は平凡だが明快である。「海外で稼いだ利益はGDPに入らない」ということだ。日本の大企業は縮小する国内市場に見切りをつけ、産業空洞化が起こった。1990年には4%だった日本企業の海外生産比率は、今では23%に増え、しかも円安で海外法人の利益は(円ベースで)増えるので、連結経常利益は増える。

しかし海外法人の利益は国内居住者の所得にはならないので、GDP(国内総生産)にはカウントされない。円安で海外法人の利益は大きくなるが、国内の雇用は増えず、賃金も上がらない。これを理解できないトランプ大統領や高橋洋一氏は、いまだに通貨安で豊かになると思い込んでいる。
続きは9月22日(月)朝7時に配信する池田信夫ブログマガジンで(初月無料)
ところが実質成長率は0.7%、実質賃金はマイナス1.3%とさえない。不況とはいわないまでも、株高の中で個人が貧しくなっている状況は否定できない。これは2010年代から続く傾向だが、何が原因なのか?
本書の答は平凡だが明快である。「海外で稼いだ利益はGDPに入らない」ということだ。日本の大企業は縮小する国内市場に見切りをつけ、産業空洞化が起こった。1990年には4%だった日本企業の海外生産比率は、今では23%に増え、しかも円安で海外法人の利益は(円ベースで)増えるので、連結経常利益は増える。

しかし海外法人の利益は国内居住者の所得にはならないので、GDP(国内総生産)にはカウントされない。円安で海外法人の利益は大きくなるが、国内の雇用は増えず、賃金も上がらない。これを理解できないトランプ大統領や高橋洋一氏は、いまだに通貨安で豊かになると思い込んでいる。
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