1ヶ月前、僕は「ニューヨークシティマラソン2026」の一般抽選にエントリーした。
参加費だけでも、なんと5万円超。
もしも当選したら、これに、航空券代と燃油サーチャージ代、さらには、バカ高いホテル代が加わる。
今は超円安時代だから現地でかかる費用も莫大。
想像しただけで目眩がするけれど、それでも僕は、ニューヨークシティマラソンの魔力に抗えなかったのだ。
ニューヨークシティマラソンの倍率は、東京マラソンを凌ぐとも言われている。
おそらく10倍以上だろう。
どうせ当たらないし…と思いつつ、僕はこの1ヶ月間心の片隅で気にかけていた。
参加費はクレジットカード決済となっていて、当選と同時に引き落とされる。返金は利かない。
5万円もの高額であることを考えると、もう、当選したら後戻りはできないのだ。
一時の気の迷いもあって、エントリーをしてしまったものの、今の僕に、そんな大金を払う余裕なんてないから、外れたほうがいいのかも…。
いや。
年齢と体力を考えると、今後ニューヨークを走れる保証はない。だから、今年走れるなら、絶対に走っておいたほうが良い。
そんな2つの思いが交錯し、僕の心は千々に乱れていた。
そして。
ついに運命の結果が届いた。
タイトルの「Thank you for applying(ご応募ありがとうございます)」だけではわかりにくいが、これはもちろん婉曲表現。
本文1行目の「Unfortunately, you were not selected…」が抽選結果の全て。
そう。
僕は抽選に外れたのだ。
とても悲しいけれど、でも、その一方では少しだけホッとした気分もあって、なんだか複雑。
メールでは、「心配無用、他のエントリー方法もある」などと書いてあり、詳細ページで、外国人の参加希望者には、エントリー保証のついたツアー枠があることを伝えてくれている。
しかし、そんなツアー枠を確認してみると…。
ツアー代金だけで、698,000円!
さらに、エントリー権購入料金が別途必要となる。
エントリー権を自分で獲得できた人は、割高なツアーに申し込むことはないだろうから、実質的には、ツアー代に加算されるのが普通だろう。
この代金がなんと+135,000円もかかる。
通常エントリー代金に加えて、8万円もの手数料が上乗せされるのだ。
この2つをあわせると、総額は…
833,000円 !
さらに、1人部屋を希望した場合は、合計で、なんと
1,048,000円!!
となってしまう。
いくらニューヨークを愛していても、僕には絶対に無理だ。
6メジャー大会で、僕が積み残してしまったボストンやロンドンも、ツアー枠だと同じぐらいかかるから、もう、僕は走れないと諦めている。
世界のビッグレースを走るのは、本当に厳しい時代になってきたなぁ。
たぶんもう東京も当たらないだろうし、日本の片隅で、細々と走り続けていこう。


