08-03(土)パニーニをつくろう、食事と睡眠は大事
今日はボローニャへ移動する日。バスも電車も遅れていた*1が、ちゃんと運航はしてくれたのでたどり着けた。
留学中の友人がボローニャに滞在しているので合流した。滞在先にチェックインしてからまわりを軽く案内してもらった。街並みはきれいだし、ローマやナポリよりも静かで過ごしやすそうだ。
友人はイタリアでしばらく生活しており、だいぶ慣れたようすだった。イタリアの食事や車道の渡りかた、イタリアと日本の違いなどの話を聞いた。ここまでの数日ではイタリアのノリや空気というのがいまいちわからずにいたが、話を聞いて立ち回りかたが少しわかったような気がする。
昼ごはんを食べていなくてお腹が空いていたので、スーパーへ買い出しに行った。パンと野菜、プロシュートとチーズを買って、パニーニという料理を作った。料理といってもすごく簡単で、単にパンに具材を好きなように挟むだけだ。これがシンプルながらおいしい。とくにプロシュートがおいしくて、日本だと高級生ハムとして売られていそうなものが簡単に手に入る。今はイタリア産のプロシュートの輸入が規制されているため*2、イタリアでしか食べられない。今のうちにいっぱい食べておくことにする。


空腹と寝不足で若干しんどかったが、ごはんを食べて少し寝ると回復した。食事と睡眠は大事である。とくに旅行中は体力を使うので、この2つをいかに欠かさないかが重要となる。
夜になって外に出ると、広場で映画の上映会が行われていた。広場に椅子が並んでおり、みんな座って映画を見ている。このイベントは7月から8月にかけて毎日開催されており、なんと無料で見ることができる。日本でも観光地などでこういった上映会が行われているが、これほどの長期間にわたって毎日無料で見られるというのはかなり珍しそうだ。
08-04(日)デカうまピザ
今日はボローニャでゆっくりすることにした。まずは滞在先周辺をうろうろした。やはり観光地色がそれほど強くなく、治安もさほど悪くないため、のびのびできる。
昼はピザを食べた。きのこ入りのマルゲリータにした。ピザはチーズと油を飲むための料理だと思っていて、このピザはどちらもたっぷり入っていておいしい。とてもおいしいのだが半分を食べたあたりで満足してしまい、残りの半分はフードファイトを強いられてしまった。やはりイタリアの外食は量が多い。

そのあと別の店で食べたジェラートもおいしかった。カウンターの裏にあるキッチンからでジェラートを作っているようすが見えた。作りたてのジェラートを出してくれているらしい。
夜はスーパーで買ったパスタを茹でた。パスタとパスタソースを合わせて一人当たり€1 で収まってしまった。この滞在先にはキッチンがあるので、しばらくこの戦法で節約することになる。
パスタを食べながらオリンピックのフェンシングを見ていた。ちょうどエペの決勝をやっており、日本対イタリアの試合だった。途中までは互角だったのだが、日本の補欠選手が大量に得点を取り、その流れで金メダルを取ってしまった。イタリアやフランスなどの騎士道サイドからして、武士道がフェンシングで優勝してしまうというのはどんな心持ちなんだろうか。
08-05(月)運河の絶景、地元の名店
今日はヴェネツィアへ向かう。ボローニャから往復4時間程度なので日帰りで行ける。いくつかの島があり、島に張り巡らされた運河を船で移動することもできる。今回行ったメインの島は歩いてまわれそうだったので歩き回った。
基本的に大きな道路はあまりなく、細い路地を縫うように歩いていく。路地を抜けるたびに小さな橋と運河が現れ、橋からは色とりどりの家々が見える。道があまりに細いので、荷物の運搬やごみの回収も舟で行っているようだった。
しばらく歩くと大きな運河に出た。青空の下を流れる運河と、その脇に並ぶ鮮やかな建物は絶景だった。あの景色の美しさを伝えるには言葉を尽くしても写真を見せても仕方がないと思う。ぜひ今すぐイタリア行きの飛行機を取って見てきてほしい。


カーニバルで使うようなマスクを売っているお店があったので入ってみた。店内の壁じゅうにマスクがかけられていてきれいだ。大きな仮面を買うと持ち帰るのが大変なので、おみやげ用と思しき小さめの仮面を買った。カードで支払おうとしたら、機械の充電切れで数分待つことになった。こういう雑さはしょっちゅうなので、だんだん慣れてきた。

島の端のほうまでうろうろしていると、地元の人々の生活が感じられるエリアに出た。窓から道向かいの家の窓にひもがかけられていて、そこに洗濯物を干している光景。本当にそうやって干すんだ。
もう少し歩くといい感じのレストランがあったので昼食をとることにした。Tortellacci というダンプリングを食べた。具はリコッタチーズとほうれん草で、トマトソースがかかっている。とてもおいしかった。ちゃんと日陰になっているので、座っているととても涼しい。こんなところでおしゃべりしながらごはんを食べる以外の幸せってそんなにないのかもしれないなと思った。
やはり旅行に行ったときは地元の人々が使うお店で食事をとったり、彼らが暮らす街並みを見たりするのがおもしろい。


08-06(火)久々の魚介、モザイク画
今日はリミニという海沿いの街へ行った。海街へ来てビーチでゆっくりするというのは典型的なバカンスの過ごしかたらしく、大勢の人々が来ていた。ビーチが非常に広く、歩いて2時間くらいの距離にわたって続いている。バカンスと聞いてイメージするような日除けとイスがズラリと並んでいて壮観だった。
安くリミニの料理を食べれるお店で昼ごはんを食べた。魚やイカ、タコなどがたくさん入っている。久々に魚介類を食べられておいしかった。なんと水とワインが飲み放題だった。外が暑いのでワインはほどほどにしておいたが、白ワインが料理とよく合う。


それからラヴェンナという街へ向かった。この街はモザイク画の宝庫とのことで、いくつかの教会をまわった。どの教会にも壁面や天井に緻密なモザイク画がある。これはこれで絵画とは違った形で真に迫る感じがあり、期待以上の感動だった。

08-07(水)リゾット
今日は湖のほとりにあるデゼンツァーノという街へ向かった。駅からしばらく歩くと広々とした湖に出る。ここにもビーチがあってパラソルが並んでいるが、リミニほどの数ではない。ここにもバカンスでたくさんの人々が来ているようだが、落ち着いた雰囲気があって過ごしやすそうだった。
昼はリゾットを食べた。これはきのことスモークベーコンのリゾット。きのことベーコンのうまみがしっかり出ていておいしい。米はアルデンテな感じだが、違和感なく食べられる。ついでにマグロも食べたが、これもおいしかった。まさかヨーロッパで生の魚を食べられるとは思わなかった。どちらもここまでで食べた料理でトップクラスだった。


08-08(木)スイスへ大移動、マッターホルンを拝む
今日はスイスまで移動する。まずは高速列車でミラノまで出た。次に乗る電車まで時間があったので、ドゥオーモに行った。今回の旅で見た教会の中で最大級の大きさだった。特徴的なのは壁を飾る色とりどりのステンドグラスだ。高い天井と壮大な装飾も相まって、圧倒的な美しさだった。



ミラノ観光もそこそこに、スイスへ向けて再出発した。次の目的地はアルプスの谷間のリゾート地、ツェルマットである。スイス北部まで飛行機で行き、そこから列車に乗って行くのが普通らしいのだが、できるだけ安く済ませたい。今回はヨーロッパの電車乗り放題パス*3があったので、全編陸路で行くことになった。
けっきょく、普通列車を4本乗り継いで無理やりツェルマットまでたどり着いた。計画を立てた時点では乗り換えがうまく行くか心配ではあったが、すべての乗り換えが運良く噛み合ったので、予定していたすべての列車に乗ることができた。
スイスはもともと物価が高いのだが、ツェルマットはリゾート地であるため、これがよけいにひどくなる。体感でイタリアの1.5〜2倍くらい、つまり日本の2〜3倍くらい*4出さないとものが買えない。スイスはチーズ以外にあえて食べるものがなさそうなので外食は諦めて、比較的安価でおいしそうなパン屋さんのサンドイッチでしのいだ。
ツェルマットといえば、マッターホルンのおひざもとである。駅からしばらく歩くと日本人橋という橋があり、ここからの眺めがとてもきれいだった。マッターホルンは独立峰である。ずっと見ているとどことなく富士山と通ずるものがあり、なるほど日本人に人気な観光地になるわけだと思った。

08-09(金)マッターホルンで朝食を、氷河急行に乗ろう
朝はマッターホルンを見ながら朝食(といってもそこらへんで買ったワッフルと大袋のクッキーだ)を食べた。マッターホルンが朝日を受けて輝いており、これを見れるならわざわざ妙なルートを通ってでもここまで来た甲斐があった。

今日は氷河急行に乗る。氷河急行とは、アルプスの山あいを一日かけて走る列車で、ヨーロッパの観光列車の定番である。乗り込むと、今まで乗ってきたイタリアの列車と比べて明らかに車内がきれいで輝いている。この列車も日本人に人気で、やはりその理由が納得できた。
しばらく乗っていると昼食*5が出てきた。メインの肉料理とデザートがおいしかった。ふだんの食事ではまわりの景色が刻一刻と変化することはそうないので、新鮮な体験だった。


この列車はおよそ600m〜2000mを登り降りするので、景色がさまざまに変化する。だだっ広い平原を抜けたかと思えば崖みたいな山の上の集落が現れたり、峡谷や雪山を眺めながら走ることもある。進むたびに山の景色や集落の様子が少しずつ違っておもしろい。


いろいろに変化する車窓を眺めていたらサンモリッツに到着した。歩いて一周できる程度の湖があり、そのまわりに町並みが広がっている。サンモリッツもツェルマットと同様にリゾート地らしいのだが、こちらのほうが静かで落ち着ける雰囲気がある。家の庭から石油が出てきてどうしようもなくお金が余ったら、こういうところに長期滞在したい。
