去年の暮れ。
猟師兼、漁師兼、山葵農家、山の守り神である、友人のまっさんからLINEが来た。
どうやら福島の海でお魚がたくさん釣れたという。
で、「釣れすぎて困ってるから少しもっていって呉れるとありがたい」と。
ありがたくもらってきた。

ヒラメである。
しかもデカいの2尾。
どっちも60cmちかくある。
いろんな魚種を釣り上げ、ヒラメだけでも7だか8尾釣ったと。
アジやらイワシじゃあるまいし、ヒラメってそんなにたくさん釣れる魚ではないだろ。
変わらずまっさん恐るべし・・・
ヒラメなんて超高級品。
自分みたいな小市民はなかなかゲットできない食材。
下手なりに丁寧に捌いて、鍋、刺身、塩焼きでおいしくいただきました。
味はそりゃもう文句なしでした。



で、問題は残った頭とアラである。
「これは絶対にラーメンしよう」
そう思って、冷凍庫の奥に大事にそっとしまっておいた。
未来の自分へのプレゼントである。
そんで年末年始に忙しかった仕事がひと段落。
先日ようやくヒラメラーメンに着手したのです。
前置きがながくなりましたが今回のブログはその話です。
今回考えたラーメンスープの組み立てはこう。
主役:ヒラメ
出しゃばらない助演:鶏、昆布
鍋で食べて感じたのはヒラメだけだとラーメンとしては弱いかな。
なので昆布やら少し動物系で旨味を底上げするイメージです。
前日から昆布出汁を水出しします。

こいつを鍋にそそぎ鶏ガラから先にやっていく。

んで、主役のヒラメちゃんです。
兜とアラは解凍して臭みを取るべく軽く焼き色をつけましょう。


こいつを先に入っていた鶏ガラさんと混浴してもらい、弱火で静かに、静かに。

この時間がいい。
スープを取りながらやることがある。
味見である。
煮出し中のヒラメの兜から、ほほ肉をほじり出し小皿に集める。
おもむろに岩塩をちょい振りかける
それを口に放り込み、すかさずビール。
じゅわっとひろがるヒラメの脂とビールが、咥内でゴールデンタッグを組む。
正直、この瞬間のためにラーメンを作っているのかと錯覚するくらいうんまい。
そして3時間ほど炊いて軽く濁ったタイミングでスープは完成とした。

今回のスープは主役を引き立たせるので香味野菜はシンプルに。
ショウガ多め、ニンニク少なめ。臭い消しに日本酒をドバドバとひとまわし。
そんで香味油は、
サラダ油+ラード+鶏+ヒラメから取れた油。
そこに刻みネギを入れて、軽く色づくまで火を入れる。
(写真とりわすれたのでなし)
かえしは薄口醤油メインに濃口少し、塩、みりんオオメ。
さらに、トッピング要員の鶏団子を練る。

鶏ひき肉で作る鶏団子です。
むかし鯛出汁ラーメンで使ったのと同じメンバー。
こいつは出汁要員ともしていい働きをしてくれる。
スープを別鍋に移し、混ぜて丸めたこの鶏団子を投入。

さらに弱火で20分ほどコトコト。
この仕上げのひと手間が、黄金色と旨味を作り出す。
鶏の旨みを出してもらったら、団子は引き上げてグリルへ。
焼き目をつけて香ばしさ演出の担当にも回ってもらう。
そして、麺と合流。
ヒラメラーメン完成!

麺は「春よ恋」で細めに打った自家製です、加水率40%。
ツルッとして、でも芯は残した感じ。
自家製メンマを乗せ、
冷凍庫に残ってたヒラメ身も茹でてトッピング。
実食。
そりゃうまい。
派手さはない。
でも、ヒラメと鶏出汁が静かに重なって、やさしく、でも奥行きがある。
そんなラーメンになりました。
40代のおじさんには、こういうラーメンがちょうどいい。
いつもは辛口な妻も「うまいね」と珍しく好反応。
40代のおばさんにも、こういうラーメンがちょうどいいんだな。
一方、最近、家系やら二郎系に傾倒し始めた中学生の息子には、やや物足りなかったらしい。
まあいい。
人にはそれぞれ好みやいいもんに出会うタイミングがある。

出汁を取った後のヒラメの骨がT-REXの上顎みたいでイカつかった。
おそまつさまでした。