━━━━━※孫皓の腹心、右丞相万彧は異民族なの？━━━━━━━━━━
634 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/04(金) 13:55:02.33 ID:JEEu6SOp0
山越といえば、孫皓の腹心だった右丞相万彧は山越出身との説があるらしい
東晋時代には五渓蛮（沙摩柯が出たところ）出身の軍人が将軍にまで大出世するし
中原の五胡だけでなく、三国末期には江南の異民族も盛んに活動し始めるなと思った
635 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/04(金) 22:32:44.53 ID:Ve1gb7dvo
ただその説は陸凱と王蕃の「奴隷だったくせに」「卑しい身分」ディスからの推測なんだよね
しかも後者は万彧に返す刀で言い返される情けないエピソードだし
清廉さと実直さで知られる二人持ち上げるための材料に無理筋気味に使われてる気もする
この時代に、蛮族出が若年で県令になれてたりするのかと言う大きな疑問もある
637 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/05(土) 01:25:08.03 ID:Jj2bADaxo
そもそも説があると言うか、それ二、三箇所のブログで書かれているだけと言うか・・・
「万姓は珍しい」→「山越族だろう」の論理飛躍してる所見たらお茶噴きそうになった
身分の低い奴、ってどちらかと言うと寒門の出だったぐらいに捉えた方が自然に思う
同じく鳥程県で身分の低い家出身に吾粲と言う前（？）例も居るし
643 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/07(月) 13:59:56.20 ID:QlmlOdcT0 [2/2]
万彧って正史では陸凱と王蕃に批判されたり、張布と濮陽興を陥れたりしてるんで孫皓の奸臣ってイメージがあるけど、
実際の事跡を見ると、特に不祥事は起こしてないんだよな
演義だと、楼玄や留平と並んで孫皓を諌めた重臣としての登場だし
656 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/09(水) 13:58:48.16 ID:9hR2+9NU0
万彧異民族説の論拠とされるのは、呉書王蕃伝注の、王蕃が万彧を嘲っていった言葉
「万彧は山間の渓谷の出身者。なかみは羊であるくせに虎の皮をかぶっておる(彧出自渓谷，羊質虎皮)」
の「渓谷」のとこだな。
これに「孫皓は低い身分のものを側近に取り立てることが多い」とか
陶侃の父が将軍にまで上った等の状況証拠を組み合わせたものと
まあこの王蕃と万彧のエピソードそのものが裴松之から「事実ではない」と批判されてるんで論拠は薄いんだけど、このエピソードそのものは結構好きなんだよね
「孫皓が（後に斬り[ﾋﾟｰｰｰ]ほど嫌っているはずの）侍臣王蕃に命じて、自分の腹心である左丞相万彧を批判させる」という孫皓の変な性格（議論好き？）が現れているとこといい、
万彧の反論が立派過ぎて「これ王蕃と万彧と、どっちが奸臣でどっちが賢臣かわからんな」と思っちゃうところとか
三者ともにキャラが立ってるエピソードだと思う
658 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/09(水) 15:18:18.94 ID:4SNUAMbmo
あと万彧に関して面白いのは、真逆だったのかも？と言う可能性が微レ存すること
中国語のサイト見てると字が何々とか、墓誌が存在して、○○の子孫であって代々官職にある家柄だとか
まあ、ソースは墓誌銘なので、ソースは王蕃が蔑んでいたから、とどっこいどっこいではあるが
661 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/10(木) 16:34:30.90 ID:b67otOTR0
でも呉末期や孫皓時代を語る人が多くてすごいなw
どうしても魏や西晋よりもマイナーって印象があるんで
後の東晋南朝の基盤を築いた時代だし、朱然の墓や走馬楼呉簡、封禅国山碑とか考古学的史料も多くなってるから興味あるんだけど
呉末期を書いた学術本ってホント全く見つからなくて
なんかお勧めの本ってない？
662 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/10(木) 21:18:03.24 ID:Wpfce1ZJo
岡崎文夫「魏晋南北朝通史」<内編>
呉後期もある程度は書いてたはず
663 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/11(金) 17:46:03.07 ID:Eamr1ILh0
一般的な概説本だと呉末期って
・孫権の死後、豪族たちの連合は崩れ、国内は弱体化
・孫皓の暴政で豪族たちは益々離反し、晋に滅ぼされた
ぐらいしか書かれていないことが多いからね
呉末期を詳しく記した、手に入りやすい学術本というと
・川勝義雄「魏晋南北朝」
孫皓の江南開発の政策と、それが呉の支持基盤を掘り崩してゆくさまを記した章がある
特徴としては、孫皓の開発政策を、孫堅から呉王朝、そして東晋にまでいたる江南開発史の流れの一環として捉えているのがおもしろい。社会史開発史の比重が高い本
・渡邉義浩「「三国志」の政治と思想」
「名士たちの人脈」という視点から三国時代を考察した本。
この本の孫皓は「中央集権化と皇帝権威強化に邁進した英邁な人物」に描かれていて結構興味深い
・「図説 中国文明史」第五巻
呉から六朝にかけての江南開発史や、仏教の受容などの文化史を、壁画や出土品などの豊富なビジュアルで紹介
朱然の墓や走馬楼呉簡の研究とかは自分も知りたいな
最近配本開始された、潮出版の「北京大学版 中国の文明」はどうなるかな？
664 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 01:44:59.09 ID:cwmtSMJM0
あとはCiNiiで論文検索するくらいかな>呉末期
それでも魏晋や東晋と比べれば圧倒的に少ないけど
665 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 10:13:05.73 ID:5H2HSJ7ro
そういえば金文京「三国志演義の世界」で朱然の墓から見つかった名刺、下駄のことが書かれてて
三国時代の人々の生活を目のあたりにすることができるようになった、とか書かれてた
呉後期についてはそれほど書かれてはなかった気がするけど
666 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 21:51:53.62 ID:cwmtSMJM0
曹操の墓も発掘されたし、最近の三国時代は考古学的に活気づいてるみたい
667 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 22:19:24.83 ID:5Lhi1K4zo
今年の３月には魏志に出てくる卑弥呼の鏡候補の三角縁神獣鏡が
中国で初めて見つかったしな、洛陽郊外らしいが
(今までこの鏡の最大のネックは肝心の中国で出てこないことだった＝日本製疑惑)
668 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 23:01:44.07 ID:k7HdiKEXo
>>667
ﾏｼﾞっすか？
邪馬台国の畿内説が有利になりそう。
669 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 23:28:11.44 ID:5Lhi1K4zo
>>668
コレっすね
ttp://www.asahi.com/articles/ASH313DF4H31UCLV002.html
670 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/12(土) 23:57:36.23 ID:k7HdiKEXo
>>669
おぉ、ありがとうございます。
私も骨董市で買いたいですｗｗ
あとは数枚ほど発掘されればいいのですが…。
671 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/13(日) 00:01:52.12 ID:Qilg/C8go
>>670
ですねぇｗｗ
ベストは鋳型(鋳造所跡)が出る、ですが、三国期の地層の大々的な発掘がされる機会がなければダメでしょうから、
この考古学的ビッグウェーヴにのってほしいところですねえ
672 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:12:11.78 ID:SeU8sXnbo
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//! '!_ ￣'｝ ,ﾉﾉ ／;:;:;:;:r' :'ｲ/ ﾑ !l.V;/ '"/ ∨il|:;:;:;:;:; |;:;. : ', 「やる夫が正史を書くようです」第五十九回。
ハ｣ ﾞ!:::... _,.-'"ｲ′ ∠:':'-┬{ |,:;:;| ! r┘ | V __）:::::: ,!｛l!;:;:;:;ｎ:;:;! :.ﾞ'、
ﾞ､ ヽ ＼／ !/ |;:;Y/^j `ー'ﾞ , ＼＿ノ,ﾉi'i;:;:;/､|;:|;:;.,. >>1が投下中にレスを返さないのと、
＼＼三ｱ＾:､,/ ヽ l／｀>'､ ､＿＿,..-､ '"/ ';:/／:;L:;__ 投下内容のネタバレ禁止だからよろしくな。
ﾞ! :.:.:.:.:.:.:.:.:, .:/ﾞlｧﾍ、 ,.､"^'丶、 ヽ、＿､シ ,／'ー'＾';:;:∧|
l . .:.:.:.:.;.'.:i:.:;. :.:.:.:.｀¨二"/ ｢｀'´「rﾍ＞,､__,.. __､＜ﾍ:;:;／｀ヾ/ 今回は本筋から少し離れて、
ﾞ ､ :.: '.:.:.'.:.:..:.:.:.:.:.i '.:.:.:.,':ノ...:.:.;| _｣ノ ].r＜、 ｀¨'ス 「封禅」について紹介するらしいぜ
｀丶､ .:.:.:.:.:.:.:.:.:l .:.:.:.'/..:.:.:.∠,人/´／._厂 ﾉ.:/
｀丶､:.:.:.:.:l.:.:.;.:.:.!:.:.:.;.:./ ,| ,/ i! ／:.:.:ヽ
｀:､:.:.l.:.'.:r┴':´:/ /'" ／V´.:.:.:.:.ノ､
｀!:':.:./ ..:.:.:/ / ／.:,'.:.:.:.:.:.／.:.:.:.＼
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673 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:12:50.20 ID:SeU8sXnbo [2/42]
【紀元２７５年頃 呉首都 建業】
＼＿_人＿人从＿人＿人从／
＿） （＿＿
） 皆さん、大変です！ （
（⌒ヽ、 ￣￣） (￣￣
（ ⌒ ≦＿_ ＿＿＿＿ ／⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼
￣￣￣￣ ＿≧ ⌒） ）
￣￣￣ ―
＿_ ＿
＿ ―＝ ） ） ＼_人＿人∧从＿人_∧_人_从_/／
（ （⌒ ＝― ￣ ￣ ) ＞
￣￣ ＜ 孫丞聞いちゃいました！！ ＞
< (
==lｭ、 rl========lｭ、 ／＾Y￣∨￣∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
rl=========ｭ ヽrl==========lｭ ､＿＿_ノl_
/ ∧ / ヽ rl========lｭ rl=======lｭ rl=========lｭ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;rl==
. / / ',rl===============lｭ / ヽ/ ヽ / ヽ rl=========lｭ、/
/＿＿＿＿＿/＿_/ ∧＿＿rl====================lｭ rl========================lｭ＿
三三 三三三|三/ / ', 三/ ∧ / ',=
三三 三三三|::/＿＿＿＿＿＿＿＿__/＿＿, / / ', /＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ',
三三 三三三|'|三三三三三三三三三|::::::::::::/＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/＿＿,|三三三三三三三三三三三三三三|
674 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:14:58.36 ID:SeU8sXnbo
／ / :| /::: |:::: ＼ ｀ヽ､
／イ / ::| :::::/ V:: ﾄ､::: ヽ::::::.. ＼
／-ｲ :::;' ::::| ::/､_ V:: |_,-:::: ::: ';＿::::::::ヽ
/ ::::| ::::/|/≠ミ`'V:: ,',.≦-::: :::: ', ￣｀ヽ!
| :::::| ::::/ / :r;: |` V: /ｲ:r;:';ヽ::::::: '; 孫丞か。
| :::::::| ::::/ |: i::j :| V | ij: | ヽ:::::: |
| ::::::{ | :::/ 弋::ソ , 弋ソ |ヽ::::: | .どうした？
| :::::::::`|::/_、 ,-､＿,、 ﾉノ|ヽ: |
|::::,.イ;,ｨ!:::::::＞ ､ ー─' ,.イ:;へ:| ';'
|/ |/ ┬＝≧＝-r＝┬
ト､ | |! / | ／ ＼ ＼ ＼ ∨八. ＼ ＼_
. / / ∨ V .∧ 〈￣
呉 左国史 薛瑩 _ノ/ / ./ |! ∨､ ∨ / ',
￣.′ ′ ∧ ｢￣ }! }/ }! |
_ノ / i| ∧ | i｜ , 厂 , ／
￣￣|! ´∧ ￣厂 ､| | ﾄ､_ / /_. イ（_
∧ 《汽､ .ｨ芋ミ､| ∧! ∧ ､_,厂
〈＼ Vｿ )／ V_ソ 》 / ∨ , ｰ=彡
さっき陛下のお側にいまして、 ノ圦"" ' ""_ノ ∧( _／
陛下が「封禅の儀」を執り行いたいと言っていたんですが…… j｢ ＼ ー ' _) イ 厂
)⌒ 丶_..。si´__,ノrく
_ -‐ ｊ｢| 〈j 〉＼＿
-┤| /＿ // }! r‐ 、 ./
/ |｜ 厂_/＼__,/ / / ∨ /
.′ |｜ i「 ./＼ ／ / / ∨
′ 〉｜| i{ .′／ ／ / 〉
呉 黄門侍郎 孫丞
675 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:16:06.41 ID:SeU8sXnbo
⌒ヽ ､
＿＿＿__j└‐===‐-＜jｋ、
__ ⌒_ア i 寸k 、
／⌒､ ﾏf / ./ ｜ ﾏﾑ＼
/ (_ノ_/_〉 ./ /! ∧ i ﾏﾑ≧=-
. / ⌒ ,. ｨ / _ノ｜ /ヽ､_ / !_｛ 〈
/ j／/ i／ И /ｘ==ﾐ./ j_ｱ |
. / / ／イ |｜≧z ｊ/ ′Vｿ》 ∧ /
/ ′ .) 人､_"" ""从 /_ﾉ / ′
. / ,′ /ｲ ｊ圦 ､ ＿_ ノ j} ./ ./j/ 封禅の儀ってなんですか？
. / ｉ＿__ _∠⌒ｘ＼ (_リ . イ从 .{
/ .|ム: :「 }: : : ￣＞--＜ /／__∧ {
. { .| .}: :∨ / : : : /´ ∧､_ ＼
八 / }: :/ 〈: : : : 厂 ＼ ／: : ￣＞ .､
＼ _, 斗:/´ /＼: :「￣ ＞ :´: : : : ／: : ,ｨｉ|
￣ i{:i:/／ ＼/` ＜ _: : : :ー=彡: :／ ||
ー=ニ二_／ / : : : : : : : : : : : :＼:＼＿_
／ /: : : : : : :|: : : ::: : : U : : : :ヽー'"
./ ::/ ::|_,. (＿ ∧::::/::: : : :',:: : : : : ヽ
_,./ :::|::ｲ"|: : : ::::/`ｰ/:|:::: : : : :|::: :: !::: |',
まーた妙な事言い出したな。 ／ / : ::|/ ;ﾍV: :::::/=≠=､:::::: : : :|::: :: |::: |: ',
／ ,' : : :: :/f::| V:::/f::::ヽ ヽ::::: : :/::: :: |::: |:: |
いいぜ。 〈 =-/ : ::: :;弋ｿ V |f:::c:! ∧::: :/ｰ､::: |::: |:: |
.', /,.イ:::::ﾊ 丶 弋ソ / }:::/´ |::: |:::/ヽ!
ちょっと説明してやるよ .', '"ヽ-ゝ、 ＿＿ |::/ー'":: へ{
.ヽ 〈T＞`＝＝` イT,.|/￣￣ヾ
＼ | | | r､|r" 〉｀ー-､
676 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:18:10.76 ID:SeU8sXnbo
／.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:_;＞
／.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.＜
／.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.＼
.'.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.::.::.::.::l::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ
/.::.::.::.:/::.::.::.::.:.l::.::.::／|::.::.::.::.::.::.::|::.::|::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ:.::.::.:.
/.::.::.::.:/:.::.::.::.::.::.|＼/ Ｖ::.::.::.::.::.∧::.|／::.::. |:::.::.::.::.:',:.::.::.',
/::.::.::.::/:.::.::.::.::.::./j::/ ＼ Ｖ::.::.::.::/ Ｘ:|ハ::.::. |:::.::.::.::.::.;:.::.::.:, 封禅っていうのは、
. /.::.::.::.:/::.::.::.::.::.::/ノ笊えx＼V::.::.:/／,ィf爪ヽ:::.|:::.::.::.::.: |::.::.::.:, .帝王が天と地に自身の即位を知らせ、
. /.::.::.::.:/::.::.::.:::::::イ∨〃:::::.ヽ Ⅵ:/ 〃::::::ハ∨ト、:::.::.::.|::.::.::.::, 天下が泰平である事を感謝する儀式だ。
. 厶-‐''７.::.::.:::::／ | j!｛:::::///] ∨ {///::::::｝j! | ＼::.:: !::.::.::.::!
/.::.:::::／:ゝ.__! ゝ )辷ﾂ , 弋辷(ノ |___,ハ::.:|::.::.::.::| 天に対して感謝する「封」の儀式と
.::.:／|:.::::／|人 ⌒ヽ ＿ 八:::::.:|::.:l＼::.::.| 地に感謝する「禅」の儀式で構成されている。
{／ |／ ノ-‐:Ｙ } {￣ ｝ ∠:::」＼:|∨ ＼j
/: ;＞-| ,、 ゝ ノ_ r＜,_＿ 泰山で行われる
／⌒ | ∧ 丁下 丁八 ｝∧: : : : ヽ
／, | _|＿,厶ﾊ八.｜∨ ∨: :∧: ｌ : : |
｛ ｛ | （＿＿_ ,ﾉ ヽl / / ＼／: :l : : | ＿＞――＜ ＼
_ア´ ＿,zzz`x___j〉 ﾉ
_ｱ .／＞ ´ ＞― └＜ ┏━┓
] [ア ／ ＼ ┏┛
] .ｱ / ./ ', ヽ ・
ちょっと待ってください。 ] .| { | ／| ∧ V ｉ
.∧ | { l／ j／ ＼ |/
天下泰平に感謝？ ＼∨/.{ 〈´ о о (⌒ヽ
､∧ } ､_,､_, {二ﾆ}
それに、泰山は呉の領土じゃありませんよ？ ｀ } ./≧=‐- -‐=≦.厂 }
/}∧ ‘，___/ / _ﾉ
〈 ＼ ∨/ ／厂
677 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:19:30.14 ID:SeU8sXnbo
,.-'": : : :{ {: : : : : : : : : : : : : : ＼
,.-'" .... / / : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ､
,.-'" : : ::::/: :/ : : : ::/:::ｲ:: :::: : :|:: : : : : : ヽ￣￣
..￣￣￣`７ :::/ : : ::::ｲ:::/ |:: ::∧:: ﾄ、::し' |:: : ＼
/ ::::,' : :::／ゝ≧､|: : /ー'|:,'ヽ::::: : :|:::::: : :ヽ 首を傾げたくなるのは分かる。
./ :::_,' :fX 〈 f : : } |: / T示ﾘ',ヽ::::: : |:::: : : : :
/'"´ /ｲ=ニ!|弋_C' |/ { ::::: } |',::: : ト,: r､|￣ 本来は王朝の全盛期にやる儀式だからな。
|fニミr､j `ーﾟ＿/|',: :|ノ: |
.,ｲ `--{ ヽ､ ,-､ /´ ﾉ､|! ￣ それこそ天下統一した始皇帝や光武帝みたいに
/| ＼ ）､=､＞-＜| ／Y＼ヽ
/: ＼ ヽ/}: :＼!/:: :::/ヽ／ /: : : ＼',
_j{ ﾉ
. _jI斗 ‐====‐ ＜
__／_jア´ ／ ＼
￣ｱ jﾚ' | V∧
j{＿ﾉ / /! ∧ Vﾊ
厂ｱ{ / j{∧ /厂∨ j| ﾄ､
. ∧/.∧{ x芋ﾐ ／/x芋ﾐ､.ﾉ从 ＼
. ／ j,∧ i{. 《 Ｖソｊ／ Ｖソ 》 N{
i{＾ V ) i{ /ィ .八
いったい陛下は何をお考えなんでしょうか？ 八 j∧ﾄ､＼ ｒ__っ ／ (
j/个 ＿. 个＼＿＿_
／{ ∨ : : : : ア＼
_,／ : :‘，＿＿__/: : : :,／ ｜
厂＞ .,_: :＼ ７: : :／′ |
. / ＼.≧s＼/x＜ ./ :|
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 『三国志』『孫皓伝』は、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ この翌年の天璽元年（二七六年）の事として次のように記す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 「孫皓は呉興郡の陽羨山を国山として封禅を行った」と。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 上の会話を見れば、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 孫皓による封禅がどれほど不可解な行為かが分かる
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
678 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:23:34.35 ID:SeU8sXnbo
_...._
_,.-':::::::::::::｀ヽ、
,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
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l ﾄ ﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
｀ﾊ_|ヾ 弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
'´く. 'ーｲ l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
rヽ ､ lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー-- :::＿:ﾉ 何故孫皓は封禅を挙行したのか？
ﾍ ヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀
,ﾚ-'⌒:､ ヽ:::::::::::ヽ- 、 .それを知るには、
,. -‐､ ヽﾆ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ﾍ . 封禅がどのような儀式かを知る必要があるだろう
,r'::::.,.-' ｒ'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
/:::::/ | l::: ｀ ヽ､_ ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l
. | :::| | lヽ､__,. ､ ';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
. | ｜ | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
l. l ヽl. ..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
ヽ ヽ．__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
｀ ｰ- 一 ﾍ |::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
679 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:24:44.63 ID:SeU8sXnbo
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
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| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| 誰か史記スレ作らねーかな |:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ//
| | ＞:´|､ - ,|`:＜ 封禅については、『史記』『封禅書』が詳しい
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::|
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| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
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680 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:26:09.03 ID:SeU8sXnbo
【『史記』『封禅書』の記述より】
┏──────────────────────────────────────┓
昔から天命を受けた帝王で封禅を行わなかった者があろうか。
封禅に応ずる符瑞がなくて封禅した者はあるが、
符瑞が現れてなお泰山に至らなかった者はいないのである。
天命を受けても治績がなく、
徳があまねく天下に行き渡らないか、あまねく行き渡っても封禅を行う暇のない者もあった。
伝に、
「三年礼を行わなければ礼は必ず廃れ、三年楽を奏しなければ楽は必ず破れる」
とあるが、
隆昌な時代には封禅が行われ、世が衰えると止むのである。
┗──────────────────────────────────────┛
／: __/ ,. -―‐:-_､_: : : :￣:｀ヽ､
.': :〃 ､／: : : : : : : : : :ヽ: : : : : ヽ､＼
/: : :｣}//: : : : : : :,: : : : : /__:､: __｢Yィ、 ヽ
.': : :〃'/: : /: : /: |: : : : / ヽ､ ､:ﾊ、}'
{ : : || l|:/: :': : ,: : :l: : : : | __|し':ｰ: |ヽ
'.: : :{{ l|': : |: :/{: :/_{: : : | /´ }ﾊ: :|: :|-}､
|: : 乂{: : :{,ｨ7T7 从: :{ ,ィ斧7 ,: |: :|:/､〉 .ほうぜんのおこなわれないこと、
｝',ィ/∧: : 从ｨ斧芋 ｀＼ Vり ﾑ/: :∧_＞ .はなはだしきはせんひゃくよねん、
〈/:///|ﾑ: : ＼Vﾉり "´ }: :､: : : } ちかくはすうひゃくねんにおよびます。
∨_ｲ 乂:､: :从｀" ｀ ｲ从:＼:∧
|: ,: : : :Ⅵ : ＼. ‘ ’ . ´: / }/从: 〉 こんにち、そのれいはかけており、しょうさいはわかりません
_,.|/＿__∧|＼ : ＼≧rr､´、/:ｲ 〉､' }'
｢⌒ヽ ヽ＼ ｀＼l｀＼'ﾉ } ∨´ ￣}}
｢∨:::::}} ＿} ＼ ￣}Yrｰ'-､ ∨´ j'ﾊ
∨:::::::乂｢}}｀ヽ ＼//:.:ｰく:.:.:} ､__/::::::.､
漢 太史令 司馬遷
681 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:28:46.76 ID:SeU8sXnbo
_. . :＿:/ ｀ー-､_
,. :´: : / ､＿＿_j＿__,: ヽ、
,.:´:,: : :_ﾉ ､,. : ´: : : : : :＞-､｀ヽ､, 〉
/: :/: : / ／: : :,: : : : : : ,: : : :__: : : rく
': : : : : :} ､/ : : : /: /: : : ｲ : : /^ ∨-' ｧ､
i: : : : : :ﾉ / : : : /: /: :／/: : :/ ∨人j∧
|: : : : :( ' : : : : ': /_:/ ': : : ' __|: |: : |ﾊ
}: : : : :〈 | : : : : |:´{/￣ 从: :{ ´ }ｲ: : :|{:|
': |: : :／Ⅵ: : : : :|:,ィ笊斧ヽ∨ ｨ斧Y: }: : / }'
/ｲ:|: ｢i/i/i/|:|: : : 从 V)り Vﾉ ,:/: :/ ただし、『しょうしょ』にはこうあります
从: ﾏ､i/从{: : : :| , ﾑ:イ
}:〈_/｣: : l : : : | 人: :|
| : , : /: Ⅳ､: :|＞ ´ イ|: : : |
/: ｲ: ｲ／ ､l: 从 /｀:T ´ /:ｲ: /
／´_r-∧ ＼}' ∧: 从 / /:ｲ
/:::::》 ｢ ＼ ＼ /__〉｀ﾌ､ /
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
司馬遷が生まれた頃、 : ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
封禅については断片的にしか伝わっておらず、儀式の詳細は不明だった。 Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ
＼ヽ､ ＿ , イ!::/
ただし、司馬遷は次のような記録を記す ／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| ＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ＿ !＿＿＿___
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/ /
i: : : :::＼::＼i../ /
682 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:30:30.80 ID:SeU8sXnbo
【『尚書』の記述より】
┏───────────────────────────────────────┓
舜は璇璣玉衡を見て七政を整え、遂に上帝・六宗・山川・群神を祭り、五瑞を集めた。
吉日を選び四嶽で諸牧を謁見し瑞を返した。
歳二月、東方に巡狩し泰山に至る。
柴を焼いて山川を祭り、次いで諸侯に謁見し、
時月を合わせ日を正し、律度量衡を同じくし、五礼を修め、五玉・三帛・二牲・一死贄を受ける。
五月、巡狩して衡山に至る。
八月、巡狩して華山に至る。
十一月、巡狩して恒山に至る。
いずれも泰山を祭った時と同様の礼のようにする。
五年に一度巡狩し、禹はこの例に従った。
┗───────────────────────────────────────┛
_,..-‐-..._
,.:':´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.,
.ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
i :.:.:.: i:. i:!!:.:.:/: :,:.:i:.:.:.:',
K|:.: 丁:卅 ｲ:. /:.i:|:.:.:i:.;
ﾏ|:.:.:x=从ﾘ.|.ｲT「ﾘ:.://
|:.:. ド-' 5ﾊ!'ｲ/´
. _ﾑ : |、 "八/ これは、封禅の原形と思われる儀式の様子だ。
,.r:':´￣ヽ| .>z´＜ |:.ﾘ
.ｲ::::::::::::::::::i{ハ |::::i.|´ .これらの『史記』『封禅書』の記述を見るに、
.//::::::::::::::::::ハ_」.｜:::'; 古代の伝説的な王たちが封禅を行っていたらしい事が分かる
.//::::{:::::::::::::::} iﾘ /:::::::i
/ i:::::::!::::::::::::::| ﾘ./!::::::ﾉ
⌒!:::::j＼:::::::::{ /.ｲﾉ:::/{
.′::!::Y::::::::::ﾏ|::/: /:::|
683 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:35:03.53 ID:SeU8sXnbo
,. :´: : / ､＿＿_j＿__,: ヽ、
,.:´:,: : :_ﾉ ､,. : ´: : : : : :＞-､｀ヽ､, 〉
/: :/: : / ／: : :,: : : : : : ,: : : :__: : : rく
': : : : : :} ､/ : : : /: /: : : ｲ : : /^ ∨-' ｧ､
i: : : : : :ﾉ / : : : /: /: :／/: : :/ ∨人j∧
|: : : : :( ' : : : : ': /_:/ ': : : ' __|: |: : |ﾊ
}: : : : :〈 | : : : : |:´{/￣ 从: :{ ´ }ｲ: : :|{:|
': |: : :／Ⅵ: : : : :|:,ィ笊斧ヽ∨ ｨ斧Y: }: : / }'
/ｲ:|: ｢i/i/i/|:|: : : 从 V)り Vﾉ ,:/: :/ そして、はなしはしゅんじゅうじだいにうつります
从: ﾏ､i/从{: : : :| , ﾑ:イ
}:〈_/｣: : l : : : | 人: :|
| : , : /: Ⅳ､: :|＞ ´ イ|: : : |
/: ｲ: ｲ／ ､l: 从 /｀:T ´ /:ｲ: /
／´_r-∧ ＼}' ∧: 从 / /:ｲ
/:::::》 ｢ ＼ ＼ /__〉｀ﾌ､ / _,;-ーｰ-;;...〟,､
,／::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ:､
,／,'::::::,:::::,:::::::::::::::::::::::::、ﾞ:,
,,／ｹ/:,'::::l::l:l:ﾞl::､:::ﾞl､::ﾞl::ﾞl:::::ﾞlヾ､
'"´ ,/,jj::l:::ﾊl:l:ヾ:_ヽ:::::ﾞl:::ﾞl::ﾞl::::l::ﾞヾ､
/ ,j',l::l'l,ﾆ,'lヾ､'',二ﾞ_'ヾ:l:::l:::::l::､ゝ、
,j ,j''l:lﾞﾔj ﾞ '廴ｱﾃ:l:lﾞl:ﾞl::l:ヾ:､
,j l| 、 ｀´,l'::;ハﾞ〉':ﾄ'､
春秋時代、一人の男が封禅を行おうと目論んだ , 'ﾝﾂ'ﾌﾞj lヽ. o ,/:;ｲｰ':::l'j' ﾞ
', l"r' / / ﾞ|! ﾞヽ､,,ィ'/;'' lﾞj';:l､l'
ﾞv' ' ' ,'ｭ,.、 __,ォ" l>)、ﾞ
｀ヽ.､,_ j,_ ,,;-'",／l ／" ,＞､
｀）: ﾞ':':7" ,;´,l' ,r',-_.､,,／ ／,;-ｰヾ,
,/: : : : :l,イ | l |´｀ﾞﾞﾞ7 ,/ ／: : : : :|
/: : : : : l'､: : | | .| / ,/'／: : : : : ,: :l
,/: : : : : :.l':.ヽ:lﾞl l | ./ ／／: :/: : : :/: :.l
684 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:37:09.13 ID:SeU8sXnbo
【紀元前６５１年頃 斉 臨淄】
､__,. -‐=冬ミ刈ﾒ､メ､
,.ノ. : : ‐=冬ミ刈:i: .i:＼
__,≠´: : : : : . . . ｀刈八j:ｉ:ｉ:}ト､
/:ｉ:ｉ:i:i: ／}/⌒7＾＾^''ヽﾊ/ハ:Ｖ :} ｉ ト,
_,ノ ;:ｉ:i:i:i/ },ハj,ﾉ,ﾉﾘ
＾7: :j:j:ﾘ/ 斗‐===ミ / }i ｋく
,ﾉ:ィ: |.ｨ' ／ '″ミ刈,ﾊj |￣￣￣￣|
′;j: :l:i| ｆ杙r汝 .; .::, ｀V/} | 周 |
;:ｉ|:.}ｉ: j:i| ....:::′.:::{:.ｆ杙r汝 }'八 │ 王 |
ど |:.ｉ:.jＬ:ド .::::::}:.、::.... ﾊ | だ |
や ﾉｲy⌒ミ. '^ ハ ′ | と. |
ぁ ﾉ;{ こｊﾐ j | 思 |
ｉ|し^ﾞ 「 、-‐‐― ､、 /冫 | .っ |
八__,.ｨ{ ` ｰ--- ､__}j / / | た |
}|ｉ狄 '⌒:... /_/ | か |
,小:込.. , , / | ？ |
从{ ;≧x、 ' ; ′, ,ｲ │ :|
___r―‐‐ 、 ,ﾊ} Т三三≧=‐‐-く / | _＿＿_|
／ j三二二.＼＿,ノ＼j | ／ / _＿＿| /
/ ／ ＼＼＼ ＼ ,ﾉ .′ | ＼
.′ ＼ ＼ ハ │ ＼/＼
; -――- ミ i ＼ :| ､. │
_j ＼ | , ∧ |. ＼r―――┘
/ '⌒`ー-----‐ 、 , j :|: // | / 八 | / ＿_j＿_
| 八 ∨ / | .′│ｰ'―― ＼ │ ／| ／ ＼
| __＞-- -‐=≦ ∨ :ｉ| |_＿___ |‐-----‐=≦} | | ┌┼┐
| / 〈 ∨／ ＼八 ／ :| / j ,ﾉ | ├┼┤
∨ 、 〈 ､ ｝ ヽ ／ | ／ ／ │ ￣匚ノ
. 〉、 ＼ ＼ / :ｿ 〉 | ／
│ ＼ ＼ 〉 ｉ:..′ ∧ , ′ | ＼ ┼─一ヽヽ
. ＼ ＼ 厂 ⌒ｰ{ i′∨/ ,′ | / | ‐―
. ＼__ﾉ`≦ :＼__,ﾉ .〈 /.: │ ＼ │ ｰ一
＼ / .V | 〉
ｉ＼ ／ { | / ├―‐
| ≧===≦. | | ＼ |
| | | 〉 匚ｊ￣ ┃ ┃
| | | ＼ ┃ ┃
| | | 〉 ・ ･
斉 斉侯 姜小白
685 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:39:02.21 ID:SeU8sXnbo
` '" ´. . . . . ';:', . . . . . l }l! >:::＼、:::::::::::＼
. . . . . . . . . . . Ⅵ. . . . . l }j ｱ::::::::ヾ::::::::::､::::ヽ __
. . . . . . . . . . . . }:!. . . . . l ﾉ' Ｚ:::::::::ハ:::::::::{＼::'. / '.
. . . . . . . . . . . . }:l. . . . . .l / ＜::::::::::::}}::::::::｛ ヽ! ′ l , ､
. . . . . . . . . . . . ,ﾘ . . . . . l/ Σ_:::::::､ﾘ:::::::乂_ .l ′ , ／ l
. . . . . . . . . . . /'. . . . . . . l Ｚ:::::::::::::≦￣` ′ , ／ ,′
. . . . . . . . . . /. . . . . . . ,斗＿_､_ ￣７￣:::::＼ l ; ' ./
. . . . . . . . . ./. .斗=≦彡厂￣ .':::::/⌒'.ハ .l l ' '
. . . . . ,ｨ≦/三彡''". . . 〈 ,':::/ ⌒ Ⅵ l l ' '
. . . . /. . ./ . .ﾃ=云=ｕ==i=ﾃ! ':::// l{ l .l ' '
. . . .,′. . . . . l' Ｖ､.:.rⅣ ﾘ ':::/ r⌒ l l .l ' . ' 助手のおかげで
. . . : . . . . . . . . ｀ﾟ¨¨´i ,':::/ 、 l l l / / 葵丘の会も成功に終わった。
. . . i. . . . . . . . . . . . . . . .! '::/ ! ./ l .l / /
. . . ｌ. . . . . . . . . . . . . . .｜ i::{_ノ ／ / l l / ' そこで、だ
. . . l. . . . . . . . . . . . . . . .! }/, ´ ／ l 廴,__/ '
. . . |. . . . . . . . . . . . . . . ′ / . ' l / ｛
. . . | . . . . . . . . . . . . . / ./ ﾉ l ／￣｀丶
. . . . . . . . . . . . . . . . ./ /｀¨¨´ ﾉ -―- ., ／ ヽ
. . . . . . . . . . . . . . . ./ ./ / ,，'" ~ ､ 、
. . . . . . . . . . . . . . ./ / /,，'" 、 } ,， ＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 斉の桓公。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 太公望を祖とする斉の十六代目の君主であり、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 名宰相管仲に国事を任せる事で斉を覇権国家に押し上げた。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 晋の文公と共に「斉桓晋文」と称される春秋の覇者だが、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 斉の諸々の成功は桓公の心を次第に驕慢にしていった節がある
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
686 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:40:27.56 ID:SeU8sXnbo
､_ノ;;;;;;;ﾄ!;;;;;;;;∧;;;;;;ﾊ;;;;;;/!;;;;;;;;;;;ゝ
＞;;;;;;;;;;;i!!;;;;;;;;{!;;;∨;;;i!;;;/;;!;;;;;;;;;;;ヽ.
/´/;;;;;;;;;;ィi!´｀｀i!｀ﾞﾞ"´ i!´｀ﾞﾘﾞミ;;;;;;ﾄﾞ､
′'ﾍ;;;;;;;;;;/ ! ! ! j /j ﾐ;;;;;;ゝ
ｿ{｀ヽ!-=≧ﾐ､ｨ ､,,∠二_ !;i´}ﾊ
ﾍヾ.l| `ﾟｰ'｀ ｀! ´ﾟｰ' ′ﾘﾉ/! ﾞ
ヽﾆi | {／' 俺も封禅がしたい。
´ﾊ;;ﾞ､ ! , /'ﾍ!
＿ 'ﾍﾊ､ ､_ ＿ , .ｲﾊ! 諸侯には俺の命令に背く奴はいないし、
＿,=､ / } ｲ/| ヽ ; , ; ,/ﾘ＼ 何度も会盟して天下の乱を治めて正した。
,=―/ ,__(´‐' ノ!／f/! ゞ--- ' {ヾi. ＼_
,ィ .,（___ノｰ__￣ｰ 'ﾞi .| } | | ∧｀ヽ. 夏・殷・周が天命によって帝王になったのも、
/（__／ｰ ´ -‐ ヾ{___!_ i ｉ | ∧ ｀ヽ._＿ 俺がやってきた大業と差異はないだろう？
ノ ∧_＿＿,ﾆ､＿＿ `ｰ､ﾉ /_＿ /|. ∧ ｀ー-､
`rイ ∧;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i／!￣`ｰ---'_＿＿__／/| ∧ ｀ 泰山に封じて天を祭り、
/ 《 ｀ヽ;i;i;i;i;i;i;ｉ/ ／ |､::::::::::::::::::::::::/::| ／ .梁父山に禅して地を祭ろうじゃないか
∨ ﾞ､ ＼;i;i;ｉ/,ｲ ＼ |::::::::::::::::::::::::/.:::| ／ ,'
＼ ￣ /＿＿_＞ !:::::::::::::::::::::/.:::::| ＜_＿＿ ｉ / {
＼ ／ | !::::::::::::::::::/::::::::| | |,′ /
ヽ＿__/ / | !::::::::::::::::,'::::::::::| | _ .! }
| ,' ! .|::::::::::::::::::::::::::::! !.|:| .! }
! , ,′! .!:::::::::::::::::::::::::::| !￣￣ .! !
V ,' .,′ l |:::::::::::::::::::::::::::| ! } |
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ そんな驕慢の表れのひとつが封禅の提案だった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 桓公の提案に対し、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .彼を支えた管仲は猛反対したという
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
687 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:47:11.02 ID:SeU8sXnbo
-‐―‐‐-
´ ｀丶、
／.:::::::::::::::::::::::::::::::...... ,
,.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::... ′
.′::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. . ',
_,ノ＾):::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :.
厂r‐ ´）::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : . ｉ
/ ﾉ/￣`つ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : :. │
〈 '￣`つ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : :. │
; 〈::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : :. |
ｉ i:::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::/.:::::::ｉ:: : : ｉ:. |
｣ |::|:/Ｖﾄ､:|i:::::::::∧:::/} ﾊ:::::|:: : : |:. |
/ ＼ |::丁Т }ハ::::/┬v┬‐┐:|:: : : |:. |
′ ＼ |i:i ￣ ∨ └‐┘ 小|:: : : |:. |
ｉ V:八 |:::::..: : |:. |
厂i 〉:::::＼ |:::::..: : |:. | はァ……
/ | /∧ _,ノ＼ r‐ ､ |:::::..: : |:. |
/ ｣ 〉| | 丶⌒ ＾-‐≦〔.:|:::::..: : |:. |
.′ /:::| | 厂三ｉ| : |:::::..: : |:. | ＼
, /::::::| | , 厂}」| , |:::::::: : |:. | ＼
／ ／ }::::::| ﾄ＼/ /ｉ 叭 /:ｉ|:::::::: 八 i|:八 ヽ
／ ／ ∧:::｛ │＼∧{ }::∨/||::::: ∧ 刈:. ;
／ ／| / ∧:｛ │ }::ｰ'^ｖ′ ｌ|:::::,′〉 ,ﾊ: 刈 ｉ
′ │ / ＼ | }:::.... ′ ｝ﾊ{. /∧ ｝/ |
ｉ ,ﾉ ,ﾊ 〈 │ {ﾆﾆ{ }′ 〉 .′ |
│ ／／ }: ＼ ／| |:::....ｉ __ｉ ＼ ／ / |
| ／／ ／ │ |:::....| Ｆ| ＼ :|
| |; . イｉ ／ :| |:::....| |│ ＼ :|
斉 管夷吾（字：仲）
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 管仲が桓公の封禅に反対した理由は至って単純なものだった
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
688 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:47:58.85 ID:SeU8sXnbo
/: : : : : : :./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
/: : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |: : :
/: : : : : : : :,': : : : : :|: : : : : : : :,ィ: : : : : : : : l: : : :|
. : : : : : : : : | : : : : : |: : : : : ／ |: : : : : : : : l|: : : |
|: : : : : : : : : | : : : : : |: : : ／‐--.|: : : : : :|: : ﾘ: : : |
|: : : : : : : : : | : : : : : |: :∠ｭ ｚ」 |: : : : : :|:.::/|: : : |
|: : : : | : : /´|: : : : : :': /兀下ｨﾐ､ﾚﾍ: : : :Ⅳ斗 : : | 私が知る限り、
',: : : :.|: : :{ i|: : : : : :|/ 込こｿ ＼:/歹7|: : :;' 過去に封禅を行ったのは十二人よ。
; : : :.|: : :.:ゝ|: : : : : :| 弋ｿ |: :/
i: : : :|: : : : 八 : : : : | ､ }: : / .無懐氏・伏羲・神農・炎帝・黄帝・
}: : : :|: : : : :|. ',: : : : | ／ /: :/ 顓頊・帝嚳・堯・舜・禹・湯・周の成王。
. 八: : :|: : :／| ',: : : l ／: :/
／: : : : : :／ | ; : : :', ､ ￣￣ ／|: :./ この十二人は、
／: : : -‐'￣| ヽ. ∧: : :∨｀ヽ ＿／: i |:./ 天命を受けたから封禅する事ができたのよ？
. -‐´￣ .| ヽ ヽ: : l .r‐｀ヽ: : : : 八!;'
／ | ＼ ＼{.ﾉ }: : : ,′
/ | .}二ｲ l: : :∧
/ | /＝=| l : / ヽ
| ヽ | / ０ :| lイ } ./ , -‐=彡'⌒ __彡'⌒
{ {乂彡'⌒>::／:::::::::::ミ=ー
. ､_乂＼(::::(::::::/:::::::::::::::::::::ミ=--
.⌒ﾒ:.:.:/"^＼|'"ヽⅥ::::::｀ヽ::＼
.／ｲ:{_ .ミ＼＼＼j
刈 ノ ｀ヽ ﾐミ=ｰﾐハ
し、しかしだな .从 .● ● ..ﾐｨ⌒Vし
ﾍ⊃ ､_,､_, ⊂⊃.ﾐ廴,ﾉﾘ
/⌒l,､ __, .イ 乏彡ﾊ
. / / |三/ ／ ヽ
| l ..∨ ／
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 桓公は周王を奉じる覇者であっても天子・帝王ではない。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } もし、桓公が封禅を行えば、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j それは自分が周王を無視して天子になると宣言するに等しい。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ そうなれば諸侯の反発を招き、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 彼らの離反は必至と管仲は考えたのだろう
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
689 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:48:48.42 ID:SeU8sXnbo
．´ ￣ ｀ ヽ
／ . :. :. . :.ヽ
/.: .: ::..: :::.: ::､::.ヽ:::::ﾟ.
,′:.::i:!_:ｉ:.!:::i:┼､::::､::::
{::i:::::ﾑ!_､:､:::lｨr＝､:i:: i
ﾟ::!:::::《廴}ﾞ`ヾ!ゞ‐'|::!:::|
ﾟ:!:::::ゝ" ' _ |::!:::l! .それと、封禅を行う条件にこんなのがあるわ。
ﾟ:!::::::i＞. ´_ . ｲ:l|::!:::|!
. ﾟ:!:::::!::::/7ハ「´y:;!:::l:ﾟ:. .遠方から珍奇な物、あるいは霊鳥や霊獣なんかが来る事。
ヽ::!'ﾘ='く‐ゞ=,::/7i::iヽ､
.ィ´./ﾘ { ヽｿ┤ {:;'/ i:::! ｀ヽ そんなの来た試しがあったかしら？
{. /＿/i ､ !.:.|´ ﾘ' |:::! ／ .〉
l / !ヽ|:.:.!r∧／ヾ:! ,゜
j ｀ヽ '! !:.:i.l,゜ ゝ/ﾊ! !
'． ＼ヽ.| |:.:l | ./ j／ }
', ､ Yj'/ |.:.| |/ィ/ /:!
゜. ＼! .!:.:! | 「 ﾊ:!
/.:::::::::::::;;;;;;;;.;;;;,
/ｲ:::::彡゛___, ､_ﾂ）ヾ
川r:l:.:.l -ｰ -､ ﾚﾍ}
ﾘ, l:.|. | |:l
ないな。 ｊ,ｰi;| ' ,N
"| `ｰ ⌒,; '´
斉に舞い込んでくるのは厄介事ばかりだ ,,rへ ｀[゛､_
√ l ヾー-"ﾊ ﾞｰ-､
| '. i ヽﾍ
＞ i { ＜ ﾍ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 結局、桓公は封禅を取り止めた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j とはいえ、周王朝の衰退ぶりと斉の強盛ぶりが分かる話ではある
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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690 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:53:21.97 ID:SeU8sXnbo
/￣ _,. :‐:／⌒ヽ__ ヽ
／ ,. . :7´: : : ´: : : : : ｀: ヽ、 L
〉 / : : : ,: ,..ｨ : /: :／ｰ､: :_rﾐｨ 〉
/ .': : ,: :/:/ |: /: / Ⅵ> < {
∨:.|: :|:_|:_|_ {ｲ: / ＿{:|': :|| 〉
/:.|: :|: :{: |从｀ヽl:/ '´ 从: :}|イ
〈:Ⅵ: {､: 从＿__,. ､＿_ }: /:|〉:.〉
､八: 〉＼} , /:ｲ: :|イ いらいすうひゃくねん、ほうぜんのわだいはとだえてしまいます。
ﾊ＼: : :. /: : 八
.ﾉ: |: : 込. ^ ,.{: : ∧｀＼ .ほうぜんのきうんがたかまるのは、
/∧|∧: |: ＞ _ ＜:l|: /}:/ .しんのしこうていのとうじょうをまたなければなりません
＿ 从∧}:､: ,:| ﾄ､:,:从 / __
｢Y∧＞､__,..〈 ＼__／ 〉--r―¨7ﾊ､
r ' /⌒} _} |:､＿∧＿/ ∧___/ヽ' |
| ,:::::::｣ __| 〈:.:.:.ｨ介､:.:〉 { /:::::: ∨ｧ
| /::::::＼ ｝ ＼´:::｀／ ∧/::::::::::::}〈
，: : /: : : : : : : :〃: : : : : : : : : : : : :ヽ:＼ : : ＼ハ
,: : : ;: : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : :ﾄ､: : : :.',: : : : ヾ}
i: : : : : : :/ : : :/: : : : : : : /|: : : :: :ﾊハ:: i: : : : : : : y
|: : : : : :;': : : : i: : : : : : :./.ﾉ: :,ｨ: : iム_从!: : : : : : : i
八: : : : i: : : : :.|: : : : :.∠/: :/ j: :./ ,_＿ﾊ: : :i: : : : !
∨: :_j: : : : :.|: : :ｨ／_/／_ /／ ,ｨf笊ﾐ}: :/: : : :.,’
諸侯の一人に過ぎない斉の桓公と異なり、 Ⅵ 小rｲ: : !: /ｲf示笊ﾐ.／ r'f::j ,':/: : : i: :
秦の始皇帝は天下統一を成し遂げた帝王だった。 ﾊ{ 从::i: :.:Ⅳ ヾ{ｲf::j:ﾘ `'''´イ: : : :ﾉ:/
}ﾄ､._∧: :ﾄﾐ､ ゞｰ''´ ヽ i: :イ:.:/
封禅を行ったと明確に史書に記されるのは彼が最初だ }:.ハ: :ヾ:.､ _ _ ｲ: : :/ｲ
/^}ﾚ:ﾍ: : ヽ ､. ／i:ﾉ!:.:/
,.:.:.:.:.i{ ＼: ', ＞ _.／､ j;/
／:.:.:.:.:.:..ヽ ＼ /:.:.:.:|::||:::.
. ∠.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..∧ ｲﾊ:.:.:.|::||:::::i
691 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:54:10.96 ID:SeU8sXnbo
【紀元前２１９年頃 秦 咸陽】
;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';'
'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';
';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;;'';';';;'';;';'';';'
几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几
|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／
|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／
＼ 皿 ／ .＼ 皿 ／ ＼ 皿 ／ ＼ 皿 ／
／ .＼ ／ .＼ ／ .＼ ／ .＼
━━━━━━━━━━━┓
／::::::::::::::::::::::::｀＼
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
. ｉ::::::::∧::::::::::::::::::::::::::::r‐ヽ
. |::::::::|｀ヽ::::::::::::::::::::::::ﾊ
火徳の周王朝を継ぐ '::::ﾍ「ｶ` ヽ:iヾ::::::::::rヾ
水徳の秦王朝の皇帝である私こそが封禅を行うに相応しい。 ﾊ::::',ゝ‐´ ｀ヽ‐/ゝ::i
. ヽ!|ヽ、一, ｲ:|∨.`
よって東方巡行の道すがら、泰山で封禅を行いましょう i/ |｀ ´ |ム
. 「ヾ‐┬‐ヾ .|
秦 皇帝 臝政
━━━━━━━━━━━┛
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 秦王政の二十八年（紀元前二一九年）。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 始皇帝は東方の郡県を巡行し、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j その道中で斉・魯の儒生・博士七十人と封禅に関する事を議した。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ ところが始皇帝が封禅を行うにあたり、ひとつ問題が発生した
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
692 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:56:14.69 ID:SeU8sXnbo
【紀元前２１９年頃 秦 泰山】
/⌒Ｙ⌒ヽ
/（○) (○ヽ
／::::⌒｀´⌒:::u＼
| ,-） （-、| .皇帝陛下。
| l ヽ＿＿ノ l. |
＼/⌒)⌒)⌒) ／ /⌒)⌒)⌒) 実は封禅の儀の内容は、
ノ￣ .| / / / (⌒) ./ / / 我々の間でもよく分からないんだっていう。
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| ｌ | ノ / ） / .各自意見がバラバラで……
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
l::::::::::::::::::|＿!::lヽ::::::::: ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::i､
!:::::::::::::::::l-‐ｪ!;ﾄ ヽ:::::l ´!:::::::::::::::::::::::::::::l ｀
l:::::::::::::::::「（;;;)ヽ､__､::ﾚ'´ｌ:::::::::/l､:::::::::::::l
!:::::::::/l:::l＿_,,,rﾀ"ﾞ､;!)､__!::::/ノ 〉､::::::::l
l::::/ lヽ! _ _ l;/´ ! >､::l
絶望した！ ﾉノlヽ､_! r――‐┐ /_ノ:::|
l::::::>､ ﾚ,二二ェ! /i:::::::::::l
あなたたち儒者は、 l:::/ /::ヽ、 `ｰ-―-' ,ｨ'::::!＼:::::l （ヽ､
周代の礼を伝えていたのではないのですか？ ﾚ' ム-''´lヽ､ _,,.／! ﾞヾ!＿_ヽ! ヽ´ヽ、ヽ
! ￣ レ;'´ | （,ゝ、 ＼ ヽ l､
それが封禅の儀が分からないとは何事か！！ ／| ＿,,.-／´ ;; .,,,-! ヽ､ ヽ、 | | ! l
/ 斤'"〇 /´ ,;;:''" _,l_ ヽ ヽ/ l | l
/; l､」＿,,/ '' ﾞ;;／ ヽ､ 〉 ｀ヽ l/
／!,r''´!/ / ';,/"ﾞ''':;,,,,;;'' ＼ / ,!
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 肝心の封禅の儀の内容が分からなくなっていたのである。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 何しろ周の成王以来行われていない儀式であり、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 泰山の地元である斉や魯の儒者も内容を把握している者がいない始末。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 彼らの述べた意見は各々異なるものだったという
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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693 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:57:35.51 ID:SeU8sXnbo
／三三三三三三三ﾐt､
／三三三三三三スfヾミミﾊ
／ 三三三三三／ヾﾆﾞjt､Yﾐハ
／三三三三ﾐｱlﾐ／ /ﾐ／ゞ'ﾆヽ、
／三三三三三〈 ﾚ'､ /／ " .∧_）
／＿,,..-三三三三三｢ﾍ '" -､ ,!
￣ l三三三三ﾐﾐ| ヽ._ / /ヽ、__ あなたたちは下がってよろしい！！
lミ/l三,ミ|ヾﾐ| ｀ヽ､ /,:､ >:/（O）
ﾚﾞ .|ｱﾞヾj ヾ! r――‐ '.〈/r‐'::}ri.¨
r-‐'ｰ------'=-､ ｀¨´ゞ
l：：：：：：：_,,.. -―ﾞﾍ ｢ﾞL、iヽ.
ﾉ：：,,.ｨ''"´：：：：：：： l Lノ ゝ' ,....:::-――-...、
,-='ﾆ"＿＿＿＿＿,,..--ﾞ'-､ ,..:::´:::::::::::::::::::::::::::::::｀::...、
L＿：：：：：：：：：：：：：＿,....__ﾍ、 /:::::::::::::;ィ:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
ｨ'三三三ﾆf￣ヾ￣￣´ﾏ三ﾐﾑ. ｀ヽ、 /:::::::::::／ l::::::::::::::::::_::::::::::::::::::::::＼
/:::::l:::;/ ヽ＿_::://:::::::::::::::::::::::r､:ヽ、
l:::::,.l:/､｀ ﾏ:::ｧテ＝=!::::::::::::::::l ￣
l::/ .|'/r} ￣Ｖ/::::::::::::l:::::::::::::::::l
またまた儒者の無能っぷりが証明されてしまいましたね。 ｀l/ / じ′ ア心、::::::::!::::::::::::::::;!
{ に.ィﾘヽ::::l:::::_:::::::::/
それはさておき、 ヽ ｀ ｀ ´ y／__ ヽ/
もういっそ、我々の流儀で封禅を挙行しましょうか？ ヽ｀ ｰ┐ ,.∠∠ノ ,/´
ヽ.二. - ´ iヾーャK
古代の聖王が皆同じ儀式をしていたかなんて分かりませんし | ト.､ヾ|＼!
| ,...::´::::ヽ
. /| ／:::::::::::::::::ヽ
秦 丞相 李斯
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ この様子を見た始皇帝は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 儒者の意見は用い難いとして彼らを退け、我流で封禅の儀を挙行する。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .大まかな内容は以下の通り
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
694 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 00:59:18.97 ID:SeU8sXnbo
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ,∧:: :::: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
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,/ヽ､.､／'″::::::::::::::::＼ ,∧
.,/::::::::::::::: :::::::＼ .,.／ ::＼
／ .､ ::::::::ヽ :::::::::::^''ﾞ＼ ,/ヽ､.､／'″ ::::::::::::::＼
_r'′ ,,／ :::::::::＼ ::::::::::＼:::::::::::::: :::::＼
.,., _,., --－ ''" ..:::::::::::::::::::＼ :::::::::::::
_....-'""::::::＿___,,,,,,,,,,,,,,='ﾞ″ｨ;;―‐''^―ｰ''"ﾞ;:.:ﾞﾞ‐''''" ..,.. :: :: .,;:':;:.,".,.、
:: :: .,;:':;:.,".,.、-'´-'" :.,,,,,,,, ';,~:";.,、､., - _,,.--'‐.､_,,.;:-－''"´｀丶､ .:. :;:::::::::::. : .: .: .: . i
;: ;: : ;: ;:::;_,,''''''"ﾞﾞ.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:::::::::;;.:;,~ﾞ"'ﾞ"'''''--;:; . : .: .... .. .. ... . ..:.. .:;:;: ::T:;: ;: ;: ｰ--‐'″ :､:;.... ―''''''''''"
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几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几 几
|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／
|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／＼＿| ▼ ▼ |＿／
＼ 皿 ／ .＼ 皿 ／ ＼ 皿 ／ ＼ 皿 ／
／ .＼ ／ .＼ ／ .＼ ／ .＼
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───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ まず、始皇帝一行は、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 泰山の南側から山頂に至る車道を敷いた後、泰山に登った。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 山頂に至って石碑を建て、始皇帝の徳を顕彰し、天を祭った。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ これが封の儀式となる
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
695 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:00:19.22 ID:SeU8sXnbo
..::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::l:::::::::.......................... | .......:::::::::::::::|::::::::::::::................
......:::::::i::::::::l:::::::::................ l ...........................
..:::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::.......................!..|......::::::...... ..
......ｻﾞ ｱ ｱ ｱ ｧ ｧ ｧ ｧ .....l................::::..... | .................:::::::::::::::...
.....................|...........::::::|::::::::::::::::: l::::::..........................:::...... ....:::::|::
..:::::...l..... | !...::::........ |... ! .....:::l::::::::::::::::::::::::::...
................|....::::::::::::::::::::::::::: !::::::::|::::::::::::::::::... i.........................................:::...
:::::::::::::|:::::::::::::.................... |......................l...................|........ | .......::::..
...::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::l:.................................. l .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
. ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
i::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
|::::::::::::::::::::::iヾ::,＼::::::::::::::::ゝヾ.,:',゛''、::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::ﾊ
|:::::::::::::::::::::::.-',::,__.＼:::::::::::::丶. 〆 ,`ィ.卞::::::::::::::::::::'｀゛'ヽ':.,
. ﾊ.::::::::::::::::::::ﾊ ヾ__｀_ヽヾ:::::::::::ヽ´ ィ叱} ,,ﾉ 冫.iミ,_:::::::', `
ハ:::::::::::::::::::::.',杙卞ﾆ丶 ｀゛''、::.ヽ. ￣ y´ レ' /゛''ヾ
絶望した。 ',ﾙi′ﾍ:::::::::,.ヽソ ィ ｀ｙ=气.ヾ廴._, ィ l .,ｨ::i
. 圦 λ,:::圦 ノ ￣ヽ ∪ !´::::::i
この晴れ舞台が雨に見舞われるとは…… ',弋 ゝ、_ﾆ ` 一´ ﾊ.::::::::i
`ゝ‐-.ﾊ `´ /::| ＼:::i
しばらく松の下で待つ事にしますか '.,:::::::::ヽ、 _ . -‐ ,ｲ::::::!. ヾ
∧:iヽ::::仆 . ::::iヾ:::!
ヾ ヾ::! i ｀ ,_ イ .ヽ｝ ヽ|
ﾘ.i i
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 次に始皇帝一行は
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 禅の儀式を行うべく泰山の北側から下山して近郊の梁父山に向かう。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .ところが、ここで彼らは突然風雨に見舞われた
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
696 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:01:35.75 ID:SeU8sXnbo
,.ｨﾁ三三三三ミt､
／三三三三三三三ﾐt､
／三三三三三三スfヾミミﾊ
／ 三三三三三／ヾﾆﾞjt､Yﾐハ
／三三三三ﾐｱlﾐ／ /ﾐ／ゞ'ﾆヽ、
／三三三三三〈 ﾚ'､ /／ " .∧_）
／＿,,..-三三三三三｢ﾍ '" -､ ,!
￣ l三三三三ﾐﾐ| ヽ._ / どうやら天候は回復した様子。
lミ/l三,ミ|ヾﾐ| ｀ヽ､ /
ﾚﾞ .|ｱﾞヾj ヾ! r――‐ '. .封禅の儀を続けましょう。
r-‐'ｰ------'=-､
l：：：：：：：_,,.. -―ﾞﾍ ああ、雨宿りさせてもらった松には五大夫の爵を与えましょう
ﾉ：：,,.ｨ''"´：：：：：：： l
,-='ﾆ"＿＿＿＿＿,,..--ﾞ'-､
L＿：：：：：：：：：：：：：＿,....__ﾍ、
ｨ'三三三ﾆf￣ヾ￣￣´ﾏ三ﾐﾑ. ｀ヽ、
／ﾆ三三三三| ：： ﾏ ：： ：ﾏ三三ヽ、 ＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 雨が降る間、始皇帝は松樹の下で休んだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 松樹は始皇帝を休ませた功績により五大夫に封じられた
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
697 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:02:08.98 ID:SeU8sXnbo
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ" ﾞ" ﾞ" ''ﾞ" ﾞ"ﾞ''" "ﾞ" "''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ" ''ﾞ" ﾞ"ﾞ''""ﾞ" "''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' "
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ＿＿＿＿＿ ﾞ"ﾞ''" "ﾞ" "''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ"/::ヽ::::.. :: ::ヽﾞ" ''ﾞ" ﾞ"ﾞ''""ﾞ" "''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"''
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ" |ヽ/::::￣ ￣￣ヽﾞ''" "ﾞ" "''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" |:: |::: :: | ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ" ''ﾞ" ﾞ"ﾞ''""ﾞ" "''"
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' |:: l ;;_::;;; -;:: ;;;; |ﾞ''" "ﾞ" "''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ"|: :|::. .:::| ''ﾞ" ﾞ"ﾞ''""ﾞ" "''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"''
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ" "Wv,＿|:: l:::: .. :::|､wW"ﾞ" "''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""' ﾞ"''" "wWWlヽ::'ヽ|:::::_::＿＿＿___:_|::＼W/ ﾞ"ﾞ''""ﾞ" "''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"''
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" V/Wヽ`―――――――――lV/W "''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ" ﾞ
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""' ﾞ"''" "ﾞ"WW''―――――――wwww' ﾞ"ﾞ''""ﾞ" "''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"''
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ﾞ";; ;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: ::;; ;;;;; ;;;:: ;; ;;;:: :::::;;;;;;; ;;;ﾞ"'' ﾞ" ﾞ" ﾞ" ''ﾞ" ﾞ"ﾞ''"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""' ﾞ"''" ;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: :;;:;:::; ;;;;;; ;;::;;:: ;; ;;;:: :::::: ;;:::;;;; ;;;::""ﾞ" "''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"''
ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" "ﾞ" ;;;; ;;;:: ;; ;;;:: :::::;;;;;;; ;;;;;;; ;;;:: ;; ;;;:: :::::;;;;;;; ;;;;;;; ;;;:: ;:::''" "ﾞ" ﾞ" ﾞ"'' ﾞ"ﾞ"
ﾞ" ﾞ" ﾞ" ﾞ""'' ﾞ"''" ;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: ::;; ;;;;; ;;;:: ;; ;;;:: :::::;;;;;;; ;;;;; ;;;:: ;; ;;;:: ::: ::;; ;"''""ﾞ" ﾞ" ﾞ"''
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 雨がやむと梁父山に移動し、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 泰山の時と同様に石碑を建て文字を刻み、今度は地を祭った。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .これが禅の儀式となる
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
698 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:03:26.55 ID:SeU8sXnbo
/, | /:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ ＼
.// .:! :| : /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i .::| :|: :: !,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .: : .::::| :i:.:: ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:! |
. !.:! ::. : .:.::/´', !::: | ! ヾ.i´:i｀ !/ / !
i:l', :::::. :. ::. ::〈 ､'_ﾞil::::. |.| j_ｿ ﾞ､_
ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::. ii::! ﾉ なお、事前に問題になった儀式の進め方は、
ヾ､i::::l::::l::::',:| ',::. !',! ｨ´ 秦で行われていた上帝を祭る際の礼に倣ったと言われている
i|ヾ:!:::i::::/ヽ ヽ. l 丶. /
ﾉ /ii/lノ ヽ:r‐y┬ '
イ'"｀'‐- ､ / ヽl/ '
/ ＼__{ヽ､ /￣ _,. :‐:／⌒ヽ__ ヽ
／_,, -‐‐‐-- ,,_ ＼_,ヽ‐､ ／ ,. . :7´: : : ´: : : : : ｀: ヽ、 L
〉 / : : : ,: ,..ｨ : /: :／ｰ､: :_rﾐｨ 〉
/ .': : ,: :/:/ |: /: / Ⅵ> < {
∨:.|: :|:_|:_|_ {ｲ: / ＿{:|': :|| 〉
/:.|: :|: :{: |从｀ヽl:/ '´ 从: :}|イ
〈:Ⅵ: {､: 从＿__,. ､＿_ }: /:|〉:.〉
､八: 〉＼} , /:ｲ: :|イ
ところが、このれいは よにしられませんでした。 ﾊ＼: : :. /: : 八
ﾉ: |: : 込. ^ ,.{: : ∧｀＼
おかげでほうぜんのじったいはわからずじまい、 /∧|∧: |: ＞ _ ＜:l|: /}:/
わたくしたちのじだいのほうぜんもくろうすることになります ＿ 从∧}:､: ,:| ﾄ､:,:从 / __
｢Y∧＞､__,..〈 ＼__／ 〉--r―¨7ﾊ､
r ' /⌒} _} |:､＿∧＿/ ∧___/ヽ' |
| ,:::::::｣ __| 〈:.:.:.ｨ介､:.:〉 { /:::::: ∨ｧ
| /::::::＼ ｝ ＼´:::｀／ ∧/::::::::::::}〈
|,:::::::::::::::〉イ ｀ｰ´ 〈__7:::::::::::::| ｝
699 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:04:36.69 ID:SeU8sXnbo
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::......
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::::::::::::; イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::／ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::/:::::::::::::／ l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
l::::::::::l:::::::::::／ l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
. l::::::::::l:::::::∠ l!:::::::::::::::::::::::::::／>:::::::::::::::::::l
ﾚ::::::::l:::／ ｀ヽ .ll:::::::::::::::::::::／／:::::::::::::::::::::::l
, -‐l:::::::l:/ _ ヽ .li二ニー-'-=:_::::::::::::::::::::::::::l
l .rﾍ:::|/,rｨ=ミ-､ lヽ::::::>フ::ｰ--＞::::::::::::::::::::l
! l '::;' "/:::;,,..;;;ﾄi i,ゝ;//:::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::l ちなみに、封禅の折に建てられた石碑。
ヽ ヽﾘ ら.illlli.;;;!. ヽヾ:::::::::::::::::::/:::::::::::::::::/:::l
＞-,i ヽ;;;;;ノ -ｫ=‐ミ::::::::::::/::::::::::::::::::/ヽ::: 泰山刻石と呼ばれる物ですが、
r‐ｲ::::::l /;;..,,,.;;;;!l＼::/:::／::::::::::/ 碑文として刻まれた書体は、
∠l |-‐ﾊ r-、 ら.illi..;;/i' /／:::::::::::／ 私が篆書で書いたものと言われています。
. l l/;ィﾍ / ） ｀ｰ-‐ ／￣ヽ::::／
l l ﾍ ､/ / / / / ／-‐''T Y .二千年以上経ってかなり磨耗しましたが、
. l .l ﾍ / /‐- ／｀ｰ--'´ ﾉ 泰山の麓の泰安博物館で厳重に保存されています
. l .l |`,' / _ ィ'::ヾ`ｰ--－'
l l | l. l-－ ￣/ i::ﾍ::':,
l l | ! l l ﾘ ヾﾍ
l l＿_|.l .l l ｀ヽ
. / ｀'＿_l | ＿
_ノ /￣ ￣ヽ ﾋ::::::＼
/￣ ＼ / .r－- ､_ / >'´::::::＼
l ＿ ｀゛ｰ-火￣￣ `ヽ<:::::::::::::::::::＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ また、始皇帝が建てさせた石碑は二十一世紀になっても残っている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 長い時を経て磨耗し、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .現在においては十字ほどしか判読できない
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
700 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:06:50.07 ID:SeU8sXnbo
【紀元前２０９年頃 秦 泰山】
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ,∧:: :::: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: .,.／ ::::＼ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
,/ヽ､.､／'″::::::::::::::::＼ ,∧
.,/::::::::::::::: :::::::＼ .,.／ ::＼
／ .､ ::::::::ヽ :::::::::::^''ﾞ＼ ,/ヽ､.､／'″ ::::::::::::::＼
_r'′ ,,／ :::::::::＼ ::::::::::＼:::::::::::::: :::::＼
.,., _,., --－ ''" ..:::::::::::::::::::＼ :::::::::::::
_....-'""::::::＿___,,,,,,,,,,,,,,='ﾞ″ｨ;;―‐''^―ｰ''"ﾞ;:.:ﾞﾞ‐''''" ..,.. :: :: .,;:':;:.,".,.、
:: :: .,;:':;:.,".,.、-'´-'" :.,,,,,,,, ';,~:";.,、､., - _,,.--'‐.､_,,.;:-－''"´｀丶､ .:. :;:::::::::::. : .: .: .: . i
;: ;: : ;: ;:::;_,,''''''"ﾞﾞ.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:::::::::;;.:;,~ﾞ"'ﾞ"'''''--;:; . : .: .... .. .. ... . ..:.. .:;:;: ::T:;: ;: ;: ｰ--‐'″ :､:;.... ―''''''''''"
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
ｒ…―- ..,,_／ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: イ
＼ :::::::::::''´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
_＞､_::::::ヽ､ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
￣i ｀丶､:::｀丶､_: :::::::::::::::::::::::: ﾄ､
| ! iﾊト､ i､丶､___` ー--::::::::::::::::＼ .以下余談。
lﾊﾉ!ｲ仄ゝヽ ﾅアi`ー-=....,,,___＿,,.ゝ
|'、`┘ '^i下心!ﾊj ,ﾊ! 始皇帝の封禅から十年後の二世元年の話である。
|/＼ ､ ゞ-イ /／ .
. ☆ ' ｒ‐ｉ＞ ‐ｒｧ='7.イ´ 二世皇帝胡亥が東方を巡行した際、
＼ ⌒ヽ､,.ヘ.::´:::ﾊ .始皇帝の功績を残すため、泰山刻石にさらに字が刻まれた。
＼ｒイ ,.ｨﾍ.:::::ハー- ､
└攵ｱﾄ=ヘ、::::ヽ ::::::＼ 現存する泰山刻石の判読可能な文字はこの時のものだ
／ 〈::::::::::::＼:::::::::::::::::l
〉―ｧi'´ ＼ :::::::: |
. /_ア^'┘ ｀ヽ､::j
└ ′ ｀
701 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:11:06.23 ID:SeU8sXnbo
【紀元前２０８年 秦 大沢郷】
＼＿_人＿人从＿人＿人从／
＿） （＿＿
） 王侯将相寧有種也！（
￣￣） (￣￣
／⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼
,r=ヽ、 r';;;:;:;;:::;;;;;;;;;;;;ヽ、
j｡ ｡ﾞLﾞi rﾆ二`ヽ. Y",,..、ｰt;;;;;;;;;;;）
r-=、 l≦ ﾉ6)＿ l_,.､ヾ;r､ﾞt lｦ '・= ）rテ-┴- ､
｀ﾞゝヽ、`ｰ! ﾉ::::::｀ヽ､ L､ﾟﾞ tﾉ`ｿﾞ`ｰ ﾞiｰ' ,r"彡彡三ﾐミ｀ヽ.
にｰ `ヾヽ'":::::::::::: ｨ"^ﾞiﾌ _,,ﾉ , ﾞtﾌ ﾞゞ''"´ ﾞifrﾐソﾍ,
,.、 ｀~iヽ､. ｀~`''"´ ﾞt （,,￣, frﾉ ゝ-‐,i ,,.,...、 ヾミく::::::l
ゝヽ、__l::::ヽ｀iー- '''"´ﾞi, ヽ ヽ,/ / lｦ ｪ｡､ 〉:,r-､::ﾘ
W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ､_ﾉｰ‐ﾃ-/ i / ,, 、 '"fっ)ﾉ::l
￣r＝=ミ__ｨ'{-‐ﾆ二...,-ゝ、'″ ／,/｀ヽl : :`i- ､ヽ ,.:ﾞ''" )'^`''ｰ- :、
lﾐ､ ／ f´ r''/'´ミ)ゝ^),ノ>''" ,:ｲ`i /i､ヲﾞi .:" ,,. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ﾞ
! ヾ .il l l;;;ﾄ､つノ,ノ ／ ／:ﾄ-"ﾉﾞi ,,.:ｨ'" /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
. l ハ. l l;;;;i _,,.:イ / ／ ,ﾚ''";;;;｀ﾞﾞ" ヽ_,,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
人 ヾﾆﾞi ヽ.l yt,;ヽ ﾞv'′ ,:ｨ" /;;;;;;;;;;;;;;r-'"´｀i,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
r'"::::ゝ､_ﾉ ﾞi_,/ l ヽ ﾞ':く´ _,,.〃_;;;;;;;;;;;;f´' ll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
｀￣´ ／ l ヽ ヾ"／ ｀ﾞ''ーハ. l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
／ l ﾞt `' ／^t;＼ ,,.ゝ;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 翌二世二年（紀元前二〇八年）。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 陳勝・呉広の乱が勃発する
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
702 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:15:21.36 ID:SeU8sXnbo
【紀元前２０６年頃 秦 咸陽】
-=≦: : : : : : : : :ミ: : : /≧=-
＿,ｨ: : : : : : : : : : :ヾ: :ｨ: : : : : : :｀ヽ、
／: : : : : : : : : : : :ミlli彡: : : : : : : : : ﾊ
ｨ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
/: : ／: : ／: : : : : ::f ￣ミｘ: : : }:i: : : : : : : ::ﾊ
厶 ﾒ: : :ｨ: : :,: : : :ノィ示ミｘ }::ﾊ::iV,: : : : : : : : :i
/: : /: : :{i: :; /i{ ﾍ r ｧ、:/ .Y,ィ示{: : : : : : }
/V: /: /: {l: :!:{ .li ￣≡/ ﾐ } !弋ﾏﾊ: : : : : i1
/ {:/{: :{ ﾊ: :{ ﾐ ! }: : : : : :}
y !: :{ .｛!: { ｀ ` ｨ .i!}: : : : :!
冫: ﾍ .{V r ,ィｒ─― ､ メ:/: : ﾊ ﾌﾞﾀ
メ}: : : ヾ { V｀≧=- ､ア / /: : / :i 秦人は死ね！
｀ヽ、＿ ﾑ::/: { ! ヽ､弋― ､ Y / ./: :/:{
＼≧=-Y::} ヽ, ゝ `―― . イ ./: ::{ {:i
V; ; ;i!/―――､ ´￣￣｀ ｨ./::/Y
V; ; ;lI__/////｝､ ／ /V
A V; ; ; ; V///l{ ≧= ― /-f≧,､
}ﾊ }; ; ; ; ; ;≧=-,ﾍr――― ｨ V////≧ ､
i } }; ; ; ; ; ; ; ; ; ;{ ミｘ､/// ,―
} ! }; ; ; ; ; ; ; ; ; i! Y、; ; ; ; ;ヽ、
≧=ィ L ＿＿＿ メ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;i! ム Y; ; ; ; ; ; ;f ､ .＿
｀――――――≧={; ; ; ; ; ; ; ; ; ; L .／/.ﾊ }; ; ; ; ; ; ; ; ;Y; ; ≧､
イ ＞´.V; ; ; ; ; ; ; ; ;;／////ﾑ /; ; ; ; ; ; ; ; ; ; f´￣￣｀
≧=-､ ＼ｨ ＞__ ヾ≡≡彡 <//////!.ﾊ≧=､＿＿＞'; ; ; ; ; ; ; ; ; ;:/
楚 上将軍 項籍（字：羽）
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 二世三年（紀元前二〇七年）。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 二世皇帝胡亥が殺害され、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 翌年、秦は始皇帝の封禅後十三年で滅亡してしまった。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ かつて封禅の儀から排除された斉・魯の儒者は、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 秦王朝の滅亡を聞いて始皇帝を謗ったという
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
703 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:16:01.01 ID:SeU8sXnbo
. /ﾆＹﾆヽ
/ （0)(0）ヽ
／ ⌒｀´⌒ ＼ 秦が滅亡した？
| ,-） ＿＿_ （-､.|
ｃー 、| l |r┬-/ ' l |⌒,一っ それはきっと、始皇帝が泰山に登った時、
,へ λ＼ `ー‐' ／ 入 へ、 暴風雨に遭って封禅できなかったからだっていう
<<<／ヽ /＼>>>
/￣ _,. :‐:／⌒ヽ__ ヽ
／ ,. . :7´: : : ´: : : : : ｀: ヽ、 L
〉 / : : : ,: ,..ｨ : /: :／ｰ､: :_rﾐｨ 〉
/ .': : ,: :/:/ |: /: / Ⅵ> < {
∨:.|: :|:_|:_|_ {ｲ: / ＿{:|': :|| 〉
/:.|: :|: :{: |从｀ヽl:/ '´ 从: :}|イ
〈:Ⅵ: {､: 从＿__,. ､＿_ }: /:|〉:.〉
､八: 〉＼} , /:ｲ: :|イ
しこうていには とくがたりなかったのでしょうか？ ﾊ＼: : :. /: : 八
ﾉ: |: : 込. ^ ,.{: : ∧｀＼
/∧|∧: |: ＞ _ ＜:l|: /}:/
＿ 从∧}:､: ,:| ﾄ､:,:从 / __
｢Y∧＞､__,..〈 ＼__／ 〉--r―¨7ﾊ､
r ' /⌒} _} |:､＿∧＿/ ∧___/ヽ' |
／:.:.:.:.:.:.:.:.:, :.:.:.:.:､:.:＼
':.:.:.:.:.:. /:.:.:.ｉ:.:.:.:ｌ:.:.:ﾄ :.:.:ト
/:.:.:.:.:.:.:/:.:/:.:|:.:.:.廾ナ!:.:ﾘ
7:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:|r=ｫⅣ}
ｲ:.ｌ:.:.:.:.:/::::( |:.:.:.:l tj '
' Ⅵ:.:.:.:.:.:::::::∧:.:.:| 〉 それから六十余年が過ぎた
jハ:::::::::::::/ ', .:| -/
Ｖ:::::/′ ',:.|--ｲ
. 从/ lヾ:川
イ { ヽ ﾞ㍉℡、
／ ゝ ﾉ ＼
704 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:17:17.80 ID:SeU8sXnbo [33/42]
【紀元前１４１年頃 漢 長安】
, --──-､
, イ / ﾍ ﾄ ､
i !ー､〉 __ j j __〉-ﾉ i
ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ 陛下。
| ヽ ' ＿ ` ｲ
l l ´＝｀ l 漢王朝が興って六十年余り、
ﾉ ヽ ＿,､__ノ 天下は治まり安定しております。
_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_ 皆、陛下が封禅の儀を挙行されるのを望んでおります
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>:::
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! / |:::::::::::::::::＼ `'´,ｨ, ｒ'::7.ｊ
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| -‐‐￣______.ト､ﾄ､::::::::::::/´ﾚ |::::::::/.}
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: -‐‐‐':::::::::::}`ｉ ｉ ＼::/}/ｉ ｉ .{:::::::{./
､`ヽ::::::::::::::ｊ ｊ ,! ｒ‐ヽ` { ｰ ﾆ ‐､ﾆﾆ -､
＼＼:／／/ .／､ }/ ｰ- -､＼＼'´-'´
-‐' -ｧ' ｒ〈 { ｉ ｉ { }/´ｉヽ＼ヽ、
く::::/ /{ ｃｉ ｉ |_ｨ=-} ｉ‐== {7/'´｀ヽｉ `
うんうん。 ‐ //ﾐヽ＼ｉ ｉ .ｉ'´￣ ゝ ,ｨ'ｧ
ｉ/ ＞::::ｉ ｉ .ﾄ___ ` ' .／'´_
近いうちにやれるといいね ￣￣ ﾍｉヽ{ ｉ〉ト- ィ￣ }》ｉ
,ｒ‐-.!〉|└ ﾄ､ _ｉ〉ｉ
ｒ＜ 7Oﾊ.ｉ フ￣ｊ}
ｉ ヽ { Y .ｉｉ/´ / {
漢 皇帝 劉徹
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 世は漢の武帝の時代になっていた。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } この武帝が即位した頃、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 朝廷の人々は武帝に封禅を行うよう望んだと『史記』『封禅書』は記す。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 高祖劉邦の死後、呂氏による専横はあったものの、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ その後の文帝・景帝の統治によって、漢王朝は繁栄期に入りつつあった
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
705 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:18:36.29 ID:SeU8sXnbo
／ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
ｲ:.:.:.:/-|/|∧:;､:.:.〈
ﾘ:.:./ ● く!:,:.:..、
l:.:.l ●/:./￣
vﾍ - ノ:./
_,-+ 匸ﾍ/V .ところが、武帝が封禅の儀を行うのは、
,《 ﾋ⌒j 》、 即位して三十年以上経った元封元年（紀元前一一〇年）になる。
l::＼ l /∥::l
|:::::::ﾄ,Ｖイ:::::| 五十四年の長きに渡る武帝の治世の後半に入っていた
|:::::::l介l:::::::|
l::::::|人|:::::::l
／: __/ ,. -―‐:-_､_: : : :￣:｀ヽ､
.': :〃 ､／: : : : : : : : : :ヽ: : : : : ヽ､＼
/: : :｣}//: : : : : : :,: : : : : /__:､: __｢Yィ、 ヽ
.': : :〃'/: : /: : /: |: : : : / ヽ､ ､:ﾊ、}'
{ : : || l|:/: :': : ,: : :l: : : : | __|し':ｰ: |ヽ
'.: : :{{ l|': : |: :/{: :/_{: : : | /´ }ﾊ: :|: :|-}､
|: : 乂{: : :{,ｨ7T7 从: :{ ,ィ斧7 ,: |: :|:/､〉
そのあいだに いろいろなじけんがありましたので。 ｝',ィ/∧: : 从ｨ斧芋 ｀＼ Vり ﾑ/: :∧_＞
〈/:///|ﾑ: : ＼Vﾉり "´ }: :､: : : }
だれか やるおすれでつくってください ∨_ｲ 乂:､: :从｀" ｀ ｲ从:＼:∧
|: ,: : : :Ⅵ : ＼. ‘ ’ . ´: / }/从: 〉
_,.|/＿__∧|＼ : ＼≧rr､´、/:ｲ 〉､' }'
｢⌒ヽ ヽ＼ ｀＼l｀＼'ﾉ } ∨´ ￣}}
｢∨:::::}} ＿} ＼ ￣}Yrｰ'-､ ∨´ j'ﾊ
∨:::::::乂｢}}｀ヽ ＼//:.:ｰく:.:.:} ､__/::::::.､
706 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:19:47.36 ID:SeU8sXnbo
【紀元前１１０年頃 漢 首都 長安】
ヽ-!､;! ＼;;;i 'i,;;;;;;;/ Y 'ir'" ,r;r' ／ __,,. -
-;i | ヽ! i!;;;;/ ヽ ゝ--－ ＜'" -ｧ ／
;;;;i | ,、ヽ 'i;/ ,r、 `--- ' "｀ - 、`=- ､
;;;;;! :| |ミ､､i, //彡i, ,..､ ` -､
.ヲ ノ |;｀`ヾ /'"ii' ヾ,-ァｲ |/iﾉ7 iｧ-､=
ノ／ ,,r' ' i!! /,<ﾉ:ﾉ !,+/./ ／ 匈奴は沈黙させたし、南越は去年滅ぼした。
!' ,r__' i,,i!/i'｀－',,.='" |/r' =-
i |､-､`=ｧ--､`､ﾐi!i'i!,',－'' ,/,r " .そろそろ泰山に行って、封禅の儀をやろうじゃないか
i.i |、` - '"_,. -,,,ヾ i,;､" ,'i'
:>! =|ゝ- ''´ ''''' !' ,i'
i! i |､ , ,/i ___ -ｧ /
i 'i 'i`／;;;|__.! ￣ ｨ
〉 iヽ 'i;;;;;;;;;;;!/ !`＞ ､__ノ)' `h
, --──-､
, イ / ﾍ ﾄ ､
i !ー､〉 __ j j __〉-ﾉ i
ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
| ヽ ' ＿ ` ｲ
ここまで長い道のりでございました。 .l l ´＝｀ l
ﾉ ヽ ＿,､__ノ
しかし、封禅の儀の詳細はよく分かっておりません。 _, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
儒者を集めて儀式の内容を調べる必要があるかと？ 丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>:::
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ しかし、ここで武帝は始皇帝と同じ問題に直面した。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 封禅の実態を知る者がいなかったのである。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .そこで始皇帝の時と同様に
`ﾍ:ゝ .' 小/ 儒者を集めて封禅の内容を討議させたのだが……
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
707 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:23:15.70 ID:SeU8sXnbo
【紀元前１１０年４月 漢 泰山】
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ,∧:: :::: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: .,.／ ::::＼ :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
,/ヽ､.､／'″::::::::::::::::＼ ,∧
.,/::::::::::::::: :::::::＼ .,.／ ::＼
／ .､ ::::::::ヽ :::::::::::^''ﾞ＼ ,/ヽ､.､／'″ ::::::::::::::＼
_r'′ ,,／ :::::::::＼ ::::::::::＼:::::::::::::: :::::＼
.,., _,., --－ ''" ..:::::::::::::::::::＼ :::::::::::::
_....-'""::::::＿___,,,,,,,,,,,,,,='ﾞ″ｨ;;―‐''^―ｰ''"ﾞ;:.:ﾞﾞ‐''''" ..,.. :: :: .,;:':;:.,".,.、
:: :: .,;:':;:.,".,.、-'´-'" :.,,,,,,,, ';,~:";.,、､., - _,,.--'‐.､_,,.;:-－''"´｀丶､ .:. :;:::::::::::. : .: .: .: . i
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＼ヽ`i`''‐ L::::‐'"'''''‐-＜:~::::／ r‐‐':::／＿_,,.. -‐ '／
ヾ ､lヽ ｀`''ｰ---‐'''=‐-z_､,.ィ'／ {::::::::::::"~::::::::::::::::／
弋‐ﾞ, ＼V:ヽ､__,..＜'''r') ,ﾆ-‐ﾆ‐'て::`''‐､::::::::::::::::;／
ヽヽ ∀l)）/,イ ヽノ/ﾍヾi,C i´‐ヽ､:::::::::::::::／
}.} 〉!/ij:| |/ i,ﾉﾐ ﾉ〉〉ヾ〈::::::::::`:::; ‐''"＿
,ﾉ / l.ﾊ',/ / ﾛ/>':::::::!|:::::::::::::::"~:::::／
今回は雨が降らないといいんだがな |ﾞi ﾞi ,ノ / l'‐r;）::::::/::::::::::::_,z''"~
| i, ﾞ,ヽ､_ ,! :=+=＼:::::::::::::::::_;二ﾆ=‐' iヽ
ヽ!ヽl ＼ ,.ｲ＿|.||.|_,. -'‐-ﾆこ＿＿＿＿/ /
| ＼ ヽ...／_,|ﾆﾆl i i.! ／ へ＿＿__,. ‐',r''⌒
,､,,./_l `" / || ||ゝ／／ ,. =＝= ／
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 儒者、あるいは方士たちの意見が食い違う一方だった。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } この様子を見た武帝は集めた儒者を退け、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j これまた始皇帝の時と同じく、従来の祭祀に従って封禅の儀を挙行した。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 今回の封禅の儀に至る
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 漢の朝廷における動きは『史記』『封禅書』に詳しく記されている
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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708 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:24:47.84 ID:SeU8sXnbo
＼ _＿ ＿_
-‐ﾞー‐: : : : :`: .､、
ィ : : : : : : : : : : :＼: : : ＼
／／: ｨ: : :ｲ: : //: : : : ヽ: : : :ﾟ，
ｲ : /: : :/ {: :/十ト: : :l: : : : : ハ
.': /: : :/ノ Ｖ ィ芹ミ : } : : |: : : :ﾟ，
i:/{: :Vｨ芹 匕ｿ ’V: : : |: : : : :＼
{’ Ⅵ: }ﾚ'、 }: : : |): : : :厂
イ圦 r _ ｲ : : 从: :メ 何故なら、著者の司馬遷自身が封禅の儀に参加していたからだ
/: :∧ /: : :ｲ: ﾙ(
{/: : :/ ーォ {/(: :/ノ
{:／( ノ:ﾊ ( /: :〕iト--ミ
／厶’ -/: :/i/:／⌒ヾ:.、
.ィi〔: :/ｰ─ ィ : /i/:ｲ:i:i:i:i:i:i:i}ハ
/iｌ/i/: / ／: : /i//i:i:i:i:i:i:i:i:i:|: : :＼ ＿｣ ＿､_ / ｀ヽ_.
{ｉ/i/: / ｨﾞ: : : :/i//i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ八 : : : ヽ ｣ ,＞: : ￣￣-_: : .、、 {:｀: .､
{,. : ´: : : : : : : : : : : ｀: :＼ ､ ｀L_: :ヽ
／: : : /: :/: : : : ／-z: : : : :＼ ､ ): : :.
:': /: :〃: /: : : : / ＼: __{^l_ﾏ､ {: : : :l
/: /: ://: /| : /: / |:rｧ ,、_| | ): : : :l
|: :': : l,|-/､|: :|l:/ --- ､: ﾊ': :l: |ﾉ ｢: : : : :'.
|:,:|: : |:Ⅳ ､:{ { }/ |: :,: :|_/: : : : : l:{
|:! { : |:{ィ斧芯 ィ斧笊Y}:/: :ﾄ､i＼: : : }: ､
{ 八: {:从 V(ｿ V(ｿ /ｲ: : |ﾉ､i〉i〉:, :,｀ー
＼:∧ ､ /: |: |: : T｢/}/
このじきにわたくしがよにでたのです |: :人 _ ,.,: : |:/: : l : {/
八: : |＞ . イ/ : /': : : :|:从
＼| }: ,:｀: T: ´ {: /^＼: : |{
/ｲ_Ⅳ}ﾉ ／Ⅵ /≧=ｧ-､
イ｢ / | ／ / 《:::::::}
709 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:26:04.51 ID:SeU8sXnbo [38/42]
【紀元前１１０年頃 漢 首都 長安】
ヽ-!､;! ＼;;;i 'i,;;;;;;;/ Y 'ir'" ,r;r' ／ __,,. -
-;i | ヽ! i!;;;;/ ヽ ゝ--－ ＜'" -ｧ ／
;;;;i | ,、ヽ 'i;/ ,r、 `--- ' "｀ - 、`=- ､
;;;;;! :| |ミ､､i, //彡i, ,..､ ` -､
.ヲ ノ |;｀`ヾ /'"ii' ヾ,-ァｲ |/iﾉ7 iｧ-､=
ノ／ ,,r' ' i!! /,<ﾉ:ﾉ !,+/./ ／ 古代の天子は五年に一度巡狩して泰山を祭った。
!' ,r__' i,,i!/i'｀－',,.='" |/r' =-
i |､-､`=ｧ--､`､ﾐi!i'i!,',－'' ,/,r " .従って、古代の諸侯も泰山の麓に宿泊地を設けていたと聞く。
i.i |、` - '"_,. -,,,ヾ i,;､" ,'i'
:>! =|ゝ- ''´ ''''' !' ,i' 今後、諸侯は各自泰山の麓に邸を築いておくように
i! i |､ , ,/i ___ -ｧ /
i 'i 'i`／;;;|__.! ￣ ｨ
〉 iヽ 'i;;;;;;;;;;;!/ !`＞ ､__ノ)' `h
, --──-､
, イ / ﾍ ﾄ ､
i !ー､〉 __ j j __〉-ﾉ i
ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
| ヽ ' ＿ ` ｲ
l l ´＝｀ l
ﾉ ヽ ＿,､__ノ
御意ッ！！ _, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>:::
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 武帝は生涯において七度、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ .泰山に赴いて封禅祭祀を行ったという。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 有史以来、空前絶後の皇帝だったのが分かるだろう。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 後の世には十回封禅祭祀を行った清の乾隆帝がいるが
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
710 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:27:28.15 ID:SeU8sXnbo
,. :´: : / ､＿＿_j＿__,: ヽ、
,.:´:,: : :_ﾉ ､,. : ´: : : : : :＞-､｀ヽ､, 〉
/: :/: : / ／: : :,: : : : : : ,: : : :__: : : rく
': : : : : :} ､/ : : : /: /: : : ｲ : : /^ ∨-' ｧ､
i: : : : : :ﾉ / : : : /: /: :／/: : :/ ∨人j∧
|: : : : :( ' : : : : ': /_:/ ': : : ' __|: |: : |ﾊ
}: : : : :〈 | : : : : |:´{/￣ 从: :{ ´ }ｲ: : :|{:|
': |: : :／Ⅵ: : : : :|:,ィ笊斧ヽ∨ ｨ斧Y: }: : / }' いいたいことはありますが、
/ｲ:|: ｢i/i/i/|:|: : : 从 V)り Vﾉ ,:/: :/ へいかがいだいなこうていなのはひていできません。
从: ﾏ､i/从{: : : :| , ﾑ:イ
}:〈_/｣: : l : : : | 人: :| では、そろそろしゅびはんいがおわるので しつれいします
| : , : /: Ⅳ､: :|＞ ´ イ|: : : |
/: ｲ: ｲ／ ､l: 从 /｀:T ´ /:ｲ: /
／´_r-∧ ＼}' ∧: 从 / /:ｲ
/:::::》 ｢ ＼ ＼ /__〉｀ﾌ､ / ,. '"´ . : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ､
,．'´. : : : : : : ,.: : : : : : : : : : : :ヽ
／. :./: : :/:/: : /:l: : : |: :l:l: : : : : :.！
, ｲ: :〃l: : :/:/: : /: :|: : : |: :|:|: :|: :i: : ::`ヽ
|: 〃 l: :/:/_L/1 : |: : /|: :|:|: :|: :|: : :.:.:.::.';
|/ Ⅳl:/l/ { |: /|: /. |: :|:|: :|: :|: : l: :.l:！
{ ∧Ⅵｨ行ﾐヽ|/ .|/￣「/ﾒ､/: /: : l: :.l:！
,′: :l 辷ｿ ﾆ二_l/l: /: : ./: :.l: l
武帝の死後、続く前漢の皇帝たちは封禅を行わなかった。 l: l: : l , 〒ﾃﾃﾐV/: : /: :./l: {
l/l: : ﾄ､ 辷ｿﾉ: : :,.ｲ: : /l人{
そうこうするうちに王莽が前漢を滅ぼし、 l: : l/ ヽ ｀ 〃: ∠ノl／
それに伴って、天下は群雄割拠の時代に突入する ＼| ＞r‐r‐ ＜ ィ´l/l／
l:/ ,. -─┴┐
∠二二ヽ ！
,. ｲ. : : : : :.ヽ. ヽ ヽ
,. ィ77.ｲ. : : : : : : :.', ！ `､
∠∠//.:.:l. : : : : : :.:.:.:l | ﾊ
711 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:30:02.27 ID:SeU8sXnbo
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| 詳しくはやる夫光武帝様参照 .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ//
| | ＞:´|､ - ,|`:＜ そんな時代を平定したのが後漢の世祖光武帝。
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::|
| | ＞-､＼! !／::,-＜ 彼の活躍ぶりについては、
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､ このスレで今さら語る事ではないだろう
| | ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
| ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽﾆj } ＼:／ ＼ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |Ｖ }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:＼ ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::／ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
当サイト：やる夫が光武帝になるようです
712 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:31:05.10 ID:SeU8sXnbo
＿＿＿＿__
. ´ -‐＝ニ¨⌒ヽ＿__
／ . ´ . . . . |: : : : ｀丶、
. ／ ／ : : : : : : . | : : : : : : : i
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ｉ:.:.:.:/: : : : : : : :l: : : :｜＼: : ｉ : }ｉﾄ_: : : : : ヽ
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|:|.:.:.:.:.:. :. :.:.:.:.:.. : :/／:::::「｀｜/ |{:r' |ｉ: : : :ﾊ |
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八:.:.:.:.:.ｉ:.|＼:.:.:.:.:. 乂:::ノ 丶 八: / ,丿
. / }ハ:. |:.l乂,＼:.:.:. i/} /
|ﾊ|:.| .:.:.＼＼:. ｰ ' ／ / ,/
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厶イi:|:＼＼ ,ト―-- ..
／i:i:|:i:i:i:＼＼____i乂＼i:i:i:i:i:i:i:|
／i:i:i:ｉ:ｉ|:i:i:i:i:ｉ:ｉ＼ ∧|ヽi＼i:i:i:i:|
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/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ー-／:i:ｉ:, :.└t三三¨¨ 丶、
{ー-:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉく:i:i:i:i:ｉ:ｉ:, :. |⌒ヽ ＼
:i:i:i:i:i:i:i:i`ﾄi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:＼:i:i:i:i:i:, :. |:i:i:|:i:i＞x,＿＿厶
｝i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:＼i:i:i:i:i:i:i:i:i:＼:i:i:i:, :i |:i:i:|:i:| /―――i/
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:＼i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ヽi:i:,:i |:i:i:|ｉ:ｉ/i:i:i:ｉX*X/
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/i:i:ヽ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:i |:i:i:|:/i:i:i:i:i:i:oi:/
|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:,|:i:i:|i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ/
,:|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|:ｉ:ｉ|:i:i:i:i:i:i:ｉ:/
漢 皇帝 劉秀
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 彼もまた、封禅の儀を行った一人である
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
713 名前：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga] 投稿日：2015/09/14(月) 01:31:37.33 ID:SeU8sXnbo
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| 続く .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ//
| | ＞:´|､ - ,|`:＜
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::| .続きはまた日を改めて。
| | ＞-､＼! !／::,-＜
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､ お疲れ様
| | ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
| ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽﾆj } ＼:／ ＼ |:::::::::::::::::::::::::::|
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|:!.|:＼ ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
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714 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 02:28:58.69 ID:f1VqYxrSo [1/2]
乙
>>699
摩耗かぁ、拓本とか残ってないのかなぁ、それとも拓本とったから字が削られたのかなぁ
もったいなやもったいなや
715 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 07:01:26.45 ID:+FYLinlAo
乙でした。
夏王朝の禹や殷王朝の湯王が泰山での封禅をやったとは考えにくい気が…。
周王朝の成王なら勢力範囲なので考えられるのですが、どうなんでしょうか？
716 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 08:29:00.51 ID:1mhlaOCpo
乙
丸投げのスタイルは嫌いじゃないですｗｗ
古代中国やると、封禅は避けられないイベントですねえｗｗ
717 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 16:07:39.50 ID:b9HxlMQy0
儒者が口先ばかりの役立たずとされる理由がズラリと・・・
718 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 18:20:34.53 ID:2EqQQIxWO
中国歴史もので腐れ儒者という言葉が出てくる確率は異常
719 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 19:18:54.83 ID:7O/SNaYP0
>>1乙です
孫皓が讖緯説や封禅にのめりこむ様は
「占いにのめり込み天下統一の妄想を抱いた」とか「疲弊の国家情勢からの現実逃避」と批判されることが多いけど
讖緯説や封禅って単なる占いじゃなくて、歴代皇帝たちも利用してきた極めて政治的な産物だから
孫皓も現実逃避ではなく、もっと積極的現実的な意図をもっていたと思う
720 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/14(月) 22:25:32.62 ID:tUCI5t5mo
>>714
拓本で摩耗することはほとんどないね。単純に風雨と、あと火災にあったりもしたらしい。
拓本は各種あるけど、一番多いので百六十数字残ってるらしい。北宋代にはすでに二百字くらいになってたそうな。
728 名前： 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日：2015/09/18(金) 19:45:42.67 ID:f1t3HcmqO
コーエーが横浜市とタイアップして啓発ポスターの募集を始めたそうだ
例の
孔明「待ってください。その息子さんからの電話、罠かもしれません」
でいきなり笑える
飲酒関連は張飛だろうな＾
山を舐めるな系は馬謖か
待ってください。その息子さんからの電話、罠かもしれません
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