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懐かしのiPhone 4が息を吹き返したけど、現代のネットに完全黙殺された話。

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今から15年前、3月11日の朝。

僕は、その日の午後に未曾有の大震災が起きるなどとは夢にも思っておらず、呑気にこんな記事を書いていた。

超極小サイズでありながら、スライドさせるとQwertyキーボードが現れる、キュートなXperia mini pro。

あの頃はまだスマートフォン黎明期で、僕は海外からさまざまなスマホを輸入していたんだなぁ…ということを思い出す。

Xperia mini proの比較対象として僕が並べていたスマホは、iPhone 4。

僕が初めて買ったiPhoneだった。

今となっては、「iPhone 4=極小サイズの端末」となるが、当時はこれが標準的なスマートフォンのサイズだった筈だ。

僕は、年々巨大化、肥大化していくスマホのサイズに否定的で、iPhoneも、未だに13 miniを使っているほど。

iPhone 4は、そんな13 miniよりも一回り小さいのだからたまらない。

僕は突然懐かしさが込み上げてきたので、引き出しの奥底に眠っていた「iPhone 4」を引っ張り出してみた。

幅広の30ピンケーブルがなかなか見つからず苦労したが、なんとか発見し充電を試みると、すんなり起動したので驚いた。

自宅のWi-Fiに繋げると、時刻も勝手に修正されて、今日、僕のiPhone 4は十数年ぶりに息を吹き返した。

感激だ。

あぁ、なんとも懐かしきホーム画面。

狭い画面サイズもホームボタンも愛おしい。

ただ、僕が浮かれていたのはここまでだった。

Webはどのように表示されるのか、確認しようとしたところ…。

接続エラー。

駄目だ。

色々な形で接続を試みたが、セキュリティの壁に阻まれて何もできないのである。

画面キャプチャを記事に使うため、画像の移動を行おうとしたときも一苦労。

iCloudへのアクセスを拒否されてしまったからだ。

同様に、メールアカウントへの接続も拒否され、僕はiPhone 4の狭い世界から出ることができない状態で喘いだ。

画像の移動については、結局PCと接続することによってなんとか解決。

しかし僕のiPhone 4は、現代インターネットの世界からは完全に隔絶され、ほぼ使いようのないスマートフォンに成り下がっていた。

もう15年も前のスマホなのだから、当たり前の話なのだけれど、なんだかちょっと切なくなった。

その操作性についても、今のiPhone 13 miniに慣れた身体には戸惑いの連続。

開いたアプリを閉じようと、画面の下から上へスワイプ……何も起きない。

ホームボタン操作が必要であることに気がつき、丸いボタンにスッと指を乗せる……無反応。

ここでようやく僕は気がついた。

iPhone 4は、指紋認証の「Touch ID」すら搭載していない端末だったのだ。

ただ触れるだけでは駄目で、「カチッ」と沈み込むまでしっかり物理的な圧力をかけて押し込まないと、ホーム画面には戻れない。

iPhone 13 miniの流れるようなジェスチャー操作に慣れきった身体には、この「いちいちボタンを押し込む」という動作が、想像以上に面倒臭かった。

ただ…。

何度も繰り返しているうちに、このカチッという確かな指先のフィードバックが、10年前のスマートフォンと対話するための大切な「儀式」だったのだというようにも思えてきた。

そう考えると、物理ボタンの確かな手応えが愛おしくなってきたから不思議だ。

また、ガラスとステンレスが融合した筐体もいい。

小さい割にはずっしりとしていて、後継機のiPhone 5シリーズよりは断然重いが、その質感は、今でも素敵だと思った。

結局…。

懐かしのiPhone4は、すんなり起動しただけで、何もできないスマートフォンだった。

しかし、時代の流れを感じることができ、とても有意義な時間を過ごせた気がする。

たまにはこんなふうに、昔のスマホを懐かしむのも悪くない。




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