こんばんは!
(参考記事)
ストリップ劇場レポという、私の数少ない、中でも稀少な女性読者様から総スカンを食った珍記事である(ドヤッ!)。
参考記事と記述はダブるが、最盛期、全国300軒とも400軒とも言われたストリップ劇場だが現在わずか20軒足らず。この「絶滅危惧種」の昭和カルチャーを記憶に留めるべく、現存するストリップ劇場の一つ、大阪天満の東洋ショー劇場へと足を運んだワケだ。
素人イメージで期待したダミ声パンチパーマの司会者も股間から火を吹く怪ダンサーも登場しなかった。サラッとした嫌味のないダンスショー。この現代的な演出故か、多くの入場客で賑わっていた。
業界としては「風前の灯」でも、個々の劇場はそこそこの集客はできているのだな、と安心したからでもないのだが、以来ストリップショーとは何となくご無沙汰であった。
貧乏な私はそもそも娯楽施設で余暇を過ごす事それ自体が稀である。が、ひとたび「暖簾をくぐった」なら「王道」で楽しみたい、という困った性癖がある。
コイツをストリップ鑑賞になぞらえるとどうなるか。おヒネリや記念写真代をケチってはならない。これに尽きる。
タテに細長く四つ折りにした千円札を指に挟み、ステージに向かって差し出す(事前にネットでやり方を調べた)。踊子さんの満面の笑顔を見よ。金額は問題ではない。これは「素敵なショーでしたよ」というメッセージなのだ。
と、それは良いのだが、結果劇場を後にする頃には割と盛大に散財している。
が、たかだか数千円の入場料のみで半日以上、踊子さんの艶姿をただねっとりとしゃぶるように鑑賞する、そんなさもしいマネができようか。演者と直接のコミュニケーションが楽しめる、それがこのエンタメの伝統的な「売り」ではないのか。
とても楽しいショーであった。良い目の保養をさせてもらった。が、うーむ、「ボール1コ」ストライクゾーンから外れたか。「どハマり」とは行かなかったようだ。
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その東洋ショー劇場だが、今大変な事になっている。
昨年11月19日に公然わいせつ容疑で摘発を受け、今年5月8日から8ヶ月間の営業停止処分が下された、と。
下馬評では東洋ショー劇場の8ヶ月後の営業再開は微妙である事、更に深刻な事に、現存する劇場の中では「大箱」に分類される東洋ショーに下された処分により、業界全体に影響が及んでいるという。
業界が健全な状態なら、劇場一つが処分された所でどうって事もないのだろうが、ただでさえの「絶滅危惧種」である。
ちなみに先述の「おヒネリの渡し方」など鑑賞ノウハウを主に仕入れたのがこちらのサイト。
5月を最後に更新が止まっている。やはり業界全体に影響が出ている事を匂わせる。
前置きが長くなったが、今回は思い出深い東洋ショー劇場の「無念」の画像をUPさせて頂きたい。
ここは持ちこたえるのか、或いはこのまま消え行くのか、ストリップ業界は今その岐路に立たされているようだ。もしかすると、今夜この愛すべき大衆娯楽の終焉の姿を目の当たりにするのかも知れない。
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今回は初めて向かう土地でもなければ、目的地付近を複数箇所回る訳でもない。大阪天満という「点」である。梅雨時のST号の虫干しに丁度良い。

いつもの阪神尼崎駅前喫煙所だが、前の道路でクルマ二台がお巡りさんと何やらモメている。
こんな時間に駐禁取り締まりでもないのだろうが、嫌な感じだ。クソ重たいST号を歩道の目立たない所まで押して一服する。
野田阪神。

ここから道なりに数分走った所でJR大阪駅前をかすめる。今夜は混雑を避けいつもより遅い時間に走っている。
ここだ。

前の交差点を左折、ひと町ほど進むと大阪駅がある。
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さて天神橋筋六丁目付近に乗り付ければ、劇場はもうすぐそこである。が、営業停止中の劇場の写真一枚撮ってハイ終了、ではあまりに不毛。ここは一丁目まで南下し、この日本一長いアーケード街をそぞろ歩き、劇場へ向かおう。


この天神橋筋商店街にナイトクルーズを仕掛けた際、隣接する劇場への訪問を思い付いたのだったな。



天神橋筋三丁目と四丁目との境、ここに架かっていた夫婦橋のモニュメント。戦後埋め立てられた運河「天満堀川」が下を流れていた。

橋の記念碑というなかなか「水都大阪」らしいお気に入りポイントだが、何よりここ、喫煙所がある。有難~く一服させてもらおう。
繁華街に行楽地、温泉地等、思えば子供の頃はストリップ劇場なんぞどこにでもあった。親と街を歩いていて、踊子さんのヌードポスターがバーンと貼り出された劇場に突然出くわした時のあの気まずさ。もう笑ってしまう大らかなりし昭和の記憶である。
やがて大人になると、「ストリップ劇場=温泉街の廃墟」というイメージに変わる。土地に価値のある都市部の物は、さっさと更地になり転用され記憶にも残らないが、ドライブやツーリングで訪れた温泉街、その片隅にひっそりと佇む廃業した劇場は「付きもの」であった。世間で「趣味の多様性」が流行語となり淘汰の時期に入っていたのだ。
「斜陽」を過ぎ「黄昏」を過ぎ、「日没残照」の刻に至り初めて劇場の暖簾をくぐった訳だが、こうして思い返せば、同じ時代を生きて来たのだなあとつくづく感慨深い。
引き続き劇場に向かって商店街を歩く。

劇場最寄り駅。

アーケードに隣接している。



「日本一のアーケード」終点。劇場へ向かう。ひと町ほど戻って一本東へ外れた所だ。
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見えてきた。

お久しぶり。

劇場は2階にあり、営業時間外でも2階3階の窓には明かりが灯っていたが、今日はやはり真っ暗である。

「これを見にきた」のだがまあ見たくないモノだ。
何という事。最後に残ったファンのために頑張って営業を続けた劇場の一つ。もう少し尊厳ある扱いを望みたい所だが。
摘発、半年後の処分決定、そこから8ヶ月間の営業停止と、囁かれる「万博を睨んでの処置」これに間違いないと見て良いだろう。
が、官製イベント開催時の風俗産業への見せしめロシアンルーレット的処罰、これまた「付きもの」と言える。コロナで1年延期となった東京五輪。当時の吉原歌舞伎町のピリピリイライラなどは広く知られる話だ。
役人目線では、斜陽産業のストリップなど格好の標的。この点、ファンも劇場、業界ももう少し警戒すべきではあっただろう。
グレーゾーン産業の事情たるもの、何が悪い誰が悪い、ああすれば良いこうすれば良いといった明確な答えなどはない。事件発生ともなればただ煮え切らないモヤモヤが残るのみ。
周辺この雰囲気である。いいねえ!


清流に魚棲まず。ストリップ劇場の一軒くらい「お隣」に許容されても良いのではないだろうか。
あぁモヤモヤ、モヤモヤだ。
知人に何が楽しいのか「教科書通り」の正論ばかり垂れる奴がいる。確かに言ってる事は正しいのだが、常に無用の諍いを起こす嫌われ者である。当たり前だ。ちょっとした愚痴やジョークにいちいち真顔で食ってかかられた相手はたまったモノではない。
世知辛く不寛容、息苦しい平成令和の世の中。この知人の「正論男」と似通ったモノを感じるのだが如何だろうか。
年明けの元気な営業再開を祈りつつ。

お読み頂き、ありがとうございました。