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わんだふるぷりきゅあ!二次創作「心からのワンダフル!」中編

 

わんだふるぷりきゅあ!【Blu-ray】vol.4 [Blu-ray]

 

※前編の続きです。今回もまだ終わりません。あくまで二次創作、一オタクの妄想話ですのでご了承ください。

 

~翌日、朝~

 

いろは「こむぎ……大丈夫?」

 

こむぎ(犬)「ワンン……大……丈夫……ワン……」

 

昨夜、身を挺してわんにゃん中を守ったこむぎは大きなダメージを受け、床に伏せていた。

 

悟「いろはちゃん、こむぎちゃんのお見舞いに来たよ」

 

段ボールで作られた仕切りをどけて、悟・大福(兎)・まゆ・ユキ(人)がやって来た。

 

いろは「みんな……ありがとう」

 

すぐに仕切りを直す悟。周りからの視線を気にしてのことだ。

 

昨夜、インペライザーの光弾がキュアワンダフルに直撃した後、その姿は犬の状態のこむぎとなった。その瞬間を多くの人が目撃していたのだ。更に、こむぎが傷つき倒れたことにひどく動揺していた3人のプリキュアは、多くの人が見ている中で変身を解除してこむぎに駆け寄ってしまった。一瞬にしてプリキュア全員の正体が避難所の人たちに知られてしまったのだ。

 

更に、プリキュアではない悟も、今やエンペラ星人に名指しで顔を公開された当事者。避難所の人々の視線がこちらに集まるのは当然だった。

 

悟「プリキュアのことは、鷲尾市長が箝口令を出してくれたから、ひとまずこれ以上広まることはないと思う」

 

いろは「そっか……」

 

大福(兎)「この避難所にいる連中……人間も動物も含めて、みんな今は不安の真っ只中だな」

 

まゆ「うん……まあ……そう、だよね……」

 

ユキ(人)「……人と暮らす全ての動物を差し出せ、なんて……一体どういう要求なのよ……」

 

悟「……エンペラ星人は、光あるもの全てを憎んでるってニコ様が言ってた。多分……このアニマルタウンに溢れてるワンダフルが……人間と動物の絆が、彼にとって光なんだ……だから消し去ろうとしてる……」

 

悟の握りしめた両手に力がこもる。

 

悟「試されてるんだ……人間と動物の絆が……!」

 

黙りこくる一同。

 

大福(兎)「……しかしよォ……悟といろはに別れろってのは、どういうことなんだよ」

 

まゆ「悟いろは、光だから」

 

大福(兎)「え?」

 

まゆ「悟いろは、光だから」(2回目)(圧)

 

大福(兎)「あ……そ、そう……」


こむぎ(犬)「みんな、大丈夫ワン!元気出すワン!こむぎも早く元気になるワン!……うっ……」

 

いろは「こむぎ、あんまり大きな声出しちゃ駄目だよ。傷に響いちゃう」

 

段ボールの壁越しに、周囲が少しざわついているのが感じられた。犬のこむぎが喋っていることによるものだと、全員がすぐに理解した。

 

ユキ(人)「……いっそ私も猫の姿で周りに挨拶してこようかしら」

 

まゆ「ユキ〜、よしてよ……」

 

いろはママ「みんな、ちょっといい?」

 

仕切りをどけて、いろはママが声をかけてきた。

 

悟「僕たちもですか?」

 

いろはママ「うん、全員。校長室まで来て」

 

 

 

 

 

※※※※※

 

校長室。今はアニマルタウン役場の臨時指揮所となっている。

 

いろは「失礼します……」

 

いろはママに連れられて一同が入室すると、そこには鷲尾市長、いろはパパ、まゆママ、まゆパパ、メエメエ、ニコ様がいた。

 

ニコ様「……みんな来たね」

 

メエメエ「みなさん……親御さんや市長さんに、全てお話しました……」

 

いろは「えっ……」

 

いろはママ「あなたたち」

 

いろは達に緊張が走る。

 

いろはママ「……気づいてたわよ」

 

いろは「えっ?」

 

メエメエ「メェ〜〜!!?そ、そうだったんですか!?」

 

いろはママ「いろはは下手でしょ、嘘つくの。ずっと分かってたわ、私たち」

 

いろはパパも頷く。

 

まゆ「も、もしかしてママとパパも……」

 

まゆママ「ええ、もちろん。ユキが人間になっちゃう街だもの、まゆがプリキュアになってるのに気づいても驚かなかったわ」

 

まゆパパ「フフフ、カメラマンの洞察力を侮ってもらっては困るな、まゆ」

 

ユキ(人)「じゃあどうして何も言わずに……」

 

いろはパパ「最初は止めようとしたんだ、僕たち。でも、プリキュアとして毎日頑張ってる皆は……ホントにキラキラしてて……」

 

いろはママ「やめさせたくなかったの。あなた達のワンダフルを……側で見ていたかった……」

 

いろは「お母さん……お父さん……!」

 

ニコ様「とはいえプリキュアの使命は危険を伴うものです。お子さんたちをそのような事態に巻き込んだのは私たちです。本当に……申し訳ありません」

 

メエメエ「メェ〜!私も……最初にお会いした時、いろは様たちには迷子になった動物を探す手伝いをしていただいていると……プリキュアのことは伏せて皆様にご説明をしていました……ごメェんなさい〜〜〜!」

 

いろはママ「良いのよメエメエ、どうせ止めても言うこと聞かない子たちなんだから」


鷲尾市長「みなさんがプリキュアだと聞いたときは驚きましたが……!!!アニマルタウンを代表して、お礼を言わせてくださいィ!!!黒い獣から街を守ってくれていたんですよねェ!!!」

 

怒られるとばかり思って緊張していたいろはたちに安堵の笑みがこぼれる。しかしすぐに真剣な表情に戻り……

 

いろは「黙っててごめんなさい。……でも、私たち……今回も戦いたいんです。危ないのは分かってるけど……」

 

まゆ「私たちも……!」

 

ユキ(人)「今、この事態に対処できるのは、私たちしかいないわ」

 

いろはママ「……正直、親としては止めたいところだけど……たしかに、こんな状況、見てるだけなんてできないわよね」

 

頷く一同。

 

いろはママ「だから私たちも、全力であなた達をサポートすることに決めたわ。実は以前からプリキュアを支援するために、市長さんにお願いしてある物を作ってもらっているの」

 

いろは「ある物……?」

 

いろはパパ「実は……」

 

その時であった。校長室に備え付けられた複合機から、とてつもない勢いで紙が出されていく。

 

いろは「FAX?」

 

近くにいたいろはが紙を手に取る。

 

鷲尾市長「あっっっ!!!そ、それは多分……見ない方が!!!」

 

いろは「えっ……!?」

 

FAXの内容を見て青ざめるいろは。そこには……

 

 

 

 

 

「さっさと動物を渡しちまえ」

 

「動物の命より人の命」

 

「人間の安全を!!」

 

「さっさとあのガキたちを別れさせろ!!」

 

「中学生が乳繰り合ってんじゃねぇ」

 

 

 

 

 

悟「こ、これは……!!!」

 

エンペラ星人の要求を飲めという人々からのメッセージがあった。

 

いろは「っ………!!!」

 

目に涙を溜めながら部屋を飛び出すいろは。

 

まゆ「いろはちゃん!!!」

 

悟「僕が追いかけます!!!」

 

飛び出していく悟。

 

鷲尾市長「……実は昨夜から、あのような意見が……電話やFAX、ネット……あらゆるところから……」

 

まゆ「ひ、ひどい……!本当に動物たちを差し出して、いろはちゃんと兎山くんを別れさせろっていう人たちがいるってことですか!?」

 

鷲尾市長「……残念ながら……」

 

全員が俯き、重い空気が流れる。

 

まゆ「……ユキ」

 

ユキ(人)「……なに?まゆ」

 

まゆはユキ(人)に、力強い眼差しで向き合った。

 

まゆ「私に……勇気をくれる?」

 

ユキ(人)「…………何をするつもりか知らないけど…………」

 

猫の姿に戻り、まゆの胸に飛び込むユキ。

 

ユキ(猫)「私はいつだってあなたの味方よ」

 

まゆ「ありがとう……ユキ」

 

ユキを抱きしめたまゆは、鼻をユキのおでこに付け、その匂いを目一杯吸い込んだ。そして、真剣な表情で顔を上げた。

 

まゆ「市長さん。お願いがあるんです」

 

 

 

 

 

※※※※※

 

悟「ハァ……ハァ……いろはちゃん……!」

 

息も絶え絶えになりながら、ようやくいろはに追いついた悟。そこは、2人が結ばれたあの浜辺だった。

 

いろは「……悟くん……」

 

大粒の涙を流しながら振り返るいろは。その顔を見た瞬間、悟は胸が締め付けられる思いだった。

 

世界中の動物と友達になりたいと願い、同級生との交際に胸躍らせていた、14歳の女の子。プリキュアになれるとはいえ、いろはは1人の、ただの14歳の女の子なのだ。そんな彼女が、今この状況に、どれだけ傷ついているか。悟はそれが悲しくて、悔しくて、たまらなかった。

 

いろは「私……どうすれば良いんだろう……」

 

悟の胸に飛び込み泣きじゃくるいろは。悟はその背中をさすってあげることしかできない。

 

その時であった。

 

ガ……ガガ……ファ−……

 

〈〈〈えー……あー、あー……〉〉〉


街の防災無線から、声が聴こえてきた。

 

〈〈〈えっ……と……私、猫屋敷まゆっていいます。市長さんにお願いして、今から少し、放送をさせていただきます〉〉〉

 

悟「猫屋敷さん!?」

 

いろは「まゆちゃん……?」

 

 

 

 

 

※※※※※

 

〜避難所(わんにゃん中体育館)〜

 

猿渡「おい!猫屋敷がなんかやるらしいぞ!」

 

大熊「アニマルタウンの公式キュアチューブやキュアスタでもやってるよ!」

 

蟹江「そっちじゃ動画だよ!」

 

烏丸「ほんとだ、今からやるみたい」

 

避難所のスピーカーからまゆの声が流れる。スマホやパソコンで視聴を始める人々もいる。

 

 

 

 

 

※※※※※

 

~わんにゃん中の放送室~

 

緊張の面持ちでカメラの前に立つまゆ。

 

まゆ「えーっと……何から……どうやって話そうかな……」

 

冷や汗をかきながら目が泳ぐまゆ。カメラの手前で見守っているユキ(人)と両親の方に目をやる。

 

ユキ(人)は優しく微笑みながら静かに頷き、それを見てまゆは落ち着きを取り戻す。大きく深呼吸するまゆ。

 

まゆ「えっと……みなさん、今、街が……大変なことになってます。多分、みなさん、凄く怖い思いをしてると思います」

 

胸の前で両手を握るまゆ。

 

まゆ「私、ちょうど1年くらい前にこの街に引っ越してきました。……私、人見知りだから……最初は、すごく不安で……怖かったんです。だから学校でも最初はあまり人と話せなくて……友達もいなくて……。でも家に帰ればユキが……あ、ユキっていうのはうちで飼ってる猫なんですけど……家に帰ればユキがいてくれるから、それでも良いって思ってたんです。私、ユキが大好きだから……。でも、少しずつ分かってきたんです。ユキと一緒にいる時の暖かい気持ちと同じものが、この街には……アニマルタウンには沢山あって……人と動物が、お互いに想い合って、幸せが、ワンダフルが溢れてるって……!」

 

段々と語気が強くなるまゆの放送。多くの人が観て、聴いている。

 

まゆ「それに気づかせてくれたのが、犬飼いろはちゃんと犬のこむぎちゃん、兎山悟くんと兎の大福ちゃんだったんです。皆はこのアニマルタウンで最初に友達になってくれて……私、皆のおかげでこの街が好きになれて……。それからは少しずつだけどクラスに馴染めて、他の友達もできて、自分に……ちょっとだけだけど、自信もついて……喧嘩別れしちゃってた前の学校の友達と仲直りもできて……」

 

まゆの目に涙が溜まり始める。

 

まゆ「だから私……いろはちゃんと兎山くんが両想いで、付き合うことになって……すごく嬉しかったんです!私の大切な人同士が結ばれて……こんなに嬉しいことないって……!」

 

ユキ(人)「まゆ……」

 

まゆ「私、この街も友達も大好きです!だから……!だから……!何も失いたくないんです!」

 

溢れ出す涙。

 

まゆ「みんな怖いのは分かります!私だって怖い……!でも!でも!!暴力で何かを奪おうとする人に、負けちゃいけないと思うんです!!!お願いです、動物を差し出すだとか、2人を別れさせろだとか、そんなこと言うのはやめてください!どう考えたっておかしいんです!……みなさん、みなさん……!どうか暴力や恐怖に屈しないで……!今こそ勇気を持ってください!ひとりひとりの心の声に従って!最後の答えを出してください……!」

 

泣きじゃくるまゆ。放送が終わる。

 

ユキ(人)「まゆ……!」

 

まゆに駆け寄り抱きしめるユキ(人)。

 

まゆ「うぅ〜〜……ユキぃ……私、ちゃんとできてたかなぁ……」

 

ユキ(人)「ええ、凄かったわ。カッコ良かった」

 

泣きじゃくるまゆの頭を撫でるユキ。

 

まゆママ「まゆ……本当に、本当に凄かったわ」

 

まゆパパ「親として誇りに思うよ」

 

まゆ「うぅ〜〜……ママ……パパ……ユキぃ〜……」

 

抱きしめ合う猫屋敷一家。

 

 

 

 

 

※※※※※

 

いろは「まゆちゃん……!」

 

戻ってきたいろはと悟。いろははまゆの胸に飛び込み泣きじゃくる。

 

いろは「ありがとう……ありがとうまゆちゃん……!凄かった……!」

 

悟「本当にありがとう猫屋敷さん」

 

悟も涙を流している。

 

まゆ「えへへ……私にできることをしただけだよ」

 

鷲尾市長「みなさ〜〜〜ん!大変ですゥ!!!」

 

駆け寄ってきた鷲尾市長に連れられ、校長室にやってきた一同。

 

物凄い勢いで複合機から飛び出てくる紙。鷲尾市長がそれらを突きつける。

 

鷲尾市長「FAXでも電話でもネットでも!猫屋敷さんの放送の後から物凄い量のメッセージが!」

 

 

 

 

 

「アニマルタウンは人間と動物、みんなの街」

 

「侵略者に屈するな」

 

「今こそ人間と動物が団結を!!!」

 

「中学生の子供を大人が虐めて良い訳が無い」

 

「悟いろを別れさせないでください!」

 

 

 

 

 

各々もスマホでネットの様々な声を確認する。そのほとんどが、まゆの呼びかけを肯定する内容だった。

 

悟「やった……!やったねいろはちゃん!」

 

いろは「うん……!うん!」

 

まゆ「市長さん!どんなことがあっても、動物たちは引き渡したりしない!いろはちゃんと兎山くんは別れさせない!それが……!アニマルタウンが出した答えです!

 

鷲尾市長「分かりましたァァァァァ!!!!!……ん!!!??」

 

鷲尾市長のスマホに通知が入る。

 

鷲尾市長「なんと!!!??」

 

いろは「どうしたんですか!?」

 

鷲尾市長「13体のロボット全てが……!ここ、わんにゃん中に向けて移動を開始した模様です!」

 

ユキ(人)「とうとう仕掛けてきたわね……!」

 

 

 


※※※※※

 

インペライザーの襲撃に備え、人間も動物たちも、体育館から出てはならないという勧告が出された。

 

慌ただしく対応に追われる人たち。不安な表情の動物たち。


迫りくる13体のインペライザーを防ぐため、いろは、まゆ、ユキ(人)、メエメエ、ニコ様は、戦いに向かおうとしていた。

 

悟「みんなー!」

 

大福を抱きながら駆けつけた悟。

 

いろは「悟くん……見送りに来てくれたんだ」

 

悟「違う!僕たちも行くよ!」

 

まゆ「えっ?」

 

大福(兎)「今この街には……ワンダフルが溢れてる!だから、今なら俺たちも……!」

 

大福(兎)の体が光り輝き、人の姿に変わる。

 

いろは「大福ちゃん……!」

 

大福(人)「行こうぜ、みんなで!」

 

頷く一同。そこへいろはの両親、まゆの両親もやってきた。

 

いろは「お母さん、お父さん……」

 

まゆ「ママ、パパ……」

 

いろはママ「……悔しいけど、私たちにはあなたたちをサポートすることしかできない」

 

いろはパパ「だからこそ……全身全霊でサポートをする!」

 

まゆママ「説明をお願い、みんな」

 

まゆ「えっ?」

 

大熊、蟹江、猿渡、烏丸が現れた。

 

ユキ(人)「あなたたち、どうして……」

 

大熊「みんな……実は私たちも、隠してたことがあったの!

 

蟹江「シルバークラブG、起動!!!

 

蟹江が手元のリモコンを押すと、わんにゃん中のグラウンドから巨大なビーム砲がせりあがって来た。

 

いろは「えええええええええ!!!??」

 

蟹江「アニマルタウン役所やフレンドリィ動物病院、プリティホリックアニマルタウン店からの働きかけで我が蟹江財閥(本作独自の設定です)が作り上げた、プリキュア支援、対黒い獣用の極太ビーム兵器よ!まさか宇宙人のロボット相手に使うとは思わなかったけどね!」

 

猿渡「ウチ、猿渡コンツェルン(本作独自の設定です)の技術も相当使われてるってことも忘れんなよ!」

 

蟹江「うっさいわね!」

 

大熊「うちの牧場の子たちの糞から作られた完全バイオエネルギーで動くんだよ!

 

烏丸「ハァ!!!!!烏丸結界!!!!!

 

烏丸が大幣(お祓いの棒)を振ると、わんにゃん中の周囲100メートルほどが結界に包まれた。

 

まゆ「な、なに!!!??」

 

烏丸「神社の娘だから、実はこういうこともできるの(本作独自の設定です)。少しは攻撃に耐えられると思う」

 

メエメエ「メェ~……実はみなさんもこんな秘密があったんですねぇ」

 

ニコ様「なんかプリキュアのこととか隠してたのアホらしくなってきたね」

 

いろは「市長さんにお願いして作ってもらってたのって、こういう……!」

 

いろはママ「そう。プリキュアの助けになるために……」

 

まゆパパ「戦うのは君たちだけじゃない!そのことを心の支えにしてほしい」

 

悟「ありがとうございます……!」

 

頭を下げる一同。

 

いろはママ「そして、とっておきが……」

 

こむぎ(犬)「みんな~!!!」

 

いろはママが何かを言いかけた瞬間、こむぎ(犬)が駆けてきた。

 

いろは「こむぎ!!?ダメだよ、寝てなきゃ!」

 

こむぎ(犬)「こむぎも行くワン……!アニマルタウンの人たちは、動物を見捨てないって言ってくれたワン!だからこむぎも頑張るワン!」

 

悟「こむぎちゃん……」

 

暫し迷ういろは。

 

いろは「……絶対に、無茶はしちゃダメだよ!」

 

こむぎ(犬)「ワン!」

 

こむぎ(犬)の体が輝き、人の姿になる。

 

こむぎ(人)「行こう!みんな!」

 

いろは「うん!じゃあ……」


「「「「「「いってきます!」」」」」」

 

 

 

 

 

※※※※※

 

わんにゃん中から1キロの地点。13機のインペライザーが集結し、わんにゃん中を目指して進んでいた。そこにたどり着いた一同。

 

いろは「みんな……行くよ!」

 

~変身~

 

4人のプリキュアと悟(変身態)、大福(変身態)、計6人がインペライザー軍団に立ち向かう!

 

悟(変身態)「バラバラに戦っちゃダメだ!みんなで1機を攻めよう!」

 

フレンディ「分かった!みんな!」

 

リリアンリリアンネット!」

 

リリアンネットで動きを封じられたインペライザー。ワンダフルとニャミー、そして大福(変身態)がすかさず足を攻める。

 

ワンダフル「タアーーーッ!」

 

ニャミー「ハァーーーッ!」

 

大福(変身態)「イーーーッサァーーー!

 

膝をつくインペライザー。

 

悟(変身態)「よし!」

 

大福(変身態)「今だぜ!」

 

大福(変身態)の呼びかけに、全員が頷く。

 

ニコ様「ニコの力をみんなに!」

 

「「「「プリキュア!エターナルキズナシャワー!!!」」」」

 

昨日はニコ様が不調で放つことができなかったわんだふるぷりきゅあ最大必殺技が炸裂する。上半身が吹き飛び、再生できないインペライザー。

 

悟(変身態)「よし!まずは1機!」

 

フレンディ「うん!……あっ!」

 

1機のインペライザーが放った光弾が悟(変身態)を襲う。

 

フレンディ「リボンバリア!」

 

跳ね返された光弾がインペライザーに直撃。

 

悟(変身態)「ありがとうフレンディ!」

 

フレンディ「うん!」

 

リリアン「ヒューーーーー!」(高揚)

 

ニャミー「リリアン!余所見しない!はあっ!」

 

よろめいたインペライザーの右腕にニャミーの強烈な引っ搔きが炸裂。肘から先が外れて地面に落ちるが、大剣に変化してすぐに腕にくっつく。

 

ニャミー「……っ!」

 

横への強烈な振り抜きを、上体を倒して間一髪避けるニャミー。

 

ワンダフル「たあーーーっ!」

 

そこへワンダフルが素早く飛び蹴りを放ち、インペライザーを吹っ飛ばす。

 

ニャミー「助かったわ!」

 

ワンダフル「ワフゥー!」

 

ニコ様「チャンスです!ニコの力を皆に!」

 

「「「「プリキュア!エターナルキズナシャワー!!!」」」」

 

倒れているインペライザーにエターナルキズナシャワーが直撃、再生できない。

 

フレンディ「これで2機目……!」

 

 

 

 


※※※※※

 

わんにゃん中体育館では、プロジェクターでプリキュアの戦いの様子が中継されていた。

 

狐崎「みなさーん!プリキュアを応援しましょおーーー!」

 

狸原「ああ……!やはりユキさん、ニャミーは美しい!」

 

「頑張れー!プリキュアー!」

 

「負けないでー!」

 

「良いぞー!」

 

声援を送る人々。動物たちも真剣な表情で見つめる。

 

鷲尾市長「よっしゃアアアアア!!!プリキュアの皆さんを援護しますよオオオオオ!!!

 

蟹江「了解ィ!シルバークラブG、発射ァ!!!

 

蟹江がスイッチを押し、グラウンドのシルバークラブGから光線が放たれる。凄まじい速度で1キロ先のインペライザーに直撃。再生装置を狙い撃たれ、撃破されるインペライザー。

 

大熊「お見事!!!」

 

猿渡「蟹江にしちゃ上出来だァ!!!」

 

蟹江「うっさい!!!」

 

 

 

 

 

※※※※※

 

フレンディ「蟹江ちゃんのビーム砲だ!」

 

リリアン「すごい威力!」

 

歓喜する一同。まだ10機も残っているが、この調子でいけば……と皆の士気が上がった次の瞬間、空間転移で3機の新たなインペライザーが現れた。

 

ワンダフル「そ、そんなぁ!!?」

 

大福(変身態)「振り出しってことかよ……!」

 

フレンディ「こ、これじゃいくら頑張っても……」

 

皆の目から光が消える。その隙を逃さず、13機のインペライザーが一斉に光弾を放つ。

 

フレンディ「い、いけない!みんな!」

 

全員がすぐにバリアを展開したが、一瞬の遅れが致命的となり、光弾の威力を抑えきれずに吹き飛ばされる。

 

一同「ああああああ!!!」

 

メエメエ「メェ~~~ッ!皆さん!」

 

わんにゃん中のすぐ側に吹き飛ばされてきた一同。変身が解除され、もとの姿に戻ってしまう。

 

いろは「う……あ……」

 

悟「いろはちゃん!みんな!大丈夫!?」

 

いろは「う、うん……なんとか……」

 

上体を起こすものの立ち上がれない一同。そこへ迫り来るインペライザー軍団。

 

ユキ(人)「くっ……!もうここまで来たの……!」

 

インペライザーたちはわんにゃん中めがけて一斉に光弾を発射。烏丸が展開した結界がそれを阻むが、次々と放たれる光弾によって、次第にひび割れていく。

 

烏丸「あっ……!」

 

よろめき、膝をつく烏丸。

 

大熊「大丈夫!?」

 

烏丸「ご、ごめん……もう……!」

 

遂に破られる結界。シルバークラブGも光弾によって破壊されてしまう。

 

蟹江「そんな!」

 

猿渡「くそぉ!」

 

いろはママ「みんな……!」

 

不安に包まれる体育館。

 

こむぎ(人)「だ……駄目……!来ないで!」

 

ひとり立ち上がり、よろよろとした足どりでインペライザーに向かっていくこむぎ。

 

いろは「こ、こむぎ!駄目!戻って!」

 

まゆ「こむぎちゃん!」

 

ユキ(人)「戻りなさいこむぎ!」

 

両手を広げ、背後のわんにゃん中を守ろうとするこむぎ(人)。

 

こむぎ(人)「絶対に……守る……!」

 

悟「こむぎちゃん!」

 

大福(人)「無茶だこむぎ!」

 

先頭のインペライザーがこむぎを見下ろす。そしてその右手が大剣に変わり、大きく振り上げられる!

 

いろは「駄目えええええ!!!!!」

 

 

 

 

 

その時であった。

 

2つの人影がインペライザーの顔のすぐ前に現れ、強烈なパンチで吹き飛ばした!

 

いろは「な、なに!?」

 

吹き飛んだインペライザーが他のインペライザーにぶつかり、ボウリングのピンのように次々と倒れる。

 

悟「プ、プリキュア……!?」

 

そこには黒いプリキュアと、白いプリキュアがいた。

 

???①「間に合って良かった。立てる?」

 

へたりこんでしまったこむぎ(人)に手を差し伸べる黒いプリキュア

 

???②「掴まるプカ!」

 

白いプリキュアも手を差し伸べる。2人の手を取り立ち上がるこむぎ(人)。

 

こむぎ(人)「あ、ありがとう!ふたりはプリキュアなの???」

 

興味津々に尋ねるこむぎ(人)。

 

???①「そうだよ。君たちを助けに来た」

 

???②「プカ!」

 

そこへなんとか駆け寄る一同。

 

いろは「あ、ありがとうございます!あなたたちは……?」

 

シュプリーム「僕は、キュアシュプリーム

 

プーカ「キュアプーカ、プカ!

 

悟「キュアシュプリームに、キュアプーカ!」

 

いろは「は、はじめまして……!」

 

シュプリーム「……ん?んん……??」

 

いろはにぐっと顔を近づけるシュプリーム。

 

いろは「えっ?な、なに……!?」

 

シュプリーム「…………似てる……?」

 

いろは「え?」

 

プーカ「シュプリーム、どうしたプカ?」

 

シュプリーム「…………」

 

いろはとプーカの顔を交互に見るシュプリーム。

 

シュプリーム「……いや、勘違い、かな」

 

プーカ「何プカ、それ!?」

 

シュプリーム「ごめんごめん」

 

ツッコむプーカを優しい目で見つめながら笑うシュプリーム。

 

いろは「……なんだか、こむぎと私みたいかも」

 

いろはにも笑みが戻る。

 

インペライザー「フシュー!!!」

 

倒れ込んでいたインペライザーたちが起き上がる。先ほどのパンチで吹き飛ばされた機体は頭部が破損していたが、修復されていた。

 

シュプリーム「再生するのか。面倒だな」

 

プーカ「一気に燃やし尽くすしかないプカ!」

 

シュプリーム「そうだな。いこう」

 

片方の手を握り合うシュプリームとプーカ。そして、2人とも空いているもう片方の手を空に掲げる。

 

シュプリーム「ブラックファイアー!

 

プーカ「ホワイトファイアー!

 

黒い炎がシュプリームに、白い炎がプーカの手に降り注ぐ。

 

握り合った方の手に力をこめ、炎を宿した方の手をインペライザーに向けるふたり。

 

シュプリーム&プーカ「「プリキュア!!!マーブルスパイラル!!!」」

 

放たれた黒い炎と白い炎が螺旋状に絡み合い、インペライザーに直撃する!

 

インペライザー「グオオオオオ!!!」

 

悲鳴のような駆動音を響かせながら炎に包まれるインペライザー。物凄い勢いで燃やし尽くされ、跡形もなく消滅する!

 

シュプリーム「まだまだ……!」

 

プーカ「プカアアアアア!」

 

薙ぎ払うように左右へマーブルスパイラルを放ち続けるふたり。

 

他のインペライザーも次々に燃やし尽くされ消滅していく。

 

いろは「す、すごい!」

 

まゆ「強い……!」

 

ユキ(人)「只者じゃないわ、あのふたり……!」

 

あっという間に、全てのインペライザーが消滅した。驚く一同。

 

しかし、そこへ新たに13機のインペライザーが転送されてくる。

 

いろは「また来た……!」

 

シュプリーム「問題ない」

 

空を見上げるシュプリーム。

 

シュプリーム「こっちにも、援軍はいるからね

 

空に2つの虹色のゲートが出現する。

 

まゆ「な、なに!?」

 

スカイ「ヒーローの……プリキュアの出番です!!!

 

片方の穴から颯爽と現れたのは、ひろがるスカイ!プリキュアの5人。

 

こむぎ(人)「わぁー!?みんな!」

 

スカイ「無限に広がる、青い空!キュアスカイ!」

プリズム「ふわりひろがる、優しい光!キュアプリズム!」

ウィング「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

バタフライ「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」

マジェスティ「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」

「「「「「レディーゴー!ひろがるスカイ、プリキュア!!!!!」」」」」

 

そしてもう片方のゲートからは……

 

ミラクル「キュアップ・ラパパ!!!みんなー!」

 

ほうきに乗って、魔法つかいプリキュアの3人とキュアモフルンが現れた!

 

ミラクル「ふたりの奇跡! キュアミラクル!」
マジカル「ふたりの魔法! キュアマジカル!」
フェリーチェ「あまねく生命に祝福を! キュアフェリーチェ!」

モフルン「モフモフモフルン!キュアモフルン!」

「「「「魔法つかいプリキュア!」」」」

 

いろは「来てくれたんだ……!」

 

かつて共闘した2大プリキュアチームの登場に感激する一同。

 

プリズム「シュプリームの声が聞こえたの」

 

ウイング「アニマルタウンが危ない、このゲートを通って来てくれ、って……」

 

バタフライ「ホント、驚いたよー!」

 

マジェスティ「うん!」

 

笑い合う一同。そこへインペライザー軍団が迫る。

 

マジカル「もっと再会を喜びたいところだけど……」

 

フェリーチェ「今はやるべきことがありますね」

 

モフルン「モフー!やるモフ!」

 

構える一同。

 

シュプリーム「わんだふる組は少し下がってて」

 

スカイ「皆さん……いきましょう!」

 

一斉に飛び立つプリキュアたち。インペライザー軍団との激闘が展開される。

 

歴戦のプリキュアたちは見事な連携でインペライザーを無効化していく。そこへシュプリームとプーカがマーブルスパイラルを放ち、次々とトドメを刺していく。

 

悟「すごい……!」

 

大福(人)「流石だぜ!」

 

悟「……あれ?」

 

悟が違和感に気づく。次々とインペライザーが倒されていくなか、新たな機体が転送されて来ない。

 

悟「どうして……あっ?」

 

悟のスマホが鳴り響く。電話に出る悟。

 

???〈〈〈悟くん?久しぶり!〉〉〉

 

悟「ナツキさん!?」

 

声の主は『ドキドキ♡タヌキングダム』の開発者、ゲームクリエイターのナツキだった。

 

ナツキ〈〈〈いま、奴らの転送システムをハックしたの!もう大丈夫、新しいロボットは転送されて来ないわ!〉〉〉

 

悟「えぇ!?そんなことが……!」

 

ナツキ〈〈〈アニマルタウンは私の心を癒してくれた街だもの……!このくらいさせて!〉〉〉

 

〜エンペラ星人の転送システム内部の電脳空間で暴れ回るたぬき達の図〜

 

悟「ナツキさん……!ありがとうございます!」

 

シュプリーム「もう来ないってことか。やったね」

 

ついに最後の1機が燃やし尽くされた。喜ぶ一同。

 

悟は空を見上げる。

 

悟(見ているかエンペラ星人……!これが僕たちが紡いできた絆だ!

 

 

 

 

 

その時であった。

 

空から赤黒い炎の塊がゆっくりと降下してくる。地表に近づいてくるにつれ、インペライザーと同等の大きさの、巨大な炎だということが分かる。

 

いろは「あ……あれって……!?」

 

シュプリーム「……ついにお出ましか」

 

炎の中に巨大な人影を確認する一同。

 

次の瞬間、周囲の建物が爆発、炎上する。飛んでくる破片、瓦礫からわんにゃん中を守るプリキュアたち。

 

炎が消え、その中から漆黒の巨人が姿を現した。地表に降り立つ巨人。更に燃え盛る周囲の建物。

 

ニコ様「…………!」

 

いろは「あれが……エンペラ星人……!

 

周囲の炎に照らされながら額の水晶が妖しく輝き、漆黒の巨人が口を開く。

 

エンペラ星人「余は、暗黒の支配者!

 

息をのむ一同。

 

エンペラ星人「プリキュアよ!ダイヤモンドユニコーンよ!ウルトラの父よ!光の者たちよ!遂にかつての決着をつける時が来た……!」

 

かつてあった2つの大きな戦いを重ねて回想するエンペラ星人。

 

全盛期ニコ様(西岡徳馬ボイス)・ウルトラの父(西岡徳間ボイス)・エンペラ星人「「「フゥン!!!」」」

 

全盛期ニコ様(西岡徳馬ボイス)・ウルトラの父(西岡徳間ボイス)「うっ!!!」

 

エンペラ星人「ぐおお……!光がぁ……!

 

回想を終え、光への憎しみを更に募らせるエンペラ星人。太陽を指さす。

 

エンペラ星人「見るが良い……既に太陽は燃え尽きつつある……!」

 

急速に発達していく黒点に覆われ輝きが減っていく太陽。空には暗雲が立ち込め、その僅かな光すら見えなくなる。

 

エンペラ星人「今こそ全ての光は閉ざされ、そしてこの街は息絶えるのだ!!!」

 

マントを翻し、周囲の炎を消し去るエンペラ星人。

 

エンペラ星人「プリキュアよ、光の者たちよ!愚かな選択をした全ての命もろとも……漆黒の闇となれ!滅び去れ!!!」

 

再び空を指さすエンペラ星人。

 

エンペラ星人「余が降臨した以上……この街に、未来は無い!!!!!

 

暗雲の中に轟く雷。稲妻がエンペラ星人の漆黒の体を照らす。

 

 

 

 

 

シュプリーム「暗黒宇宙の大皇帝か……」

 

拳を握り締めるシュプリーム。

 

シュプリーム「相手にとって不足は無いな」

 

プーカ「プカ!」

 

シュプリーム「いくぞ!」

 

プーカ「プカァ!」

 

エンペラ星人に向かっていくシュプリームとプーカ。

 

エンペラ星人「フン!!!」

 

キィィィィィィィィィィン!!!!!

 

シュプリーム「っ!!?うわあああああ!!!

 

プーカ「プカアアアアア!!!

 

しかし、エンペラ星人が左手から放つ波動に吹き飛ばされてしまう。

 

ニコ様「ハァ!!!ニコ念力!!!

 

トゥトゥトゥトゥトゥトゥトゥトゥ!!!!!

 

エンペラ星人「フン!!!」

 

キィィィィィィィィィィン!!!!!

 

ニコ様「あああああ!!!!!

 

念力でエンペラ星人を抑えようとするも跳ね返され、全身から火花を散らしながら吹っ飛ぶニコ様。

 

メエメエ「メェ~~~!ニコ様!」

 

いろは「大丈夫ですか!!?」

 

スカイ「私たちも行きましょう!!!」

 

ミラクル「キュアップ・ラ……!」

 

エンペラ星人「フン!!!」

 

キィィィィィィィィィィン!!!!!

 

ひろがるスカイ!プリキュア魔法つかいプリキュアああああああ!!!!!

 

吹き飛ばされる2大プリキュアチーム。変身が解け倒れる。

 

まゆ「えっ!!?」

 

ユキ(人)「い、一撃で……!」

 

鷲尾市長「あああああ!!!皆さん!!!」

 

大熊「そんな……!」

 

猿渡「蟹江!!!シルバークラブG、修復完了との報告だ!」

 

蟹江「でかした!!!Shoot!!!!!」

 

エンペラ星人「フン!!!」

 

キィィィィィィィィィィン!!!!!

 

破壊されるシルバークラブG。

 

蟹江「あああああ!!!!!

 

何故か全身から火花を散らしながら吹っ飛ぶ蟹江。

 

エンペラ星人「ヌハハハハ……む?」

 

支え合いながら立ち上がろうとしているシュプリームとプーカに気づくエンペラ星人。

 

エンペラ星人「お前たちは少ししぶといな。……フン!!!」

 

キィィィィィィィィィィン!!!!!

 

シュプリーム「うあああああ!!!」

 

プーカ「プカアアアアア!!!」

 

再び吹き飛ばされる2人。

 

シュプリーム「がっ……あっ……!!!」

 

プーカ「プカァ……!」

 

変身は維持しているものの、立ち上がれない2人。

 

いろは「う……嘘……」

 

いろはは眼前に広がる光景が信じられなかった。11人のプリキュアが、あっという間に戦闘不能になってしまったのだ。

 

悟「つ……強すぎる……」

 

立ち尽くすわんぷり組。エンペラ星人は一歩も動いていない。

 

 

 

 

 

静寂が周囲を包む。嘲笑うエンペラ星人。

 

エンペラ星人「ヌハハハハ……弱い……弱すぎる。貴様らが口にする光……希望……絆……ワンダフル……そのようなものが如何にまやかしで不確かなものか、身に染みたであろう」

 

シュプリーム「……違う……」

 

エンペラ星人「む?」

 

支え合いながら立ち上がるシュプリームとプーカ。

 

シュプリーム「お前は……何も分かってない!!!

 

プーカ「プカ!!!

 

シュプリーム「みんな、なに寝てるんだ!!!立て!!!最後まで諦めず……不可能を可能にする!!!それが、君たちが僕に教えてくれたプリキュアだろ!!!

 

シュプリームの叫びに目を覚ますプリキュアたち。

 

ソラ「ぐっ……!そうでした……!」

 

みらい「起こそう!みんなで、とびっきりの魔法を!」

 

力を振り絞って立ち上がり、変身するひろがるスカイ!組と魔法つかい組。

 

 

 

 

 

ひろがるスカイ!プリキュア「「「「「プリキュアマジェスティック・ハレーション!!!!!」」」」」

 

魔法つかいプリキュア「「「「プリキュア!!!ハートフル・レインボー!!!!!」」」」

 

 

 

 

 

最大級の技を放つ2大プリキュアチーム。最後の力を出し尽くしたため、放った直後に全員の変身が解ける。

 

エンペラ星人「フン!!!」

 

しかし、念動力を使い、自身に被弾する前に目の前で技を相殺するエンペラ星人。巨大な爆炎が上がる。

 

エンペラ星人「む!!?」

 

爆炎の中から飛び出すシュプリームとプーカ。エンペラ星人の顔の高さまで接近することに成功する。

 

シュプリーム「ブラックファイアー!

 

プーカ「ホワイトファイアー!

 

炎を腕に纏う2人。

 

シュプリーム「プリキュア!!!マーブルスパイラル……!!!!!

 

プーカ「ゼロ!!!!!プカ!!!!!

 

炎を纏った拳を全身全霊の力でエンペラ星人の顔面へ叩き込むシュプリームとプーカ。

 

だが!!!

 

エンペラ星人「フン!!!」

 

なんとエンペラ星人は左手だけでそれを受け止める!!!

 

 

 

 

いろは「えっ……!」

 

悟「そんな……!」

 

立ち尽くすわんぷり組。

 

シュプリーム「ぐっ……!くそっ……!くそっ……!!!」

 

プーカ「プカァァァッ……!!!」

 

シュプリームとプーカはそれでも諦めず拳を押し込むが、ビクともしない。手に纏っていた炎も消えてしまう。

 

エンペラ星人「ヌフフ……ヌハハハハ……!惜しかったな。まぁ、この拳が届いたところで余には蚊に刺された程度だが……」

 

嘲笑うエンペラ星人。

 

シュプリーム「っ!!?離れろ、プーカ!!!」

 

プーカ「プカ!!?」

 

空いている方の手でプーカを吹っ飛ばすシュプリーム。エンペラ星人が左手でシュプリームを掴む。

 

プーカ「シュプリーム!!!」

 

ミシミシミシ……

 

シュプリーム「ぐッ……!!!あッ……!!!」

 

苦しむシュプリーム。全身を握りしめられる鈍い音が響く。

 

エンペラ星人「その目……気に入らぬ!!!」

 

ボキベキベキベキ!!!!!

 

シュプリーム「ああああああああああ!!!!!

 

まゆ「嫌っ……!」

 

全身の骨が砕ける音が響き、咄嗟に目を背けるまゆ。エンペラ星人はシュプリームをプーカのもとへと投げ捨てる。

 

プーカ「シュプリーム!!!!!」

 

悟「何か……何か手は無いのか……!!!??」

 

ユキ(人)「エンペラ星人が!!!」

 

左手を大きく振りかぶり、わんにゃん中の体育館に狙いを定めるエンペラ星人。

 

エンペラ星人「今度こそ味わえ!真の絶望を!!!」

 

いろは「やめてえええええ!!!!!

 

キィィィィィィィィィィン!!!!!

 

 

 

 

 

いろは「……えっ……?」

 

プーカ「プカ……!!?シュプリーム!!!!!」

 

なんとシュプリームが物凄い速さでエンペラ星人の前に飛び立ち、その体で波動を受け止めたのだ。

 

シュプリーム「ぐ……あ……こ、これ、が……守るって、こと……プリキュア……」

 

力なく堕ちていくシュプリーム。すぐさまプーカが駆け寄る。

 

プーカ「プリム!!!!!」

 

変身が解け、プリムの姿になった彼女(彼)を抱き起こすプーカ。プリムはピクリとも動かない。

 

エンペラ星人「……お前は根本的に他の者どもとは違う。光の者でもないお前が何故……」

 

プーカ「……ッ!!!!!お前ええええええええええ!!!!!

 

激昂したプーカの手に、緑色の光が宿る。輝かしくも禍々しい光。

 

ソラ「っ!!?アレはまさか!!!」

 

ましろ「プーカ駄目!!!!!その力は!!!!!」

 

叫ぶソラとましろ。2人は覚えていた。かつてプリキュアを全滅させたシュプリームの破壊の力。シュプリームが生み出したプーカもまた、同じ力を行使できるのだ。

 

プーカ「大丈夫プカ!!!!!力の範囲を狭めて……こいつだけに!!!!!」

 

破壊の力を玉にして、エンペラ星人に投げるプーカ。しかし……

 

エンペラ星人「くだらん……!」

 

エンペラ星人はそれを片手で跳ね返す!

 

プーカ「プカッ!!???プカアアアアアアアアアア!!!!!

 

跳ね返された破壊の玉が直撃し、ついに力尽きるプーカ。その姿はプリムによく似た人間になり、更に妖精の姿に変わる。重なり合うようにして倒れるプーカ(妖精)とプリム。

 

それを見ていた全員が膝から崩れ落ちる。誰も、何も言葉を発しない……。

 

 

 

 

 

ただひとりを除いて。

 

 

 

 

 

こむぎ(人)「もう……見てられない……!」

 

いろは「あっ!!?こむぎ!!!??駄目、戻って!!!!!」

 

エンペラ星人の前に立ちはだかるこむぎ(人)。限界を越え、キュアワンダフルに変身する。

 

ワンダフル「もうやめて!!!!!どうしてそんなにガルガルしてるの!!!??」

 

エンペラ星人「む……!!!??」

 

ワンダフルの言葉と眼差しに動揺するエンペラ星人。なぜ心が揺らぐのか、自身でも分からない。

 

ワンダフル「こんなひどいことやめて、一緒に遊ぼ!!!!!そうすれば……!!!!!」

 

エンペラ星人「……黙れ。貴様に余の何が分かる!!!!!

 

エンペラ星人の右手に赤黒い稲妻が降り注ぐ。その稲妻がワンダフルに向けて放たれる!

 

ニコ様「あっ……アレはレゾリューム光線!!!!!いけません、アレだけは!!!!!」

 

ワンダフル「あっ……!!!!!ああっ……!!!!!

 

ワンダフルの全身に赤黒い稲妻が走る。苦しむワンダフル。

 

 

 

 

 

……何故……どうして……

 

 

 

 

 

ワンダフル「えっ……?」

 

苦しみながら、頭の中に聞こえてくる声に驚くワンダフル。

 

 

 

 

 

皆……俺を助けるために……!

俺が……俺が皆を殺した……!

俺が一族を……星の皆を……!

 

 

 

 

 

ワンダフル「この声……もしかして……あっ!!!!!あああああ!!!!!

 

苦しみ、叫ぶワンダフル。

 

いろは「駄目!!!!!駄目!!!!!」

 

悟「駄目だいろはちゃん!!!!!危険だ!!!!!」

 

駆け寄ろうとするいろはを抑える悟。

 

いろは「だってワンダフルが!!!!!こむぎが!!!!!」

 

見ていることしかできない一同。

 

ワンダフル「みっ……みんな!!!!!」

 

いろは「えっ?」

 

苦しみながら何かを伝えようとするワンダフル。

 

ワンダフル「エンペラ星人は……!

 

エンペラ星人「消えろ!!!!!

 

エンペラ星人が更に力を込め、ワンダフルの体が赤黒い粒子に分解される!

 

 

 

 

 

ワンダフル「ワンンンンンンンンンンン!!!」

 

 いろは「こむぎいいいいい!!!!!」

 

 

 

 

 

断末魔と悲痛な叫びが交差する中、太陽が遂に全て黒点に覆われ、燃え尽きた。

 

 

 

 

 

つづく




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